今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2013年3月1日(金)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は92円台で一進一退。米経済指標の改善を手掛かりに
    ドルが買われたものの、93円台に届かず。
  • ユーロドルは1.31台では売りに押される展開。ドラギ・ECB総裁
    の緩和政策維持を示唆する発言に弱含み1.30台半ばで引ける。
  • 株式市場は日中上昇し、ダウは史上最高値に届きそうな水準まで
    買われましたが更新できなかったこともあり、引けにかけて下落し
    前日比マイナスで取引を終える。
  • 債券は反発。欧州情勢が不安定なことに加え、米歳出削減問題も意識され
    価格は上昇。10年債利回りは1.88%台に低下。
  • 金は続落し、先週末に記録した直近安値に迫る。原油は小幅に反落。
  • 10−12月GDP(改定値) → +0.1%
  • 新規失業保険申請件数 → 34.4万件
  • 2月シカゴ購買部協会景気指数 → 56.8

    ドル/円92.13 〜 92.85
    ユーロ/ドル1.3053 〜 1.3137
    ユーロ/円120.51 〜 121.47
    NYダウ−20.88 → 14,054.49ドル
    GOLD−17.60 → 1,578.10ドル
    WTI−0.71 → 92.05ドル
    米10年国債−0.006 → 1.884%



    本日の注目イベント

    • 日   1月失業率
    • 日   1月消費者物価指数
    • 中   中国 2月製造業PMI
    • 中   中国 HSBC2月製造業PMI(改訂値)
    • 欧   ユーロ圏2月製造業PMI(改定値)
    • 欧   ユーロ圏2月消費者物価指数(速報値)
    • 欧   ユーロ圏1月失業率
    • 米   1月個人支出
    • 米   1月個人所得
    • 米   1月PCEコアデフレーター
    • 米   2月ミシガン大学消費者信頼感指数
    • 米   2月ISM製造業景況指数
    • 加   カナダ12月GDP





    ドル円は92円台割れはなかったものの、93円には届かず一進一退の展開でした。


    政府が国会に、日銀総裁に黒田氏と副総裁に岩田氏中曽氏を正式に提示し承認される見通しであることから、


    金融緩和期待が膨らみドル円は92円85銭近くまで円売りに傾きました。


    しかし、欧州ではイタリアの政局不安に加え、欧州景気の後退を受け、ドラギ・ECB総裁は近いうちに金融政策を


    引き締める考えはないことを示唆したためユーロが下落し、円が買われる展開となっています。





    また、米国でももう一つの「リスク」である、強制的な歳出削減が本日にも発動される可能性が高まって来ました。


    昨年末の「財政の崖」問題では最後の最後に「ひとまず回避」された経緯もあり、市場は、それ程混乱するとは


    考えていないようです。


    昨日のNY株式市場では引け間際まで株価は上昇していましたが、結局前日比マイナスで終え、安全資産である債券は


    若干買われていることから、「歳出削減発動」を織り込む動きもありましたが、今のところ急激な「リスク回避」


    の動きは見られません。





    実際、「歳出削減」が発動されたら850億ドル(約7兆8700億円)の歳出を削減することになるわけですが、


    その影響は不透明です。


    削減額の半分以上は国防費が対象となるようで、実際に行われるのは1ヵ月後になるのではないかと見られています。


    ただ、公務員などの一時帰休は避けられないことから、公的サービスに支障が出て来ると予想されています。





    「歳出削減」発動への可能性が高まったことを受けて、IMFは昨日米国の成長見通しを下方修正することを発表しています。


    IMFの報道官によれば、IMFは現在、今年の米成長率を2%と予想していますが、歳出強制削減が全面的に実施された


    場合、成長率は少なくとも0.5ポイント押し下げられると見ています。また、歳出削減は世界の成長にも打撃を与える


    との見方も示しています。(ブルームバーグ)





