今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2013年4月11日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はFOMC議事録で、複数のメンバーが年末までに量的緩和の停止を
    することが適切との内容だったことに反応しドルが上昇。
    一時は99円88銭までドル高円安が進み、100円台へは残り12銭と迫った。
  • ユーロドルは明確な方向感もなく手掛けにくく、ボラティリティーも低下。
    1.30台半ばから1.31台前半で小動き。
  • 株式市場は大幅に上昇し、引け値でも初の1万4800ドル台に。決算発表に対する
    楽観論や、日銀の緩和姿勢が株価を押し上げた。ダウは前日比128ドル高。
  • 債券相場は3日続落。FOMC議事録で出口接略が早まるとの観測から価格は下落。
    10年債利回りは1週間ぶりに1.80%台まで上昇。
  • 金は大幅に反落し、原油は3日続伸。
  • 3月財政収支 →1065億ドルの赤字
    ドル/円98.58 〜 99.88
    ユーロ/ドル1.3035 〜 1.3104
    ユーロ/円129.49〜 130.53
    NYダウ+128.78 → 14,802.24ドル
    GOLD−27.90 → 1,558.80ドル
    WTI+0.44 → 94.64ドル
    米10年国債+0.053→ 1.805%



    本日の注目イベント

  • 豪   豪3月雇用統計
  • 日   3月マネーストック
  • 独   独3月消費者物価指数(確報値)
  • 欧   EU財務相非公式会合
  • 欧   ECB月例報告
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演





このところのドル円は海外が主導する形で「ドル高円安」が進んでいます。


昨日の東京市場では99円台前半が重く、やや調整ムードが支配的でしたが、欧州市場に入ると99円台半ばまで


あっさりとドル高が進み、NY市場では一時99円88銭までドルが買われ、100円台まで残り12銭のレベル


まで迫りました。





FOMC議事録が公表され、メンバーの数人は年内に量的緩和策の縮小を開始し、年末までに停止することが適切だと


考えていることが明らかになりました。


その理由として「労働市場」の改善を挙げていましたが、今回の議事録は3月19−20日に開催されたもので、


先週発表された3月の「予想外に悪化した雇用者数」は加味されていません。


2月までは4ヵ月連続で20万人を超える増加が続いていたことを考えれば、3月のFOMCでは将来のインフレを


懸念する声が出るのは当然かと思われ、特にサプライズはありません。


それでもドル円は100円に迫る水準まで円安に振れたのは、足元の市場が円安材料に反応し易いことと、上記海外の


市場関係者の方が円の先安観を強めていることだと思われます。





ドル円は99円88銭まで上昇したことで、2007年6月の124円台から、2011円10月の75円台まで


下落した値幅の「半値戻し」を達成したことになります。


昨日も述べましたが、この水準から100円30銭あたりまでは重要な「抵抗帯」です。


100円という「心理的な節目」というだけではなく「テクニカル的」にもレジスタンスが確認される値位置です。





しかし、100台の示現は「もはや時間の問題」だと考えられます。


世界的な株高で「リスクオン」が一段と高まっている上に、昨日のFOMC議事録でも確認されたように、今後FRBは


量的緩和策をどのタイミングで縮小、もしくは停止するかという「出口戦略」の議論が中心になります。


一方日銀はこれまでに例を見ない「異次元の金融緩和」に踏み切ったばかりです。


この両者の金融緩和に対するスタンスの違いが為替相場にじわじわ効いてくるはずです。





足元では世界の株式市場を日米がけん引しています。


米国では、ダウ平均株価がそれまでの史上最高値を抜いてから既に600ドルほど上昇しています。


東京株式市場でも遅ればせながら株価が連日高騰し、売買代金も4兆円を超える日も出てきました。


機関投資、個人投資家が共に「リスク」を取れるようになってきたと見ることができます。





大胆な金融緩和を受けて、日本国債の長期債、超長期債の利回りは急低下したことで、機関投資家が円を売って外貨を買い、


その外貨で海外の株や債券を購入するといった観測が急速に高まっています。


このように考えると、現在の円安の流れは簡単には収まりそうもないと見るべきでしょう。


本日も日経平均株価の上昇が予想されます。


株価の上昇で円売りがどこまで進むのか。


焦点は100円台に乗せること出来るか、そして上記「抵抗帯」を上抜け出きるのかに絞られます。















What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
4/2 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「資産購入を縮小する決断は先行きを予測しながら下していく必要がある。その時期は個人的な見解では年内後半か来年初めになる可能性がある」アラバマ州の講演で。
4/2 タルーロ・FRB理事 「予想値を上回る経済統計が多く見られるが、このような状況は過去にもあったことを忘れてはいけない」CNBCのインタヴューで。
4/4 黒田・日銀総裁 「現時点で必要な政策は全て講じた」政策決定会合後の記者会見で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和