2013年4月5日(金)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 日銀の大規模な金融緩和策決定を受けドル円は急騰。東京時間の92円台から
NYでは96円台まで円売りが加速。 - ユーロドルはドラギ総裁の欧州景気への懸念から1.27台半ばまで下落したものの、
その後対円でユーロが急上昇したこともあり、ユーロドルは1.29台半ばまで反発する
荒い展開に。 - 株式市場は反発。経済指標の悪化にも関わらず、日欧で株価が大幅に上昇したことを受け
ダウは55ドル高。 - 債券相場は続伸。失業保険申請件数が市場予想を超えていたことから買い物を集め、
10年債利回りは約3ヵ月振りに1.76%台まで急低下。 - 金は3日続落。原油も売られ93ドル台に。
- 新規失業保険申請件数 → 38.5万件
ドル/円 95.23 〜 96.42 ユーロ/ドル 1.2745 〜 1.2949 ユーロ/円 121.58 〜 124.63 NYダウ +55.76 → 14,606.11ドル GOLD −1.10 → 1,552.40ドル WTI −1.19 → 93.26ドル 米10年国債 −0.060→ 1.766%
本日の注目イベント
- 日 2月景気動向指数
- 欧 ユーロ圏2月小売売上高
- 米 3月雇用統計
- 米 3月貿易収支
- 米 3月消費者信用残高
- 加 カナダ3月失業率
「ルビコンを渡った日銀」・・・。
昨日の決定会合で黒田総裁は市場の期待に十分答える金融緩和策を決定しました。
市場では、就任間もないこともあり、事前に予想された政策は大方決められないのではないかといった見方が
支配的だったため決定内容が伝わると、為替、株式、債券市場は大きく反応しています。
日銀は不退転の覚悟をもってデフレからの脱却に向け動き出し、後戻りはしないと市場にメセージを発信したものと
受け止められます。
決定会合の記者会見で黒田総裁は「現時点で必要な政策は全て講じた」と胸を張って言い放っていました。
思い起こせば、国会での所信聴取でも何度もその決意を述べていましたが、印象的だったのは「期待を裏切らない」
大胆な金融緩和を行うという点でした。
今回の決定は6人の審議委員を含む全員一致で決められました。事務方による事前の打ち合わせなどもかなり
行われたのではないかと予想できます。
黒田総裁は記者会見の席でも大きなフィリップを用意するなど、これまでの日銀の枠を超え、解り易さと、市場への
期待値に働きかけていました。
さらに政策の内容も「小出し」ではなく、一気に「出し切った」点も評価できます。
それだけに市場には「サプライズ」を与え、大げさに言えば一日で市場のセンチメントを大きく変えたと思います。
ドル円は92円台後半から一気に96円台に上昇し、まるで「市場介入」があったような動きでした。
チャート的には上値が重く、どちらかといえば92円台半ばを試しそうな雰囲気でしたが、これを一変させ96円台まで
円安に持っていったことになります。
ドル円はここまで来ると先月記録した96円71銭を上抜けできるどうかが焦点ですが、上抜けする可能性は高いと
予想します。
豪ドル円は昨日この欄で、ドル円の影響を大きく受けるためドル円が96円台を回復すれば100円台乗せの可能性が
あると指摘しましたが、ついに大台をクリアしています。
今夜の雇用統計が大幅に悪化しない限り、今後円は主要通貨に対して大きく下落すると予想します。
それは今回の決定内容を見れば明らかなことと思います。
日銀は今後2年間でマネタ−ベースを倍の270兆円にします。
これは毎月国債を7兆円購入することになり、現在FRBが米国債を毎月450億ドル(約4兆3200億円)購入する
額を大きく上回ることになり、市場への圧倒的な資金供給を意味します。
国債市場では既にこの決定を好感し長期金利が0.425%まで低下(価格は上昇)し、2003年に記録した
あの超低金利0.43%を実に10年振りに更新しました。
日銀が毎月大量の国債を購入するという「後ろ盾」がある以上、買わないわけにはいきません。
株式市場でも同様に株価の急騰に繋がっています。
日経平均株価は昨日の安値から500円を超える上昇を見せ、本日の株式市場はさらに上昇に勢いを付けるものと
思われます。
これも債券市場と同様に、日銀がETF(上場投資信託)を1兆円買い入れることに反応したものです。
残るはドル円です。
上述のように直近のドルの高値である96円71銭が意識されますが、これも株高に引っ張られ更新する可能性が高い
と予想しています。
今回のように総裁副総裁人事も含めて、日銀政策会合がこれほど注目されたことは記憶にありません。
国内だけではなく、海外の評価も予想以上でした。
「黒田日銀丸」の船出はまずまず順調な滑り出しです。
これから先には荒波が待ちうけていますが、それをうまく乗り越えれば、その先には「2%の物価上昇目標」
というゴールが待ちうけているはずです。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響 4/2 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「資産購入を縮小する決断は先行きを予測しながら下していく必要がある。その時期は個人的な見解では年内後半か来年初めになる可能性がある」アラバマ州の講演で。 4/2 タルーロ・FRB理事 「予想値を上回る経済統計が多く見られるが、このような状況は過去にもあったことを忘れてはいけない」CNBCのインタヴューで。 4/4 黒田・日銀総裁 「現時点で必要な政策は全て講じた」政策決定会合後の記者会見で。
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What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)



