2013年5月21日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 週明けのオセアニア市場でドル円が102円台を割り込む急落を見せたこともあり、
ドル円の上値は重く102円台前半から半ばでの取引に終始。シカゴ連銀総裁の講演も
特に影響はなく、明日のバーナンキ議長の議会証言を待つ雰囲気に。 - ドルがやや下落したことで、ユーロドルは反発。1.28台半ばから一時1.29台に
乗せる場面も。 - 高値更新の続く株式市場は反落。FRBは金融緩和の解除に動くとの見方が広がり、
利益確定の売りが優勢となり、ダウは19ドルと小幅安で引ける。 - 債券相場は続落。シカゴ連銀総裁の「米経済はかなり改善している」との発言で、売りもの
優勢の展開。10年債利回りは1.96%台に上昇。 - 連日下落の続いている金価格は8日振りに反発。原油は4日続伸。
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ドル/円 102.17 〜 102.65 ユーロ/ドル 1.2843 〜 1.2901 ユーロ/円 131.56 〜 132.00 NYダウ −19.12 → 15,335.28ドル GOLD +19.40 → 1,384.10ドル WTI +0.69 → 96.71ドル 米10年国債 +0.015 → 1.965%
本日の注目イベント
- 豪 豪RBA議事録
- 独 独4月生産者物価指数
- 英 英4月消費者物価指数
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
- 米 ダドリー・NY連銀総裁講演 <
昨日早朝のドル円急落が尾を引いているようで、ドル円の上値がやや重い展開になっています。
甘利大臣が円安を牽制するような発言をNHKの番組で述べたことをメディアが報じたことで、ドル円は一時
101円97銭(ブルームバーグ)まで一気に円買いが進みました。
ドル円はその影響もあり、その後は一度も103円台を見せることなく、昨日のNY市場では102円17銭まで
小幅ですが円が買い戻される展開でした。
甘利大臣の真意は解りませんが、ここ1週間で約3円ものドル高円安が進んだことで、このままでは105円も
「時間の問題」との意識があったかもしれません。
やや円安のスピードが早まってきたことに対する警戒感の表れと受け止めることもできそうですが、一方で6月の
サミットを意識した発言ではないかといった見方もあるようです。
確かにこのままでは105円台も遠からず達成しそうな流れで、スピードは明らかに速いと感じます。
ただ円安への「大台替え」はそのほとんどが海外市場で行われ、東京時間ではむしろ実需のドル売りなどが
ドルの上昇を抑えている展開が続いているのが現状です。
円売りが加速しているのは言うまでもなく、米景気回復を背景とした「金融緩和縮小」観測です。
ここにきて米大手銀行もFRBは秋口にも「量的緩和」縮小に動く、といった見方を発表しています。
リーマンショック以降過去5年間、非伝統的手段として「量的緩和」を継続してきたFRBが、ようやく米景気に
明るさが見え始めたことで政策変更に動き出そうとする一方、日銀は先月「異次元の金融緩和」を決めたばかりです。
またその後ECBや豪州RBAが利下げに踏み切り、韓国、インドなども追随しています。
米国の景気回復が先進国の中では群を抜いて顕著だということの証左でもあります。
この「金融スタンスの差」が、正に足元の「ドル全面高」の最大の理由です。
問題はいつ「出口」に向かって舵を切り直すのかということで、昨日のエバンス・シカゴ連銀総裁の発言が注目されました。
同総裁は「現在のところ金融政策は適切だ」、「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」と発言したに留まり、
特に「出口」については言及していません。
本日もNY連銀総裁の講演が予定されていますが、同総裁もエバンス総裁と並んで「ハト派」の代表格の一人です。
「出口」についてどのような発言をするのかが注目されます。
また本日はセントルイス連銀総裁の講演も予定されています。
同総裁は中立もしくは「タカ派」に近い人物と見られていますが、この講演内容も相場に影響する可能性があります。
そして最も重要なのは明日のバーナンキ議長の議会証言です。
議長が景気回復の手ごたえを感じ取り「出口」に前向きな姿勢を見せると、ドルは再び上昇軌道を歩みそうです。
本日は日経平均株価もやや調整色を強めそうです。
株価の下落でドル円がどこまで売られるのかに注目が集まりますが、102円台を大きく割り込めばストップのドル売りも
ありそうです。
ただ基本は「ドルの買い場」を探る展開だと思われ、ドルの下落がどこまであるのかを見極めたいところです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/3 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。 | 5/6 | ドラギ・ECB総裁 | 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。 | 5/9 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。 | 5/16 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。 | 5/20 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。 |
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