今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年5月22日(水)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 欧州市場での続伸を受け102円88銭までドル高が進んだドル円だが、FOMC
    メンバーであるNY連銀、セントルイス連銀相総裁の講演では、どちらも「量的緩和」 縮小への言及が無かったことでやや値を下げ102円台半ばでクローズ。
  • ユーロドルは1.29を挟んでもみ合い。1.29台半ばまで上昇するものの 上値を抑えられ反落。
  • 株式市場は反発。「量的緩和」見直し観測がやや後退したことで株価は上昇。 ダウは52ドル高で過去最高値を更新。
  • 債券相場は反発。連銀総裁の発言が金融緩和継続に繋がったことで債券に 買い安心感が広がり価格は上昇。
  • 金は続落。原油価格も小幅ながら5日振りに反落。
    ドル/円102.25 〜 102.88
    ユーロ/ドル1.2844 〜 1.2934
    ユーロ/円131.94 〜 132.40
    NYダウ+52.30 → 15,387.58ドル
    GOLD −6.50 → 1,377.60ドル
    WTI−0.55 → 96.16ドル
    米10年国債−0.035 → 1.930%



    本日の注目イベント

  • 日   4月貿易統計
  • 日   日銀金融政策決定会合
  • 欧   ユーロ圏3月経常収支
  • 欧   EU首脳会議
  • 英   BOE議事録(5/9日分)
  • 米   FOMC議事録(4/30 5/1日分)
  • 米   バーナンキ・FRB議長議会証言
  • 米   4月中古住宅販売件数 <





NY連銀のダドリー総裁は講演で「先行きが不透明なため、次の政策変更が拡大と縮小のどちらになるか確信は


持てない」と語り、現時点では少なくとも「量的緩和」縮小に動くとの認識は持っていないと、市場は受け止めた


様です。


この内容で、株式、債券市場では現行政策は継続されるとの見立てで買われ、ドル円はやや水準を切り下げています。





ダドリー総裁は「出口戦略を見直す必要があるかもしない」としながらも、それには「幾つかの点において現状に


そぐわなくなっているようだ」とも述べており、「量的緩和」を継続か見直しかの明確な判断を示すことは


ありませんでした。


本日に予定されているバーナンキ・FRB議長の議会証言でも恐らく、似たようなトーンになるのではないかと


考えております。


米景気の回復を認識しながらも、現段階ではまだ政策変更を行うタイミングではないという証言を予想していますが、


同時に「量的緩和」縮小の可能性については議論を進めて行く、といったコメントも付け加えられるのではないでしょうか。





市場が本格的に政策変更を織り込み始めれば、株価の調整は避けられないと思われます。


NYダウが何度も過去最高値を更新してる現状では、政策変更はまだ先の話と受け止めることができそうです。


また、債券相場にとっても政策変更はネガティブな材料として捉えられ、長期金利が2%以下で推移するとも思われません。


そのように考えると、足元の「政策変更」観測はややフライング気味であるのかもしれません。


異次元緩和に踏み切るのは簡単ですが、その「出口」については非常に難しいものがあります。


いずれにしても米国が「出口」に近いところまで来ているのは事実で、今後は日銀もいつの日か同様な困難に


直面することになります。





ドル円は101ー103円のレンジで推移しそうですが、本日は日米でレンジを抜けるかもしれない材料があります。


日本では日銀の決定会合が開かれ、午後3時半に黒田総裁の記者会見が予定されています。


今回の会合では追加的な政策はないと思われますが、総裁が為替や長期金利の水準について言及する可能性もないとは


言えません。





また上述のようにバーナンキ議長の議会証言があり、さらにFOMC議事録も公表されます。


いずれも「出口」についての見通しや議論が注目されます。


どちらも中立的な内容であれば当面、100−105円のレンジ内での取引が続きそうで、100円台に乗せてから


一気に3円ほど円安に振れたスピードも調整を迫られる状況になります。


ドル円は105円を目指す過程にいるとは思いますが、95−100円のレンジが約1ヵ月続いたように、しばらくは


もみ合いが続くのかもしれません。





ドル全面高の展開の中、円は着実に売られ続けていますがユーロは1.28台割れの後、1.29台半ばまで反発しています。


その分、ユーロ円が堅調に推移しています。


ユーロ円は短期の「1時間足」の「200日線」が徐々に右肩上がりになっており、これが5月のGWあたりから


サポートしているように見えます。


現在この線は131.90銭前後に位置しており、ここを明確に割り込めば下落基調に進む可能性があります。


反対に上値は「月足」の「120線」に見事に抑えられており、132円50銭を超えてくると上昇に弾みがつく


ことも考えられます。


ユーロは域内の景気の悪化や高失業率の割には下がらず、個人投資家の中にも「こんなはずでは・・」との印象を


持っている人も多いようです。


当社のポジションでもその兆候は表れており、ネットのポジションは「売り持ち」に傾いています。


水準を切り上げればストップの買いが相場を押し上げることも考えられ注意が必要です。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/3 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。
5/6 ドラギ・ECB総裁 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。
5/9 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。
5/16 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。
5/20 エバンス・シカゴ連銀総裁 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和