2013年5月1日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は一部経済指標の悪化と、ユーロが対ドルで上昇したことに連れて下落し、
一時96円99銭を記録。FOMCでは現行の緩和政策が維持されるとの見方が拡大し、
米長期金利が低下したことも円買いに繋がる。 - ユーロドルは1.30台半ばから急伸。ECBが明日の政策委員会で利下げに踏み切る
との観測が強まり、ユーロ圏景気浮揚に繋がるとの見方からユーロ買いドル売りが加速し、
1.31台後半までユーロ高が進む。 - 株式市場は4日続伸。消費者信頼感の伸びを好感しダウは21ドル高。S&P500は
過去最高値を更新し、1597ポイントで引ける。 - 債券相場はシカゴ購買部指数を受け、年初来最低となる1.64%台まで価格は上昇。
量的緩和策は当分継続されるといった見方が優勢となり債券相場は強含んだが、
その後は売られ、長期金利は1.67%台まで上昇して取引を終える。 - 金は5日続伸。原油価格は反落。
- 2月ケースシラー住宅価格指数 → +9.32%
- 4月シカゴ購買部協会景気指数 → 49.0
- 4月消費者信頼感指数 → 68.1
ドル/円 96.99 〜 97.79 ユーロ/ドル 1.3067 〜 1.3186 ユーロ/円 127.33 〜 128.51 NYダウ +21.05 → 14,839.80ドル GOLD +4.70 → 1,472.10ドル WTI −1.04 → 93.46ドル 米10年国債 +0.006 → 1.673%
本日の注目イベント
- 中 中国4月製造業PMI
- 英 英4月製造業PMI
- 米 4月ADP雇用者数
- 米 FOMC
- 米 4月ISM製造業景況指数
- 米 4月新車販売台数
ドル円は一瞬ですが97円台を割り込む場面があったようです。
ユーロが対ドルで上昇したことに連れ、ドル円でも「ドル売り円買い」が勝った展開でした。
ユーロドルは1.3186まで買われ、ECBが利下げに踏み切った場合には「ユーロ圏の景気浮揚にプラス」
といった見方が強まったことが背景でした。
本来利下げは当該通貨の下落を意味しますが、ECBは利下げ以外にも行動を起こすのではないかとの見方も
浮上し、ユーロ買いに繋がっています。確かに昨日発表されたユーロ圏3月の失業率は12.1%と、過去最悪の
結果でした。
ユーロ圏の景気を刺激するためECBは利下げを行い、さらにドイツなど比較的体力のある国には財政出動を促す
ことも考えられ、これがユーロ買いに結びついたようです。
また、イタリアでは約2ヵ月振りにレッタ政権が発足し、寄り合い所帯であるため政権を安定的に維持するのが難しい
との見方があるものの、市場はひとまず歓迎し、イタリアの長期金利は4%を割り込んでいます。
これれらが重なりユーロを押し上げましたが、対ドルでは1.32には届いていません。
2週間前にも1.32近辺まで上昇した後押し戻されており、この水準を完全に抜けるようだとユーロ高に弾みがつく
可能性があるので注意が必要です。
それにしても「財政危機」が叫ばれ「欧州危機はまだ終わっていない」とも言われ、「高失業率とマイナス成長」が
続く中、ユーロは思いのほか下げません。
昨年7月には1.20台半ばまで対ドルで売られ、対円では94円台までユーロ安が進みましたが、既に対ドルでは
1200ポイント、対円では35円も上昇しています。
ユーロの上値は重いと言われる中での上昇は、市場参加者にとってユーロ取り引きの難しさを教えているように思いますが
この間ECBが実際に行ったことはほとんどありません。
ドラギ総裁の「ユーロを守るためには何でもする」といった発言が全てで、正に「ドラギマジック」と言うことができます。
FOMCの声明文が今夜発表されますが、市場のコンセンサスは「現行政策の継続」で一致しています。
米経済指標は強弱まちまちで、昨日も消費者信頼感指数は市場予想を超えていましたが、シカゴ購買部協会景気指数は
「節目の50」を割り込んでいます。
少なくとも3月まで順調に回復基調を見せて来た米景気に力強さは見られません。
「労働市場の回復が本物であるため、再び明るい経済指標が出て来る」といった楽観論もありますが、FRBが出口戦略を
議論する状況ではなくなったように思います。
楽観論者が指摘するように、今後景気を拡大を示す経済指標が多く出てくるには時間が必要と思われます。
FRBは2015年中ごろまでには量的緩和を解除できるとしていますが、専門家の多くはその時期は早まると見ています。
早ければ2013年末には行動を起こすといった見方もありますが、それはバーナンキ議長の任期が2014年1月である
こととも無関係ではないようです。
「2014年には量的緩和策の縮小または解除」といった見方がメインシナリオですが、その時期が早まるのかどうか
春から夏場の経済指標が極めて重要になって来ます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/2 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「資産購入を縮小する決断は先行きを予測しながら下していく必要がある。その時期は個人的な見解では年内後半か来年初めになる可能性がある」アラバマ州の講演で。 | |
| 4/2 | タルーロ・FRB理事 | 「予想値を上回る経済統計が多く見られるが、このような状況は過去にもあったことを忘れてはいけない」CNBCのインタヴューで。 | |
| 4/4 | 黒田・日銀総裁 | 「現時点で必要な政策は全て講じた」政策決定会合後の記者会見で。 | |
| 4/11 | ギラード・豪首相 | 「現在の政府の財政ポジションで(RBAが利下げの)余地が少なくなっているとは思わない」ブルームバーグとのインタヴューで。 | |
| 4/15 | ドラギ・ECB総裁 | 「通貨戦争というものは全く起こっていない」、「国内政策を考慮して決定されている」日銀の政策について。 | 4/17 | バイトマン・独連銀総裁 | 「新たな情報に合わせて金利を調整する可能性がある」WSJ紙のインタヴューで。 |
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