今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年6月18日(火)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は住宅市場指数などの経済指標が改善を示していたことから
    95円台までドル高円安が進んだが、英メディアが米金融緩和縮小が近いとの
    報道を流したことで94円台前半まで下落。
  • ユーロドルは1.33台で堅調に推移。一時1.33台後半までユーロ高が
    進んだものの、1.34台乗せには至らず。
  • 株式市場は反発。NY連銀製造業景況指数が予想を大きく上回ったことで、ダウは
    一時200ドル程上昇したが、午後には量的緩和縮小との報道に反応し上昇幅を縮小。
    結局、ダウは109ドル高で引ける。
  • 債券相場は反落。株高や緩和策縮小報道で売られ、10年債利回りは2.17%台
    まで上昇。
  • 金、原油はともに反落。
  • 6月NY連銀製造業景況指数 → 7.84
  • 6月NAHB住宅市場指数 → 52
    ドル/円94.28 〜 95.22
    ユーロ/ドル1.3327 〜 1.3382
    ユーロ/円126.05 〜 126.91
    NYダウ+109.67 → 15,179.85ドル
    GOLD−4.50 → 1,383.10ドル
    WTI−0.08 → 97.77ドル
    米10年国債+0.048→ 2.178%



    本日の注目イベント

  • 豪   RBA議事録
  • 日   4月鉱工業生産(確報)
  • 中   中国5月景気先行指数
  • 独   独6月ZEW景況感指数
  • 欧   ドラギ・ECB総裁講演
  • 英   英5月消費者物価指数
  • 英   英5月生産者物価指数
  • 米   FOMC(19日まで)
  • 米   5月消費者物価指数
  • 米   5月住宅着工件数
  • 米   5月建設許可件数





週明けの昨日の東京市場では株価が終始堅調だったことを受け、ドル円は夕方には95円台に乗せる場面が


ありました。


NY市場でも株高を手掛かりに再度95円台に乗せたものの、上値が重く94円台で帰って来ています。





米経済指標、とりわけ住宅市場指数が「52」と、7年振りの高水準だったことから株価が上昇し「リスクオン」の


流れに傾きドル高円安に振れた結果、95円22銭までドルが上昇しました。


ただ、95円台では定着せず、再び94円台に戻される展開でしたがFOMCを控えて神経質な動きは続いています。





FOMCは本日から始まりますが、注目は何と言っても明日(日本時間20日未明)のバーナンキ議長の記者会見です。


量的緩和縮小を進めるのか、あるいは市場の先走る期待を牽制するのかが焦点です。


直近の情報では、バーナンキ議長は「金融緩和縮小」と「金融引き締め」は異なることを説明するのではないかとの


見方が増えているようです。





現在、毎月実施している850億ドルの資産購入ペースを緩めるという見方が強いようですが、それが


すぐさま「利上げ」にはつながらないということです。


先ずは、現在の購入額を順次減額して行き、その後金融引き締めに移行するという見方です。


しかもそれには条件が付いており、雇用の順調な改善が続かなければなりません。


「利上げ」については、早くとも2015年になるのではないかとの観測が有力です。





JPモルガンは14日のリポートで、バーナンキ議長は記者会見で「緩和縮小と引き締めの違いを


強調する見通し」だと指摘しています。(ブルームバーグ)


また、ゴールドマンサックスも今回のFOMC後の会見では「混乱が拡大しないように配慮する可能性が高い」と


予想しています。





緩和縮小が遠のけば、株価が上昇し、昨日のNY市場のようにドル円も上昇する可能性もありますが、そう単純では


ないかもしれません。


緩和縮小が遠のくこと自体は、ドル安円高要因だからです。


米景気が拡大することは、本来金利が上昇することにつながり、それはドル買い円売り材料になります。


従って「出口」が遠のくことはドル売り円買いで反応することもあり得ることになります。





昨日発表された経済指標はいずれも市場予想を上回るものでした。


先週には同様な結果に「経済指標の好転」→「金融緩和縮小が早まる」→「株価の下落」→「ドル安円高」という


流れでしたが、昨日は異なる反応でした。


個人投資家にとってもその時々の反応を見極める必要があり、その分、解りにくい相場が続いているとも言えます。





個人的には上値が重い展開が続いている中でも、徐々に93円台が固まってきているイメージがあります。


ドル円は現在ボラティリティが高く、不安定な展開が続いていますが、少なくともここから先はこれまでの様なドルの急落は


無いように思います。


1日で3円以上もドル安円高に振れるような相場展開は徐々に収束して行くのではないかと予想しています。


バーナンキ議長の会見が、そのきっかけを与えてくれるのでないでしょうか。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/3 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。
5/6 ドラギ・ECB総裁 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。
5/9 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。
5/16 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。
5/20 エバンス・シカゴ連銀総裁 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。
5/22 バーナンキ・FRB議長 「時期尚早の金融引き締めは、金利の一時的な上昇につながる可能性があるものの、他に景気回復の減速や腰折れ、またインフレの一段の低下を招く大きなリスクも伴う」「(労働市場が)本質的かつ持続的な形で改善すれば、今後数回の会合で債券購入のペース減速を決定することもあり得る」議会証言で。
6/3 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「早ければこの夏にも、当局の購入プログラムに対する何らかの調整、恐らく下方向への幾分の調整があり得ると思う」「購入プログラムは景気の勢いを強めるという大きな成果を上げており、年後半に入っても継続されることが望ましい。しかし、事態が良くなっている場合は、年末までに終了することも想定外ではない」講演で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和