2013年2月18日(月)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京市場で92円台前半まで円買い戻しが進んだが、「G20」では
円安誘導批判は回避できるとの見方に加え、ラガルド・IMF専務理事の発言や
米経済指標の好転から再び円を売る動きが加速。
ドル円は93円85銭まで上昇し荒っぽい展開に。 - ユーロドルも堅調に推移。ラガルド発言もあり、対ドルでは1.33台半ば、
対円では大幅なユーロ高に125円台まで反発。 - 株式市場は小動き。連休前で取引も少なく、ダウは小幅高。S&P500は
小幅安。 - 債券相場も小動きの中、やや売りもの優勢の展開。
- 金は大幅に下落。ソロスファンドなどファンド勢が金の保有高を減らしたことが
判明したことで、売りが加速。前日比26ドル安の1609ドルで引ける。 原油も大幅安となり、3週間ぶりに95ドル台に。 - 2月NY連銀製造業景況指数 → 10.0
- 1月鉱工業生産 → −0.1%
- 1月設備稼働率 → 79.1%
- 2月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 76.3
ドル/円 92.70 〜 93.85 ユーロ/ドル 1.3309 〜 1.3376 ユーロ/円 124.54 〜 125.26 NYダウ +8.37 → 13,981.76ドル GOLD −26.00 → 1,609.50ドル WTI −1.45 → 95.86ドル 米10年国債 +0.002 → 2.000%
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏12月経常収支
- 欧 ドラギ・ECB総裁、公聴会で証言
- 米 プレジデンツデー(株、債券は休場)
注目されたモスクワでの「G20」では、日本に対する直接的な円安誘導批判はなく、共同声明でも
「通貨の競争的な切り下げを回避する」、「為替レートを競争力強化の目的には使わない」との文言は挿入された
ものの、日本を名指しで批判する動きはなかったようです。
白川日銀総裁も会合後の記者会見で、「今回のG20声明は日銀の政策に影響しない」との認識を示しています。
先週末の市場では、「G20」での円安批判懸念からポジションを一旦手仕舞う動きが優勢となり、ドル円は一時
92円台前半まで円を買う動きが観られましたが、91円台突入は避けられました。
91円台に入ると、今回の「調整」は長引く可能性があると予想していましたが、ラガルド・IMF専務理事の
「円とユーロの動きはともに経済政策の効果」といった発言に、急速に反発し、ドル円はNY市場で93円85銭まで
ドル高円安が進行しました。
ただ、このまま先週までに2回記録した94台半ばを上回り、すぐに円が直近最安値を更新するとも思えません。
ドル高円安のトレンドが変わっていなことは確認できたものの、これまでのスピードで円が売られる展開になれば
再び円安批判が出てくることも考えられ、TPP交渉の行方など、安倍政権の実行力を睨みながら円が緩やかに売られる
展開を予想します。
今回のドル円の反発は「G20」が開催されるということもあり、アベノミクスにとって政権奪回以来最初の
ハードルだったわけです。
デフレからの脱却を最大の課題として大規模な金融緩和を行い、二本目の矢でもある、財政出動も行い、その結果
円安に振れました。
少なくとも市場で「ドル買い円売り介入」のような円安政策を取ったわけではなく、上記政策を推進して行くとの
強い意志を示したことで、市場参加者の「相場観」が急速に円売りに傾いた結果「円の全面安」が進んだわけです。
上記説明に加えて、日本の景気回復が米国を始め世界経済に好影響を与えるという点もアピールできた結果「G20」での
日本パッシングを回避できたのではないかと思います。
さて、「G20]という一つのハードルを越えたドル円は、今朝も値を戻して94円に迫る水準まで円売りが進んでいます。
先ずは94円台を回復できるのかどうかが注目されます。
94円台を回復し、定着するようなら、緩やかな円安に押されて今週中にも「95円テスト」も考えられそうです。
それには従来同様、日本の株価の行方も重要です。
株式市場の方もドル円と同じように株価の上昇にブレイキがかかり、利益確定の売りが出易い展開が続いています。
その売りをこなし、上昇する力があればドル円も円安に振れやすいと見られますが、今週は安倍総理の訪米もあり
引き続きボラティリティーの高い展開が予想されるため注意が必要です。
日米首脳会談では、「TPPへの交渉参加」問題でどのような対応をみせるのかが最大のポイントですが、さらに今週は
日銀総裁人事も大枠が固まりそうです。
先週末、ロイター通信が総裁人事で「武藤大和総研理事長を軸に進んでいる」とのニュースを流したとたんに、円買いが進んだ
経緯があります。
武藤氏は元財務次官で、日銀総裁候補者の中では金融緩和には積極的でないと市場が見ている証です。
このように誰が総裁になるのかで、さらなる円売りが出るのかどうか市場への影響が大きい材料です。
安倍総理は今回の3名の総裁・副総裁人事では「バランスも考えて行う」と語ってます。
日銀、財務省、学者といったバランスで構成される可能性が高く、そうなると上記、武藤元事務次官の日銀総裁就任の
可能性は高いと思われます。
武藤氏は既に副総裁を歴任しており、再度副総裁での就任は考えにくいと思われるからです。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響 2/1 ブラード・セントルイス連銀総裁 「過去3ヵ月の雇用者の伸びは米経済にとって明るい兆し。今年の経済成長が約3%に加速するとの自身の予想を支持するものだ」ワシントンでインタビューに答えて。。 ------ 2/6 ストゥルナラス・ギリシャ財務相 「私はユーロ相場が高い水準にあることを懸念している」ブルームバーグとのインタビューに答えで。 ------ 2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場は政策の目標となるものではないが、成長と物価にとって重要だ」政策金利据え置きを決め後の記者会見で。 ユーロドル1.35台半ばから→ 1.33台に。 2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場に対してG20の総意を反映しないような結果をもたらすならば、われわれはそれについて話し合う必要がある」記者会見で。 ユーロ円127円から→125円台に 2/9 甘利・経済再生担当相 「期末までには、1万3千円を目指して頑張るぞという気概を示すことは大事だ」株価の見通しについて。 ---- 2/9 黒田・アジア開銀総裁 「日銀が年内に追加緩和を行うことは正当化できる」。 ---- 2/9 ブレイナード・米財務次官 「デフレ克服と経済成長の活発化に向けた努力を支持する」 ドル円93円台前半から → 94円台に 2/13 ルー・米財務長官 「民主党および共和党が政権を取ったいずれの時代も、財務省は米国の成長と生産性、競争力を促す上で強いドルがもっとも国益にかなうとの姿勢を長期にわたって貫いてきた」「長官就任が承認された後も私はこの方針を変更しないつもりだ」米議会公聴会で。 ---- 2/14 岩田一政・前日銀副総裁 「1ドル90円から100円程度までは均衡への回帰である」「ファンダメンタルズに近いようなレートではないか」記者団に語る。 ドル円93円25銭レベルから → 93円64銭まで上昇
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