今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2013年2月26日(火)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はイタリア総選挙の結果に対する懸念から乱高下。
    日本の株高や日銀総裁人事を受け朝方には94円台前半で推移。
    午後にはイタリアの総選挙で緊縮財政を進める中道左派陣営の苦戦が
    伝えられると一気に円買いが加速、ドル円は一時90円台後半まで
    下落し、91円台後半に戻して引ける。
  • ユーロドルも朝方は上昇したものの、イタリア総選挙の結果に
    対する懸念が広がりユーロ売りが加速。ユーロドルは1.3047まで
    売られ、ユーロ円も一時は118円台まで下落。
  • 海外市場での株高を反映して上昇で始まったダウは午後に入ると
    イタリア総選挙の結果を懸念した売りが膨らみ、急激に値を下げ安値引け。
    ダウは216ドル安、S&P500は昨年11月以来の大幅安となる
    27ポイント安。
  • 「リスクオフ」の流れが急速に高まったことで、安全資産の債券に
    買い物が集中。10年債利回りは約1ヵ月振りに1.86%台まで低下。
  • 金は反発。原油価格は小幅安。

    ドル/円90.85 〜 94.15
    ユーロ/ドル1.3047 〜 1.3319
    ユーロ/円118.74 〜 125.20
    NYダウ−216.40 → 13,784.17ドル
    GOLD+13.80 → 1,586.60ドル
    WTI−0.02 → 93.11ドル
    米10年国債−0.098 → 1.862%



    本日の注目イベント

    • 米   12月ケースシラー住宅価格指数
    • 米   2月消費者信頼感指数
    • 米   1月新築住宅販売件数
    • 米   バーナンキ・FRB議長上院で証言





    イタリア総選挙の結果に対する懸念が広がり、金融市場は一晩で「リスクオン」から「リスクオフ」に急激に変化し、


    市場は混乱気味です。


    イタリア総選挙では下院で中道左派陣営が過半数を占める見通しではあるものの、上院ではベルルスコーニ前首相


    の陣営が過半数には満たないものの他勢力の勝利を封じ込める十分な議席を得る可能性が高いとの見通しから


    イタリアが再び財政危機に陥るのではとの懸念が市場を混乱させています。





    ドル円は一時91円台を割り込み、90円85銭まで円買いが進みました。一方ユーロドルは1.30台まで


    売られ、その結果ユーロ円は118円台まで「ユーロ安円高」が進み、正に昨年秋口まで続いた「欧州危機」の


    再燃を思わせる動きになっています。


    リスク資産の株価は急落し、安全資産の債券が買われ、米10年債の利回りは急低下しました。





    イタリア総選挙の正式な結果は本日の午前中には判明する模様ですが、今のところ上院での中道右派陣営が


    最大議席を獲得する模様で、緊縮財政を推進してきたモンティ現首相陣営は苦戦を強いられているようです。


    他の中道左派連と連立を組んでも過半数を獲得できないとの見通しが「リスクオン」を拡大していますが、


    ここはひとまず正式な選挙結果を見るしかありません。





    「TPP参加問題」が大きく前進し、「日銀総裁人事」も固まって、いよいよデフレからの脱却に向けての


    第一歩を踏み出した矢先の混乱ですが、日本がこれから取って行くべき政策にブレはありません。


    積極的な金融緩和を進め、今後も「円安株高」を推進するための施策を講じるものと思われます。


    金融市場はグローバル化が最も進んでいる市場のため、欧州の一部で起きた混乱でも日本の市場にも大きな影響を


    与えます。


    一方で「リーマンショック」を経験したことで、市場の耐久力も増していることも事実です。


    今回の「イタリアショック」がどの程度の影響を及ぼすのか現時点では分かりませんが、市場は徐々に消化していく


    ものと思います。





    さすがにここまで相場が荒れるとテクニカルは役にたちません。


    ドル円はレンジは90−95円の中で推移すると見ているため、本日仮に90円台があれば長期的に見て


    拾っておいてもいいのではないかと思います。


    これまで押し目を待っても買い切れていない市場参加者が、どの程度買いを入れるか。


    豪ドル円、ユーロ円でも同様に買い場を探す展開を予想します。


    気になるのは日本の株式市場の行方です。


    NY株式市場が大幅に下げているため、その影響で300円程度の下落は避けられないところでしょう。


    株価の下落に伴って「ドル売り円買い」がどの程度持ち込まれるかもポイントになりそうです。





    イタリアの正式な選挙結果と、夜にはバーナンキ議長の議会証言もあることから、本日もこれまでに増して相場は


    乱高下するものと予想されます。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    2/1 ブラード・セントルイス連銀総裁 「過去3ヵ月の雇用者の伸びは米経済にとって明るい兆し。今年の経済成長が約3%に加速するとの自身の予想を支持するものだ」ワシントンでインタビューに答えて。。 ------
    2/6 ストゥルナラス・ギリシャ財務相 「私はユーロ相場が高い水準にあることを懸念している」ブルームバーグとのインタビューに答えで。 ------
    2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場は政策の目標となるものではないが、成長と物価にとって重要だ」政策金利据え置きを決め後の記者会見で。 ユーロドル1.35台半ばから→ 1.33台に。
    2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場に対してG20の総意を反映しないような結果をもたらすならば、われわれはそれについて話し合う必要がある」記者会見で。 ユーロ円127円から→125円台に
    2/9 甘利・経済再生担当相 「期末までには、1万3千円を目指して頑張るぞという気概を示すことは大事だ」株価の見通しについて。 ----
    2/9 黒田・アジア開銀総裁 「日銀が年内に追加緩和を行うことは正当化できる」。 ----
    2/9 ブレイナード・米財務次官 「デフレ克服と経済成長の活発化に向けた努力を支持する」 ドル円93円台前半から → 94円台に
    2/13 ルー・米財務長官 「民主党および共和党が政権を取ったいずれの時代も、財務省は米国の成長と生産性、競争力を促す上で強いドルがもっとも国益にかなうとの姿勢を長期にわたって貫いてきた」「長官就任が承認された後も私はこの方針を変更しないつもりだ」米議会公聴会で。 ----
    2/14 岩田一政・前日銀副総裁 「1ドル90円から100円程度までは均衡への回帰である」「ファンダメンタルズに近いようなレートではないか」記者団に語る。 ドル円93円25銭レベルから → 93円64銭まで上昇
    2/18 ドラギ・ECB総裁 「ユーロの実効相場と名目相場を見ると、おおむね長期的な平均に近い」議会証言で。 -----

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    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和