今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年5月24日(金)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 東京市場で株価の急落と円の急激な買い戻しが進んだことで、ドル円の
    上値は重い展開に。注目されたNY市場の動きでしたが、マクロ経済指標の改善
    や、株価の小幅な下落を手掛かりに101円半ばを中心とする動きに。
    欧州市場では一時100円85銭近辺まで円買い戻しが進んだが、NY市場では
    ドルが底堅く推移し、102円前後で取引を終える。
  • ユーロドルは1.29台前半で小動き。円が主要通貨に対して買われたことで
    ユーロ円も欧州市場では130円前後まで下落。ユーロドルそのものへの動意は薄かった。
  • 東京株式市場の大幅安を受け注目されたNY株式市場は、朝方はその影響から大幅安で
    始まったものの、新築住宅販売などの経済指標が予想を上回ったことで下げ幅を縮小。
    大引けは12ドルと小幅安だったことで、株安の連鎖は避けられた格好に。
  • リスク選好が後退したことで安全資産の債券は買われた。それでも10年債利回りは
    2%台を維持できたことでドル下落を下支え。
  • ドル安が進んだことから金は大幅反発し24ドル高。原油価格は小幅に3日続落。
  • 新規失業保険申請件数 → 34.0万件
  • 4月新築住宅販売件数 → 45.4万件
    ドル/円101.32 〜 102.06
    ユーロ/ドル1.2883 〜 1.2957
    ユーロ/円130.76 〜 131.98
    NYダウ−12.67 → 15,294.50ドル
    GOLD +24.40 → 1,391.80ドル
    WTI−0.03 → 94.25ドル
    米10年国債−0.021 → 2.016%



    本日の注目イベント

  • 日   黒田日銀総裁講演(帝国ホテル)
  • 独   独1−3月GDP(改定値)
  • 独   独5月ifo景況感指数
  • 独   バイトマン・ドイツ連銀総裁講演
  • 米   4月耐久財受注 <





順調に上昇してきた日経平均株価が1143円も急落し、ドル円も欧州市場では100円台まで円高が進み、


これまでの「円安株高」の流れが巻き戻され、「円高株安」に急変しました。


「好事魔多し」とはこのこと・・・・。


昨日の朝方は株価が300円以上も続伸し、ドル円も歩調を合わせるように103円57銭までドル高に振れましたが、


午後からは流れが一変し、一気に円が買われ株が売られました。





きっかけは午前11時前に発表された中国の製造業PMIでした。


好不況の分かれ目である「50」を割り込んだことで、中国の景気に対する懸念が広がり、大幅に上昇していた株価が


マイナスに。


ドル円も昼過ぎからは103円台を割り込み、その後は株価の下落に歩調を合わせるように円高に推移しました。





驚いたのは日経平均株価の下落幅でした。


先物が主導する形で前日比1143円もの大幅安でした。


東京発の株価の暴落がその後の海外市場にも波及すると株安の連鎖が起こり、「リスクオフ」が急速に


進み、円が買い戻される展開になります。


実際に昨日も欧州市場では主要株式市場は軒並み大幅に下げ、ドル円も一時100円台後半まで「円高ドル安」が


進む場面がありました。





いつものことですが、株価の大幅安は円買いにつながり、円は主要通貨に対して大幅に上昇しました。


ユーロ円は130円前後まで、豪ドル円は97円台前半まで円高が進み、1日でほぼ3円程度の円買いが進んだことになります。


「相場の下落は上昇スピードよりもはるかに速い」、正にこれまでの経験則通りでした。


問題は、今後の展開です。


円安の流れが終わったのか、あるいは一時的な「スピード調整」にすぎないのか、という点です。





基本的には円安の流れは変わっていないと見ています。


このような局面では常に参考にする「一目均衡表」の「転換線」と「基準線」ですが、昨日の欧州市場で100円台後半まで


円買いが進んだ局面でも、日足の「基準線」は「横ばい」でした。


ローソク足は下げ足を速めたため、「転換線」を割り込んでいましたが、「基準線」が横ばいだったことで、「この下落は


短命に終わる」との判断でした。


結局NY市場では100円台を一度も覗かず、102円前後までドルが買い戻されて引けています。


「一目均衡表」のセオリーが勝った、というところでしょうか。





ドル円は100−105円のレンジ内で推移していると考えられ、100円を割り込まない限り再度105円に


向かう可能性もあると予想しますが、さすがにドル急落の後だけに今後の上昇スピードはこれまでのようなわけには


行きません。


それでも日米の「出口戦略」に対するスタンスは歴然としており、米国の「量的緩和」縮小、あるいは停止は


早ければ秋口、遅くとも来年春ごろまでには実現する可能性が高いと思われます。


日本はトンネルに入ってまだ中間地点にいますが、米国は出口に近づき、外の明るさも見えている位置にいます。


基本的にはこの「立ち位置の差」が、今後もドル円の方向性を決める上では最も重要な判断材料になると考えられます。





ただゴールは見えていても、その距離は意外に長いことも予想されます。


ドル円あるいは株式市場のボラティリテーが急速に高まっているため、今後も上下に大きく振れることがあることを


十分意識しておくことです。


ポジションは軽めにしておき、余り自分自身の「相場観」に固執し過ぎないことも重要です。


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気象庁は3ヵ月先の気象予報を発表しましたが、今年の夏もまた「暑い夏」に


なりそうです。


ここ数年は「涼しい夏」はなく、「暑い夏」が定着してきました。


今朝の東京地方は湿気もなく、非常に過ごしやすい気候です。


梅雨入り前のつかの間の「風薫る一日」となりそうです。


良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/3 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。
5/6 ドラギ・ECB総裁 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。
5/9 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。
5/16 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。
5/20 エバンス・シカゴ連銀総裁 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。
5/22 バーナンキ・FRB議長 「時期尚早の金融引き締めは、金利の一時的な上昇につながる可能性があるものの、他に景気回復の減速や腰折れ、またインフレの一段の低下を招く大きなリスクも伴う」「(労働市場が)本質的かつ持続的な形で改善すれば、今後数回の会合で債券購入のペース減速を決定することもあり得る」議会証言で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和