2013年5月17日(金)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は欧州時間に102円67銭まで上昇したものの、住宅着工件数など
米経済指標が予想を下回ったことで101円台に。もみ合い後、サンフランシスコ連銀総裁
の発言から再び102円台前半まで上昇して引ける。 - ユーロドルは前日と同様に1.28台半ばまで下落したが、米経済指標の悪化に
1.2930まで反発。上値も限定的で1.29台を割り込んで取引を終える。 - 株価は反落。住宅着工件数が予想に届かなかったことと、サンフランシスコ連銀総裁が
金融緩和策縮小に言及したことを嫌気してダウは42ドル安。 - 一方債券相場は続伸。株価の下落と、経済指標が景気減速を示したことが手掛かりとなり
10年債利回りは1.9%台を割り込む。 - 金価格は下落が止まらず6日続落。原油は3日続伸。
- 新規失業保険申請件数 → 36.0万件
- 4月消費者物価指数 → −0.4%
- 4月住宅着工件数 → 85.3万件
- 4月建設許可件数 → 101.7万件
ドル/円 101.83 〜 102.60 ユーロ/ドル 1.2869 〜 1.2930 ユーロ/円 131.57 〜 132.19 NYダウ −42.47 → 15,233.22ドル GOLD −9.30 → 1,386.90ドル WTI +0.86 → 95.16ドル 米10年国債 −0.061 → 1.879%
本日の注目イベント
- 中 中国4月景気先行指数
- 欧 プラート・ECB理事講演
- 欧 クーレ・ECB理事講演
- 欧 アスムセン・ECB理事講演
- 米 5月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
- 米 4月景気先行総合指数
- 米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
- 加 カナダ4月消費者物価指数
ドル円は前日と全く同じ動きを見せています。
102円台前半でもみ合ったドル円は欧州市場が参入すると上昇に向かい、昨日は102円67銭まで円安が
進みましたが、NY時間には大きく下落し102円台を割り込みました。
ここでも前日とほぼ同水準の101円80−85銭でサポートされ、その後は102円台に戻して
取り引きを終えています。
102円台半ばから101円台までドル売りが進んだきっかけは失業保険申請件数の内容でした。
先週にはこの指標発表をきっかけに「100円の壁」をあっさり抜けたこともあり、今回も注目されていました。
結果は33万件の予想に対して36万件と悪化しており、これがドル売りに繋がっています。
また住宅着工件数など、他の経済指標もおしなべて軟調だったことでドル売りに拍車がかかりましたが、101円
80−85銭近辺ではしっかりとサポートされています。
今週に入って102台に乗せたドル円は、101円台後半ではサポートされて一段の下落は見られないものの、逆に
102円台後半では上値が抑えられる展開です。
結局101円80銭−102円80銭が足元のレンジということになり、今後はそのどちらを抜けるかが注目され、
抜けた方に、一旦はついて行くしかありません。
ここまでのドル円はどちらかといえば「異次元の金融緩和」といった、国内要因で円安に大きく振れてきました。
しかし今週は米国の「出口」が円安を主導している展開に変わっています。
この欄でも「出口」に最も近いのは米国であることは何度も述べてきましたが、それでも慎重なFRBが利上げに
動くにはさらに、経済指標が安定的に改善傾向を示すことが不可欠で、それにはもう少し時間が必要ではないかと
考えています。
労働市場が明らかに改善しない限り、インフレ懸念が全くない現状ではそれほど利上げを急ぐ緊急性はないのでは
ないか、という見立てです。
しかし昨日のウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁の発言にはやや驚きました。
同総裁はオレゴン州ポートランドでの講演で「全てが期待通りに進めば、今年の遅い時期にプログラムを終了する」
と発言し、これがドル円を102円台まで押し上げる要因となりました。
同総裁は「ハト派」と見られているだけに、この発言は意外感を持って受け止められており、バーナンキ議長など
「ハト派」のFOMCメンバ−に与える影響が注目されます。
同総裁はFOMCのメンバーですが、今年は投票権を持っていません。
しかし、利上げに慎重な「ハト派」のメンバーから上述のような発言がでることは、FRBは米景気回復に
強い自信を持ち始めていると推測できそうです。
もっとも、同総裁は「たとえ資産購入のペースを落としたとしても、それは金融政策を引き締めるとか、
経済回復に伴い景気支援への取り組みを後退させることを意味しない」とも述べています。(ブルームバーグ)
本日もFOMCメンバーの講演が予定されていることから、市場のテーマは米国の「出口戦略」ということになります。
やや長い目で見ても、日銀、ECBに先んじて資産購入縮小、あるいは停止に動くのはFRBであって、その意味では
「ドル高円安」傾向が続くと考えるのが自然です。
本日も東京時間では102円台前半でのもみ合いが続きそうです。
102円を割り込む場面があるかもしれませんが、その際サポート水準と見られている101円75−85銭を
抜け切れるかどうかが焦点です。
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「アベノミクス」効果で、円安株高が進んでいます。
その流れにうまく乗れた人、あるいは乗り切れなかった人、悲喜こもごもかと思います。
安倍総理は今日「第3の矢」である、成長戦略の第2弾について講演します。
ここでも為替に影響があるかもしれません。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/3 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。 | 5/6 | ドラギ・ECB総裁 | 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。 | 5/9 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。 | 5/16 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。 |
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