2013年5月9日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は引き続き99円を巡る攻防が続く。
特に重要な経済指標もなかった中、ユーロが対ドルで強含んだことで、
円にも買いが入り、一時98円台半ばまで円高が進む。その後は株価の上昇が
円の上昇を抑えた格好となり99円前後で引ける。 - ユーロドルは続伸。ドイツの鉱工業生産が予想を上回ったことからユーロが
上昇し、1.3194まで買われる。ユーロ円も130円台半ばまで続伸する場面も。
- 株価は続伸。特に買い材料はなかったが、量的緩和策が継続されるとの見方が
根強く、ダウは連日の高値更新で1万5100ドルに乗せて引ける。 - 債券相場は4日振りに反発。連日の下落で債券利回りが高水準となり、相場を支えた
との声も。 - 金、原油はともに大幅に上昇。ドルが主要通貨に対して売られたことが主因。
ドル/円 98.58 〜 99.03 ユーロ/ドル 1.3128 〜 1.3194 ユーロ/円 129.95 〜 130.41 NYダウ +48.92 → 15,105.12ドル GOLD +24.90 → 1,473.70ドル WTI +1.00 → 96.62ドル 米10年国債 −0.013 → 1.767%
本日の注目イベント
- 豪 豪4月雇用統計
- 日 3月景気動向指数(速報値)
- 日 4月マネタリーベース
- 中 中国4月消費者物価指数
- 中 中国4月生産者物価指数
- 欧 ECB月例報告
- 英 英3月鉱工業生産
- 英 BOE政策金利発表
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
ドル円は方向感のない展開が続き、99円台定着を目指す動きと、再び98円、97円台まで押し戻す動きの
攻防が続いています。
昨日の海外市場でもドル円は98円台半ばまで下落したものの、98円50銭が抜けきれず反発しました。
世界的な株高がドル円の下値をサポートしている状況が続いています。
NYダウは1万5000ドルの大台に乗せた2日後には、1万5100ドルに乗せて引けています。
日経平均も同様に1万4000円に乗せた後、連日で年初来高値を更新しています。
欧州でも同様に、ドイツDAXは連日過去最高値を更新しており、イギリスFTSE指数も昨日は5年半ぶりの
高値を更新しました。
市場関係者の眼は「為替よりも株式」に集まっている状況です。
この背景は言うまでもなく金融緩和による「カネ余り」ということです。
先週のECBによる利下げに続いて、今週はRBAも利下げに踏み切りました。
過剰流動性が利回りの高い株式に流れ込み株価を押し上げていますが、一部には過熱感を指摘する声も出始めて
来ました。
日本の株式市場も含めて、リスクを恐れて眠っていた安全志向の資金がリスクを取り始めたとも言えます。
本来株価は景気が良くて、好業績を材料として上昇しますが、足元の株価の上昇は「未来を先取り」しており、
行き場のない資金が株式市場に向かい株価を押し上げる、いわゆる「金融相場」の様相を呈しています。
今週は日本企業の決算発表もピークを迎えています。
企業業績も「最高益更新」、あるいは「70%の増収増益」といった文字が躍っています。
「アベノミクス」で昨年11月から急速に円高修正の動きが強まり、あっという間に99円台まで円安ドル高が
進んだことが企業業績を押し上げているのも事実です。
昨日はトヨタ自動車の決算発表が各メディアのトップニュースでしたが、2014年度の予定レートは非常に保守的でした。
「100円の壁」が抜け切れないとはいえ、足元のレートは99円前後で推移しています。今期のドル円レートを90円と
見ており、ユーロ円は120円でした。
長い間円高に苦しんできた経緯はありますが、さすがに保守的すぎるのではという印象を持ちました。
上述のように足元のドル円は株高に支えられている面も否定できません。
それは、株価が調整すれば円高に振れるというリスクもあるということです。
一方で日米欧の景気を観た場合、米国が「出口」に最も近い位置にいることも事実です。
日本は4月に「異次元の金融緩和」に乗り出したばかりです。欧州は景気を浮揚させるため、さらなる緩和策を
検討している状況です。
日欧に比べ、一歩も二歩も出口に近付いている米国の優位性は変わりません。
長い目で見れば、緩和政策に終止符を打つ米国のドルが上昇するというのがメインシナリオであることは
維持されると思います。
米景気回復に強気な専門家は9月のFOMCでFRBが動く、と予想している人もいるようです。
本日は10時半にオーストラリアの雇用統計が発表されます。
利下げ直後の重要指標であるため非常に注目されており、雇用者数が増加しているのか、先月同様減少しているのか
が分かれ目になります。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/3 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。 | 5/6 | ドラギ・ECB総裁 | 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)