    今週はバーナンキ・FRB議長の議会証言を通じて、米国が緩和政策を中止する可能性がやや後退し、上述のように


    欧州でも金融緩和は当分継続されるとの見方が強まっています。


    一方日本では、新しく日銀総裁副総裁が就任することから緩和期待が否応なしに高まっています。


    新執行部は3月20日に発足する予定で、「開幕戦」は4月3日、4日の金融決定会合になります。


    リーマンショック後、これまでの金融政策の効果は「金融緩和により積極的で、資産購入を拡大させた国の通貨が売られる」


    ことは実証済みです。


    日米欧では、いずれも今後の金融スタンスは緩和政策で一致していますが、欧米は現行のスタンスを維持するに留まる一方、


    日本ではさらに資産購入規模を拡大することや、購入対象の国債の年限をさらに長いものにするといった方法や、さらには


    株式やREITなどを買い増すなどの施策を導入するのではないかと見られています。


    過去4年以上も続いた円高局面では、日本より欧米の方が金融緩和により積極的であったことがドル安、ユーロ安を促し、


    消去法的に円に資金が向かった一因でもありました。


    今後は、上記金融スタンスを考慮すれば円が緩やかに下落するとの見方が正当化されそうです。





    本日は92円台でもみ合う展開になりそうです。


    92円、93円のどちらも抜け切れないと予想しますが、例によって要人発言などがあれば、その限りではありません。


    NYでは比較的重要な経済指標発表が予定されていることから、その結果次第で上下しそうです。


    レンジ予想も難しいですが、92−93円というところでしょうか。



    ===========================================================================================


    今日から3月。


    昨日は全国的に春めいた様気で、気温の方もグーンと上がりました。


    今日も雨模様ですが、気温も昨日並みとか・・・。


    気温は確実上がりましたが、2月のドル円と株は「調整月」でした。


    今月に期待したいと思います。


    良い週末を・・・・。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    2/1 ブラード・セントルイス連銀総裁 「過去3ヵ月の雇用者の伸びは米経済にとって明るい兆し。今年の経済成長が約3%に加速するとの自身の予想を支持するものだ」ワシントンでインタビューに答えて。。 ------
    2/6 ストゥルナラス・ギリシャ財務相 「私はユーロ相場が高い水準にあることを懸念している」ブルームバーグとのインタビューに答えで。 ------
    2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場は政策の目標となるものではないが、成長と物価にとって重要だ」政策金利据え置きを決め後の記者会見で。 ユーロドル1.35台半ばから→ 1.33台に。
    2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場に対してG20の総意を反映しないような結果をもたらすならば、われわれはそれについて話し合う必要がある」記者会見で。 ユーロ円127円から→125円台に
    2/9 甘利・経済再生担当相 「期末までには、1万3千円を目指して頑張るぞという気概を示すことは大事だ」株価の見通しについて。 ----
    2/9 黒田・アジア開銀総裁 「日銀が年内に追加緩和を行うことは正当化できる」。 ----
    2/9 ブレイナード・米財務次官 「デフレ克服と経済成長の活発化に向けた努力を支持する」 ドル円93円台前半から → 94円台に
    2/13 ルー・米財務長官 「民主党および共和党が政権を取ったいずれの時代も、財務省は米国の成長と生産性、競争力を促す上で強いドルがもっとも国益にかなうとの姿勢を長期にわたって貫いてきた」「長官就任が承認された後も私はこの方針を変更しないつもりだ」米議会公聴会で。 ----
    2/14 岩田一政・前日銀副総裁 「1ドル90円から100円程度までは均衡への回帰である」「ファンダメンタルズに近いようなレートではないか」記者団に語る。 ドル円93円25銭レベルから → 93円64銭まで上昇
    2/18 ドラギ・ECB総裁 「ユーロの実効相場と名目相場を見ると、おおむね長期的な平均に近い」議会証言で。 -----
    2/21 IMF 円安は「通貨競争へに懸念に拍車を掛けたが、幅広い視野でみると、こうした懸念は行き過ぎのようだ」世界景気見通しの報告書で。 -----

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和