2013年4月17日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 金融市場が落ち着きを取り戻したことでドル円は97−98円台で
もみ合う。米経済指標の好転にドルが買い戻されたものの、98円台前半で
頭打ち。97円台半ばまで押し戻されて引ける。 - ドル安を背景にユーロドルは急伸。独ZEW景況感指数の悪化にも関わらず
ユーロドルは約1ヵ月半ぶりに1.32台まで上昇。 - 株価は反発。前日大きく値を崩したNYダウは、住宅関連指標が好調だった
ことや、金相場も反発したことを受け157ドル高で取引を終える。 - 株式市場や商品市場が反発したことで、前日急騰した債券は反落。
- 前日暴落した金相場は神経質な展開の中反発し、1380ドル台を回復。
原油価格は前日比ほぼ変わらず。 - 3月消費者物価指数 → −0.2%
- 3月住宅着工件数 → 103.6万件
- 3月建設許可件数 → 90.2万件
- 3月鉱工業生産 → +0.4%
- 3月設備稼働率 → 78.5%
ドル/円 97.35 〜 98.16 ユーロ/ドル 1.3112 〜 1.3202 ユーロ/円 128.25 〜 129.03 NYダウ +157.58 → 14,756.78ドル GOLD +26.30 → 1,387.40ドル WTI +0.01 → 88.72ドル 米10年国債 +0.034 → 1.722%
本日の注目イベント
- 英 3月雇用統計
- 英 BOE議事録
- 米 IMF国際金融安定性報告書
- 米 ベージュブック
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
- 米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
- 米 ルー・財務長官講演
- 米 1−3月決算発表→BOA、アメックス
前日140ドルの下落を見せた金相場も反発し26ドル高で引け、NY株式市場も落ち着きを見せ前日の下げ幅の
7割程度を回復するなど、金融市場全体がやや平常に戻った感があります。
ボストンでの爆破事件は「テロ」だとオバマ大統領も断定し、全力で捜査を進めると声明を発表しました。
住宅着工件数が市場予想を上回る103.6万件でした。前月から7%の大幅増加でしたが、集合住宅の伸びが
全体を押し上げた影響だと見られており、先行指標となる住宅着工許可件数は90.2万件で予想を下回っています。
このところ市場の期待を裏切る結果が発表される住宅関連指標ですが、着工件数が予想を超えていたことでやや
安心感が広がっていますが、総じて米危機の先行きに立ち込めてきた「暗雲」を払拭するには至っていません。
エバンス・シカゴ連銀総裁は講演で「米経済はなおも緩和策が必要だ」と語り、NY連銀のダドリー総裁も同様に
「3月の雇用減速で現行ペースでの国債購入を維持する必要性が浮き彫りにされた」と述べています。
「出口戦略」の議論が緩やかに高まる中、これまで順調な回復傾向を見せて来た米景気が「やはり例年通り、春から
夏場にかけて失速する」との「アノマリー」を無視できない状況になりつつあります。
こうなると、異次元の緩和策を決めた日銀とFRBとの緩和姿勢に差が見られなくなり、手放しで「ドル高円安」が
継続されるという見方にもやや変化を与える可能性があります。
現時点ではまだ米景気が再び「踊り場」に差し掛かったと判断することはできませんが、今後の経済指標には
一段と注意が必要な状況です。
昨日の早朝に95円80銭前後まで急落したドル円はその後98円台まで反発したことで、ローソク足では
「長い下ヒゲ」が形成されています。
「1時間足」を見ると、98円20銭あたりに、厚くはありませんが「雲」があります。
昨日のNY市場でのドル上昇はこの雲に抑えられた格好にはなっていますが、その雲も急激に下方に下がっているため
再度98円台に乗せることができれば「雲を上抜け」すると見られます。
昨日記録した「下ヒゲ」は結構な長さであるため、当面底値を確認した可能性が高いと思われますが、株式市場や
商品市場がまだ不安定なことを考えると、この先依然としてボラティリティーの高い相場展開が続くと予想されます。
一本調子の円安傾向が続いてきましたが、「100円の壁」を前に足踏みをしている状況と言えます。
日銀の大規模な金融緩和姿勢は変わらないと見られることから、今後ドル円が100円を超えるためには米経済指標の
改善が不可欠です。
上記夏場にかけて失速する「アノマリー」を後押しするように起きたボストンの爆破事件ですが、この負の連鎖を
米景気が断ち切ることができるかどうかが焦点になります。
明日からはワシントンで「G20」が開催されます。
黒田総裁にとって初めての「G20」です。
既にバーナンキFRB議長は同総裁の手腕を高く評価しており、ドラギECB総裁も「日本からの通貨戦争は起きていない」
と発言しています。
さらにIMFも日本の金融政策は「適切」だとの認識を示していることから、少なくとも欧米の中銀総裁からは
円安批判は出てこないと予想されます。
あるとすれば、ブラジル、中国など新興国からです。
黒田総裁は自らの言葉で「円安誘導が目的ではない」ことを説明することになりますが、ここは無難に乗り超える
ことが出来るのでないかと考えています。
ここしばらくは「リスクオン」と「リスクオフ」が繰り返される不安定な状態が続くかもしませんが、世界的にも金融緩和政策が
継続されると考えれば、落ち着きさえ取り戻せば再び株価が上昇し「リスクオン」が戻ってくると思います。
「リスクオン」がメインシナリオだとすれば、「ドル高円安」の流れは続くと思われます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/2 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「資産購入を縮小する決断は先行きを予測しながら下していく必要がある。その時期は個人的な見解では年内後半か来年初めになる可能性がある」アラバマ州の講演で。 | |
| 4/2 | タルーロ・FRB理事 | 「予想値を上回る経済統計が多く見られるが、このような状況は過去にもあったことを忘れてはいけない」CNBCのインタヴューで。 | |
| 4/4 | 黒田・日銀総裁 | 「現時点で必要な政策は全て講じた」政策決定会合後の記者会見で。 | |
| 4/11 | ギラード・豪首相 | 「現在の政府の財政ポジションで(RBAが利下げの)余地が少なくなっているとは思わない」ブルームバーグとのインタヴューで。 | |
| 4/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「通貨戦争というものは全く起こっていない」、「国内政策を考慮して決定されている」日銀の政策について。 |
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