2013年4月22日(月)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 「G20」で日本の円安批判がなかったことを受けドル買い円売りが加速。
ドル円はアジア市場の98円台前半からドル高が進み、NY市場では
99円69銭までドルが買われほぼ高値圏で引ける。 - ユーロドは1.31台が重い展開に。ドル円でドル高が進んだ影響もあり
緩やかに下落したが、ユーロ円の買いがサポート。 - 株式市場は反発。ダウは小幅高だったものの、ナスダックは39ポイント高。
- 債券相場は反落。株高から売り物優勢の展開となり、10年債利回りは
3日振りに1.70%台まで上昇。 - 金、原油はやや落ち着きを取り戻し小幅に反発。
ドル/円 98.95 〜 99.69 ユーロ/ドル 1.3048 〜 1.3130 ユーロ/円 129.38 〜 130.24 NYダウ +10.37 → 14,547.51ドル GOLD +3.10 → 1,395.60ドル WTI +0.28 → 88.01ドル 米10年国債 +0.014 → 1.700%
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏財政赤字対GDP比(2012年)
- 欧 ユーロ圏4月消費者信頼感指数(速報値)
- 米 3月中古住宅販売件数
- 米 ダドリー・NY連銀総裁講演
- 米 決算発表 → キャタピラー、テキサス・インスツルメンツ
注目されたワシントンでの「G20」では、「長期の金融緩和から生じる負の副作用に留意」、といった文言が
声明文に明記されたものの、「異次元の金融緩和」に対する目だった批判はなく、「無難」に会合を乗る切ることが
できました。
今回の大規模な緩和による「円安」は、デフレからの脱却を目的としたもので、通貨安を目指したものではない
ことが理解されたものと受け止めることがきます。
ただ、その条件として「日本は信頼に足る中期財政計画を策定すべきだ」といった文言も盛り込まれており、今後は
一定の経済成長を達成することと、財政規律を早期に立て直すことも求められています。
日本が早い時期に2%の物価安定を達成し、世界の経済成長に寄与するこを宿題として与えられた格好です。
それにしても「G20」の声明文に日本に関する文言がこれほど多く挿入されたことは記憶にありません。
世界が黒田日銀の金融政策に注目すると同時に、今回の「異次元の金融緩和」が如何に異例だったかを示している
証とも言えます。
「G20」の結果を受け、日銀は今後も現在の政策を継続しやすいとの観測から円売りが加速しています。
先週末の東京市場では会合の結果を待ちながら98台前半で推移していたドル円が、麻生財務大臣の
「各国からの異論はなかった」との報道でドル買い円売りが進み、ドル円は98円台後半まで上昇しました。
東京市場ではそれ程大きな反応は見せませんでしたが、欧州市場では99円台に乗せ、NY市場では99円69銭まで
ドル高が進んでいます。
この状況は4月4日に日銀が「異次元の金融緩和」を決めた直後の反応に良く似ており、海外勢の方が円安材料には
より反応していることを表しています。
これまでに3度ドル円は99円後半を試して押し戻されていますが、今朝もオセアニアで99円98銭近辺までドル高が
進んでいます。いよいよ「100円台」が視程距離に入って来たと考えられます。
「100円」は心理的な節目であると同時に、テクニカル的にも重要な水準です。
100円27銭に重要な「120日線」があり、さらにこの水準には一目均衡表の「雲の上限」があることは、
以前この欄で述べた通りです。
今回の挑戦で上抜けできれば「4度目の正直」といったことになりますが、100円台半ばを明確に抜ければ上昇に
弾みがつくのではないかと思います。
約5年間円高傾向が続いたため、「月足」の雲は長い間下落傾向を維持して来ました。この雲は厚みもあり、
なかなか抜けにくい形態を見せていますが、それだけに完全に抜けたら今度は重要なサポートとして機能することになります。
日銀の大胆な金融緩和が支持された格好となり、さらに「TPPへも正式に参加」が決まり、国内では円高に振れる材料は
ほとんどありません。
この先ドルの上値が重くなり再び円が買われるとすれば、海外要因がきっかになりそうです。
一つは米景気の減速懸念があります。
順調な回復傾向を示してきた米経済指標が4月に入りやや鈍化してきました。
米債務上限の問題から財政削減が実施されていることや、今年から減税措置が終わったことなどの影響も考えられますが、
米景気が再び夏場にかけて腰折れするようだと、FRBによる「量的緩和策」の縮小、あるいは解除の時期が遅れ
ドル安に振れる可能性があります。
もう一つの懸念材料は、やはり欧州です。
イタリアでは最大勢力の中道左派連合を率いるベルサーニ党首が近く辞任をする意向を示しています。
未だに新政権を樹立出来ず、政局の混迷が続いていることから、ユーロが売られ円が買われる可能性も否定できません。
また今回の「G20」でも、マイナス成長の続くユーロ圏に対してドイツが財政出動をすることも求められています。
これら二つに海外要因がくすぶってはいますが、足元の円売りの流れは根強いと思われます。
先ずは週明けの本日、ドルがどこまで買われるのか非常に注目されます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/2 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「資産購入を縮小する決断は先行きを予測しながら下していく必要がある。その時期は個人的な見解では年内後半か来年初めになる可能性がある」アラバマ州の講演で。 | |
| 4/2 | タルーロ・FRB理事 | 「予想値を上回る経済統計が多く見られるが、このような状況は過去にもあったことを忘れてはいけない」CNBCのインタヴューで。 | |
| 4/4 | 黒田・日銀総裁 | 「現時点で必要な政策は全て講じた」政策決定会合後の記者会見で。 | |
| 4/11 | ギラード・豪首相 | 「現在の政府の財政ポジションで(RBAが利下げの)余地が少なくなっているとは思わない」ブルームバーグとのインタヴューで。 | |
| 4/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「通貨戦争というものは全く起こっていない」、「国内政策を考慮して決定されている」日銀の政策について。 | 4/17 | バイトマン・独連銀総裁 | 「新たな情報に合わせて金利を調整する可能性がある」WSJ紙のインタヴューで。 |
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