2013年5月27日(月)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は不安定な株価の動きに依然値幅も大きく、朝方には株価の急落に
一時100円66銭まで円買いが進む。その後ダウがプラス圏に戻ったことや、
耐久財受注の指標を好感し、101円25銭前後まで値を戻す。 - ユーロドルはドイツの経済指標を受け小動きながら堅調に推移。
終始1.29台で取引されたが明確な方向感は見えず。 - 株価は神経質な展開が続く。朝方、ダウは一時100ドルを超す下落を見せた
ものの、経済指標の好転を背景に8ドル高で引ける。 - 債券相場は横ばい。10年債利回りは依然として2%台を維持。
- 金、原油は小幅ながら下落。
- 4月耐久財受注 → +3.3%
ドル/円 100.66 〜 101.66 ユーロ/ドル 1.2911 〜 1.2959 ユーロ/円 130.40 〜 131.47 NYダウ +8.60 → 15,303.10ドル GOLD −5.20 → 1,386.60ドル WTI −0.10 → 94.15ドル 米10年国債 −0.006 → 2.010%
本日の注目イベント
- 日 日銀決定会合議事要旨(4/26日分)
- 中 中国4月工業利益
- 英 ロンドン市場休場(バンクホリデー)
- 米 債券、株式市場休場(メモリアルデー)
株価の乱高下を背景にドル円では円買いが強まっています。
先週末のNYでは一時100円66銭まで円が買い戻され、これまで100円を超えても一本調子で上昇してきた
ドル円が正念場を迎えています。
日経平均株価が上がればドル高円安に振れ、それがまた株価を押し上げる展開となりさらにドル円が上昇する
流れが続いてきました。
いつか「調整」が来るだろうと思いながらもドルロングは機能してきた5月でしたが、やはり調整はやってきました。
しかも、それほど明確な材料があったわけでもなく、株価は急落し、円が急騰しました。
先週木曜日、午前中に発表された中国の製造業PMIが「引き金」だったように言われていますが、今回の事態を
説明するには足りません。
その日に株価が1000円を超える下落を見せたことがきっかけだったように思います。
株価の下落は、これまでの巻き戻しを意味し、為替市場では円買いドル売りが活発になります。
この日は明らかに株価の下落が先行しており、それを見た為替のディーラーがドル売りで追随したものと思われます。
株価の急落は先物主導で、ヘッジファンドなどが大量に売ったとも言われていますが、それが事実かどうかは解りません。
混乱は金曜日も続き、日経平均株価は連日1000円を超える「値幅」を記録しています。
今週も不安定な状況が続くと考えた方がいいようですが、本日はNY株式市場が休場のため東京株式市場の動きが
非常に注目されます。
先週の木曜日は「東京発の株価の急落」だったわけですから、東京株式市場が落ち着きを取り戻せば為替市場も
安定してくると思われます。
ドル円は約2週間ぶりに100円台まで下落しましたが、テクニカルでは「4時間足」の120日線がある、100円57銭
が意識されます。
ここを割り込むと100円台半ば割れで、100円の大台割れが視野に入って来ます。
4月まで順調に上昇して来たドル円は99円50銭ー100円では何度も押し戻され、「100円の壁」に苦しみました。
その「100円の壁」は今度は、ドル下落時のサポートとして機能すると考えます。
株価がさらに大きく下落すれば100円割れがあるかもしれませんが、そこからさらに大幅に下落するとは予想できません。
量的緩和の「出口」に向かって着実に歩みを進めている米国と、「異次元の緩和」が実施され、その効果を見守っている日本。
また、シェール革命で競争力を強めている米国とデフレから本当に脱却出来るのか不透明な日本など、冷静に考えれば
円が一段と買われる理由はそれほどありません。
ポジションの偏りと、相場観の偏りが時として「相場の不安定さ」を増幅させます。
今足元で起きている現象は、このように捉えることができるのではないでしょうか。
いつものように相場の先行きを示す「一目均衡表」の「日足」を見てみると、「基準線」は依然として「横ばい」です。
「転換線」とのギャップは維持されており、上昇パターンは変わっていません、
ローソク足がこの「基準線」を下回るには100円30銭辺りまでの下落が必要です。
「基準線」が下向きに変化するには、ドル円が97円00銭を下回る円高水準を示現しなければなりません、
もしこのまま横ばいが続けば、9営業日後にはむしろ上向きになります。
株価次第というところもあり、まだ不安定な状況が続いていることを考えるとドル円の下落の余地は残っているとは
思いますが、中長期的には「買い場」を探る場面かと思います。
5月も今週で終わります。
株価が好調だったせいか、すっかり忘れかけていた「Sell in May」とう言葉を思い出したのは
私だけではないと思いますが、やや加熱気味の株式市場が気になります。
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明日の「アナリストレポート」は都合により休ませていただきます。
よろしくお願いいたします。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/3 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。 | 5/6 | ドラギ・ECB総裁 | 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。 | 5/9 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。 | 5/16 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。 | 5/20 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。 | 5/22 | バーナンキ・FRB議長 | 「時期尚早の金融引き締めは、金利の一時的な上昇につながる可能性があるものの、他に景気回復の減速や腰折れ、またインフレの一段の低下を招く大きなリスクも伴う」「(労働市場が)本質的かつ持続的な形で改善すれば、今後数回の会合で債券購入のペース減速を決定することもあり得る」議会証言で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



