2013年4月30日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 先週末のGDPの悪化をきっかけに下値を切り下げて来たドル円は
経済指標の発表を受け97円台半ばまで下落。その後は株式市場が堅調な動きを
見せたことで98円台まで戻したが買いは続かず、97円70−80で引ける。 - ユーロドルは堅調に推移。イタリアで新政権が発足したことで、欧州危機に
対する懸念がやや後退。1.30台後半から1.3117まで買われたが、依然
上値の重い展開が続く。 - 株式市場は続伸し、「S&P500」は過去最高値を更新。個人所得などの経済指標が
おもわしくなく、FRBによる量的緩和縮小は遠のくとの見方から株価は堅調に推移。 - 債券相場も堅調に推移し、年初来最低水準で推移する。個人消費の鈍化が景気減速に
繋がり債券への需要が拡大。10年債利回りは1.67%で引ける。 - 金、原油は反発。ドル安が進んだことも買い安心感を高め、原油価格は94ドル台まで
上昇。 - 3月個人所得 → +0.2%
- 3月個人支出 → +0.2%
- 3月PCE・コアデフレーター → +1.1%
- 3月中古住宅販売成約 → +1.5%
ドル/円 97.62 〜 98.20 ユーロ/ドル 1.3077 〜 1.3117 ユーロ/円 127.86 〜 128.58 NYダウ +106.20 → 14,818.75ドル GOLD +13.80 → 1,467.40ドル WTI +1.50 → 94.50ドル 米10年国債 +0.01 → 1.6770%
本日の注目イベント
- 日 3月失業率
- 日 3月鉱工業生産
- 独 独4月雇用統計
- 独 独5月GFK消費者信頼感
- 欧 スペイン1−3月GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏3月雇用統計
- 欧 ユーロ圏4月消費者物価指数(速報値)
- 欧 決算発表 → UBS、ドイツ銀行、BP
- 英 英3月マネーサプライM4
- 米 FOMC(5/1まで)
- 米 2月ケースシラー住宅価格指数
- 米 4月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 4月消費者信頼感指数
- 米 決算発表 → ファイザー
- 加 カナダ2月GDP
ドル円は「100円の壁」を突破できず、先週末の米GDPの結果をきっかけに97円台半ばまで下落しました。
米第1四半期GDPは前回の0.4%に比べると大幅に改善はしたものの、市場予想の3.0%には届かず、
失望からドル売りが進み、対円、対ユーロなど主要通貨に対して下落しました。
結局100円台に一度も乗せることなく97円台までドル安に振れましたが、米経済指標の内容を見ると
さすがに円安トレンドが進行中とはいえ、ドルが売られてもやむを得ない状況です。
先週だけでも耐久財受注、GDPなどの経済指標は軒並み市場予想を下回り、その結果「米出口戦略を論じるのは
時期尚早」との見方が急速に台頭して来ました。
株式市場は堅調に推移していますが、同時に安全資産である債券も「金融緩和政策が継続される」との
思惑から堅調に推移し、10年債利回りは1.7%を大きく割り込む水準にまで低下しています。
ドルが本格的に上昇するには、米金利の上昇は不可欠です。
市場は春先から夏場にかけて後退する米景気を意識し始めていることと無関係ではありません。
では本当に米景気は昨年同様に景気の踊り場を迎えるのでしょうか・・・?
そのカギを握るのが今週末の「4月の米雇用統計」です。
非農業部門雇用者数は昨年11月から順調に回復し、今年2月までの4ヵ月間では「月平均20万人増加」を維持して
いましたが、3月の雇用者数が一転8万8千人に減少して市場に驚きを与えました。
ただ、この時はドルが95円台まで下落しましたが、その前日に日銀の「異次元の金融緩和」が発表されたこともあり
97円台後半までドルが買われ、雇用統計の結果は異次元緩和に飲みこまれた格好になりました。
今回4月の雇用統計が再び10万人を大きく割り込むようだと、米景気は昨年と同じ道を辿るのではないかといった
見方が台頭し、ドルの上値を重くすることになりそうですが一方で、10万人を大きく超えるようだと、
「3月は一時的な現象」と見ることもでき、再びドル高に戻る可能性が出てきます。
現時点での市場予想は雇用者数は15万人の増加と、失業率は7.6%を見込んでいます。
テクニカルを見てみると、「4時間足」までの短期のチャートでは依然としてドルの下落を示唆していますが、「日足」は
ドル上昇に変化はありません。
しかも「4時間足」では「転換線」が「基準線」を上から下に抜けていますが、相場の先行きを表すとされる「基準線」は
横ばいです。
「日足」の「基準線」は現在96円25銭にあることから、この水準が抜けるかどうかで今後の「調整」が長引くかどうか
の、一つの目安と考えることができます。
日銀による大規模な金融緩和姿勢は変わりません。
従って、今後再び円高基調に戻るとすれば、上述のように「米国の緩和姿勢がさらに続く」といった観測が定着することです。
その基準となるのが米ファンダンタルズです。
少なくとも現時点では、日米欧で最も景気が回復しているのは米国であるという点では異論はないと思われますが、
これが日米欧は同じだとの認識が拡大すると、安全通貨の円に買いが集まる可能性も出てきます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/2 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「資産購入を縮小する決断は先行きを予測しながら下していく必要がある。その時期は個人的な見解では年内後半か来年初めになる可能性がある」アラバマ州の講演で。 | |
| 4/2 | タルーロ・FRB理事 | 「予想値を上回る経済統計が多く見られるが、このような状況は過去にもあったことを忘れてはいけない」CNBCのインタヴューで。 | |
| 4/4 | 黒田・日銀総裁 | 「現時点で必要な政策は全て講じた」政策決定会合後の記者会見で。 | |
| 4/11 | ギラード・豪首相 | 「現在の政府の財政ポジションで(RBAが利下げの)余地が少なくなっているとは思わない」ブルームバーグとのインタヴューで。 | |
| 4/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「通貨戦争というものは全く起こっていない」、「国内政策を考慮して決定されている」日銀の政策について。 | 4/17 | バイトマン・独連銀総裁 | 「新たな情報に合わせて金利を調整する可能性がある」WSJ紙のインタヴューで。 |
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