今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年5月10日(金)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は約4年1ヵ月振りに「100円台」に乗せる。
    新規失業保険申請件数が市場予想を下回る約5年振りの低水準だった
    ことで、FRBによる「出口戦略」が早まるとの見方がドル買いに繋がった。
    ドル円は100円79銭まで上昇し、ほぼ高値圏で引ける。
  • ユーロドルもドル買いユーロ売りに押され1.30台前後まで下落。
    ドル全面高の展開の中、ユーロの下落幅は円ほどではなく、その結果ユーロ円は
    131円台後半まで上昇。
  • 株式相場は反落。失業保険申請件数の改善には反応せず、フィラデルフィア
    連銀総裁の量的緩和縮小発言を材料に反落。
  • 債券相場は大幅に下落。30年債入札の応札倍率が悪かったこともあり、
    10年債利回りは約1ヵ月振りに1.81%台まで上昇。
  • ドルが上昇したことから金、原油はともに反落。
  • 新規失業保険申請件数 → 32.3万件
    ドル/円98.71 〜 100.79
    ユーロ/ドル1.3010 〜 1.3146
    ユーロ/円129.59 〜 131.76
    NYダウ−22.50 → 15,082.62ドル
    GOLD−5.10 → 1,468.60ドル
    WTI−0.23 → 96.39ドル
    米10年国債+0.045 → 1.812%



    本日の注目イベント

  • 日   3月経常収支
  • 日   3月貿易収支
  • 日   4月景気ウォッチャー調査
  • 中   中国4月マネーサプライ
  • 独   独3月貿易収支
  • 英   G7(英国)
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演
  • 米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 加   カナダ4月失業率





これまでもこの欄で再三、「100円の壁は厚いが、いずれは突破する」と述べてきましたが、ついにその日が


やってきました。


昨日のNY市場では新規失業保険申請件数が市場予想より減少していたことを材料にドル買いが進み、


ドル円は「100円の壁」を突破し、ストップロスのドル買いなどを巻き込み100円79銭まで上昇しました。





昨日の東京時間では99円台さえ重い展開で、取引の大半は98円台で推移し、とても100円を突破する


雰囲気ではありませんでした。


どちらかと言えば先週前半と同じように98円を試す展開で、株式相場との相関性も薄れてきた状況でした。


NYでは98円台後半から100円台後半まで、ちょうど2円ほどドル高に持っていかれましたが、材料といえば


失業保険申請件数の減少だけです。


むしろ、NY株式市場は反応せず、前日比下落して取引を終えています。


冷静に考えれば、ドル円を2円も持ちあげるほどの材料ではなかったのではないでしょうか。





「これが相場」といってしまえばその通りですが、やはり99円台は何度か試しては押し戻されたことで、


99台円半ばから100円では売り物もこなれていた可能性はあります。


事実NYからは、「100円はあっさり抜けた」との声もあります。





同時に重要なテクニカル上のレジスタンスを抜けたことで、一気に買いが膨らんだと見ることもできそうです。


チャートでは最後の砦である「月足」で、ローソク足は「120日線」でしっかり止められ、さらにその上には


「雲の上限」もあり、ここが抜けない展開が続いていました。


また、「遅行スパン」も重要な移動平均線である「52日線」で上昇を抑えられていました。





100円79銭まで上昇したことでこれらのレジスタンスポイントを抜けたことになります。


もっとも、「月足」であるため、今のところは「完全に上抜けした」とは言い切れません。


今月末に100円台半ばを上回っていることで、「上抜けが完了」と見るべきでしょう。





さて100円台を大きく抜けたドル円の今日の展開ですが、ドルが底堅く推移すると予想します。


4年1ヵ月振りの100円台ということで、ドル売りも出るものと思われますが、市場の相場観は一気に「円先安」に


傾いてきたように思います。


101円前後が今日のポイントかと思いますが、今日は日経平均株価との相関度を強めるのではないでしょうか。





その日経平均は昨日3日振りに反落して取引を終えていますが、シカゴ先物市場では大幅に反発しており、300−350円


程度の上昇が見込まれます。


株価の上昇を見て、ドル円が101円台に乗せることができるかどうかに注目ですが、101円台に乗せることができれば


100−105円という「新たなレンジ」に入った可能性が高まります。





ロンドンでは今日から「G7」が開幕します。


先の「G20」でも特段円安批判が無かったことから、円の水準に対する言及はないと予想しますが、一方でその


条件とも言うべき「経済成長」を加速させることを求められることは十分考えられます。


議題の中心は欧州の景気浮揚だと思われます。





本日のレンジは100円−101円30銭程度と予想します。





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GWも終わり、世の中は仕事モードになってきました。


昨日は西日本で「夏日」になるなど、気温の変化が大きいので注意が必要です。


良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/3 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。
5/6 ドラギ・ECB総裁 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和