今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2013年2月20日(水)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は東京時間の93円95銭を頭にじり安の展開。
    NYでは住宅関連指標の悪化に一時、93円29銭まで下落した後、
    株価と長期金利の上昇に93円台半ばまで値を戻す。
  • ユーロドルは独ZEW景況感指数が事前予想を上回ったことで、
    1.33台前半から1.33台後半まで反発。
  • 株式市場は続伸。M&Aがさらに活発化するとの観測を手掛かりに
    ダウは53ドル高と、再び1万4000ドル台を回復。
  • 株高を背景に「リスク選好」の流れが優勢となり債券価格は下落。
    10年債利回りは4営業日連続で2%を上回った。
  • 金は続落したものの1600ドル台は維持。原油価格は反発。
  • 2月NAHB住宅市場指数 → 46

    ドル/円93.29 〜 93.66
    ユーロ/ドル1.3335 〜 1.3396
    ユーロ/円124.65 〜 125.34
    NYダウ+53.91 → 14,035.67ドル
    GOLD−5.30 → 1,604.20ドル
    WTI+0.80 → 96.66ドル
    米10年国債+0.030 → 2.030%



    本日の注目イベント

    • 日   1月貿易収支(通関ベース)
    • 欧   独1月生産者物価指数(確定値)
    • 欧   独1月消費者物価指数(確定値)
    • 欧   ユーロ圏2月消費者信頼感(速報値)
    • 英   英1月失業率
    • 英   BOE議事録
    • 米   FOMC議事録(1/29、30日分)
    • 米   1月住宅着工件数
    • 米   1月生産者物価指数





    連休明けのNY市場では、ドル円は終始93円台半ばを中心とする展開で、引けにかけては株高と長期金利の上昇に


    ドルがやや買われ、93円55銭近辺で取引を終えています。


    昨日の東京タイムでは、前日国会で「外債購入も選択肢の一つである」発言した安倍総理の言葉を否定する


    かのように、「日本政府は外債購入は考えていない」と発言した麻生財務相の言葉に反応し、93円台後半から


    円がジリジリと買い戻されました。





    94円台定着にはなかなか至らない展開に、市場では徐々に「94円台はドルの売り場」との認識が根付きつつ


    あります。


    急激な円安で余裕の出て来た輸出企業は、どこでドルを売っても採算的には問題がない状況ですが、上値が重いと


    見れば、早めのドル売りをもち込むことも考えられます。





    一方ドルの下値も底堅く、昨日も円を買う動きが優勢な展開でしたが93円30銭前後で下げ止まっています。


    しばらくは92−94円台のレンジ相場が見込まれますが、言うまでもなく今後の注目材料は今週末の日米首脳会談での


    「TPP交渉参加問題」と、来週にも国会に提出される正副日銀総裁人事の行方です。


    安倍政権内でもどうやら安倍総理と麻生財務相はしっくりいっていないとの観測も高まっています。


    上述のように、安倍総理の発言を翌日に否定する発言を行ったことでも状況を読み取ることができます。


    外債を購入するかどうかは財務省の専管事項であることは理解できても、甘利経済・再生担当相がフォローしたような


    物言いはできたはずです。





    仮に二人の関係がうまくいっていないとすると、日銀総裁人事にも影響がでてきます。


    安倍総理はバランスを考えて、財務省、日銀、学者からそれぞれ正副総裁を起用するものとみられますが、


    財務省の立場に立つ麻生財務相の主張が通れば、日銀総裁には武藤元事務次官が最有力候補になると考えられます。


    武藤新総裁が誕生した際の市場の反応は先週末に確認したばかりです。


    5−6人いる候補者の中では金融緩和には積極的ではないとみられているため、市場は円買いドル売りで対応しています。


    ただ、それでも92円を割り込む円高方向への反応にはならないのではないかと見ていますが、総裁人事が固まった時の


    ドル円の水準も重要です。





    この欄でも再々述べてますが、ドル高円安基調は変わっていないと見られます。


    それでも上値が徐々に重くなって来ていることで、昨年10月後半から継続されている円売りの流れにとっては、


    最初の試練といったところです。


    ここを乗り越えることができれば「95円台定着の芽」も出てきます。


    それには米経済の回復基調を背景にさらにドル買い材料が出てくることと、上昇が続いているとはいえ、


    まだ1万1400円程度の日経平均株価に資金が流れ込み、株価の一段の上昇などの材料が必要です。


    幸い株式市場を取り巻く環境は良好です。





    昨日のNY株式市場ではM&A期待から株価が上昇し、ダウは5年4ヵ月振りに1万4035ドルで引けています。


    また、ハイテク銘柄の多いナスダックは実に12年3ヵ月ぶりに高値を更新しました。


    米景気回復基調が続き、欧州でも最悪の危機を抜け出たとの観測を手掛かりに「リスク選好」が高まっていることが


    背景です。


    NYダウの「史上最高値更新」も視野に入って来たと思われます。


    また、米長期金利が2%台を固めそうな気配で、日本の長期気金利は0.7%で安定していることから、日米金利差は


    拡大傾向にあります。


    これまでの「円安株高」のスピードは緩やかになるとは思いますが、まだトレンド継続中と見られます。


    本日の値幅を93−94円と予想しています。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    2/1 ブラード・セントルイス連銀総裁 「過去3ヵ月の雇用者の伸びは米経済にとって明るい兆し。今年の経済成長が約3%に加速するとの自身の予想を支持するものだ」ワシントンでインタビューに答えて。。 ------
    2/6 ストゥルナラス・ギリシャ財務相 「私はユーロ相場が高い水準にあることを懸念している」ブルームバーグとのインタビューに答えで。 ------
    2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場は政策の目標となるものではないが、成長と物価にとって重要だ」政策金利据え置きを決め後の記者会見で。 ユーロドル1.35台半ばから→ 1.33台に。
    2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場に対してG20の総意を反映しないような結果をもたらすならば、われわれはそれについて話し合う必要がある」記者会見で。 ユーロ円127円から→125円台に
    2/9 甘利・経済再生担当相 「期末までには、1万3千円を目指して頑張るぞという気概を示すことは大事だ」株価の見通しについて。 ----
    2/9 黒田・アジア開銀総裁 「日銀が年内に追加緩和を行うことは正当化できる」。 ----
    2/9 ブレイナード・米財務次官 「デフレ克服と経済成長の活発化に向けた努力を支持する」 ドル円93円台前半から → 94円台に
    2/13 ルー・米財務長官 「民主党および共和党が政権を取ったいずれの時代も、財務省は米国の成長と生産性、競争力を促す上で強いドルがもっとも国益にかなうとの姿勢を長期にわたって貫いてきた」「長官就任が承認された後も私はこの方針を変更しないつもりだ」米議会公聴会で。 ----
    2/14 岩田一政・前日銀副総裁 「1ドル90円から100円程度までは均衡への回帰である」「ファンダメンタルズに近いようなレートではないか」記者団に語る。 ドル円93円25銭レベルから → 93円64銭まで上昇
    2/18 ドラギ・ECB総裁 「ユーロの実効相場と名目相場を見ると、おおむね長期的な平均に近い」議会証言で。 -----

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    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和