2013年6月19日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は株価が堅調に推移したこともあり終始95円台を維持。
FOMCの結果を控えてポジション調整が進み、一時95円77銭まで
ドルが買われ、95円30−40銭で引ける。 - ユーロドルは続伸。独ZEW景況感指数が予想を上回ったことから
ユーロは上値を追い、一時約4ヵ月振りに1.34台に乗せる。 - 株価は大幅に続伸。住宅着工などが高水準だったことから主要セクターで
株価が上昇。S&P500は月初来高値を記録し、ダウも1万5300ドル台を
回復。 - FOMCが開催され長期金利は小幅な動きに留まる。10年債利回りも
小幅に上昇したが、取引は限定的。 - 金は大幅に続落。原油は続伸。
- 5月消費者物価指数 → +0.1%
- 5月住宅着工件数 → 91.4万件
- 5月建設許可件数 → 97.4万件
ドル/円 95.05 〜 95.77 ユーロ/ドル 1.3338 〜 1.3416 ユーロ/円 127.45 〜 128.07 NYダウ +138.38 → 15,318.23ドル GOLD −16.20 → 1,366.90ドル WTI +0.67 → 98.44ドル 米10年国債 +0.007→ 2.185%
本日の注目イベント
- 日 5月貿易統計
- 英 BOE議事録
- 米 FOMC政策金利発表
- 米 バーナンキ・FRB議長記者会見
昨日からFOMCが開催され、明日(日本時間20日未明)にはバーナンキ議長の記者会見が予定されているため、
さすがにドル円も値動きが小幅となり、NY市場では終始95円台で推移しました。
昨日のこの欄でもドル円はやや底堅く推移するのでないかと予想しましたが、NY株式市場が堅調で、2日間で
250ドルほどの上昇を見せたことがドル円のサポート材料になっています。
今後ドル円が再度100円に向かっていくには株価の安定が不可欠であるということです。
ドル円が93円台を底固めしたかどうかはまだ確認できませんが、バーナンキ議長の記者会見までは
堅調に推移しそうです。
テクニカルを見ても、「1時間足」では120日線を上抜けしており、本日ドル円が下げた場合のサポートに
なりそうです。95円13銭がその水準で、ここには「基準線」も接近しており、短期的にはここが維持できるか
どうかも重要です。
NY市場での上昇は95円77銭で抑えられましたが、96円台に乗せることができたら、抵抗線は96円11銭に
位置している200日線ということになります。
これら重要な水準をどちらかに抜けるとすれば、やはりバーナンキ議長の会見内容次第です。
既に各方面から会見内容について予想が出ていますが、個人的には、緩和縮小は今後避けられないところだが、
その基準を明確に示してくる可能性があると予想しています。
例えば「今後数カ月雇用者数が20万人を超えたら」といったように、その中心になるのはやはり雇用ということになります。
先ずは足元で起きている混乱を収束させることを意図し、その後に市場が判断し易いような目安を示すのではないかと
考えております。
仮に予想外の展開になった場合、下値のメドは93円台後半、そして上値のメドは今回のドル円の下落幅の「半値戻し」
にあたる、98円77銭前後ということになります。
上述のように、ドル高円安が進行するには株式市場の安定が不可欠ですが、昨日の海外の新聞では、日本の株式市場は
大幅な調整を経たことで、「割り安感」が出てきているといった論調が目立っています。
引き続き株価の推移には目を向ける必要があります。
ユーロドルが約4ヵ月振りに1.34台に乗せました。
1.28から1.32台で長らくもみ合っていましたが、先週あたりから1.33台が見えており、上値は重そうでしたが
徐々に切り上げる展開になっています。
昨日はドイツZEW景況感指数が好調だったことを好感してユーロ買いが進みましが、ドラギECB総裁の講演も
ユーロ買いにつながったと思われます。
ドラギ総裁はエルサレムで講演し、「われわれの組織の仕組みの中で特に効果的であり、当中銀の責務の範囲内にある
これらの措置について、予断を持たずに検討する」と語り、ユーロを守ることもECBの使命であることを確認した
格好になっています。
「必要なら何でもする」という言葉で、ユーロ危機を救った昨年7月の同総裁の言葉が思い起こされました。
ユーロは対ドルで堅調に推移していますが、ユーロ圏内では高失業率とマイナス成長に直面しており、財政規律
一辺倒から成長へ舵を切り直してはいるものの前途は多難です。
同総裁は伝統的な金融政策に加え、中銀預金に対するマイナス金利等の非伝統的な金融政策も検討していることも
示唆しています。
投機筋のユーロドルのポジションを見ても、直近のユーロ売り枚数はかなり減少してきています。
1.34台半ばを抜けば、上昇に弾みがつくと見ていますが、5月までに見られた、ドル全面高に戻るとユーロの上値は
限られることになります。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/3 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。 | 5/6 | ドラギ・ECB総裁 | 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。 | 5/9 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。 | 5/16 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。 | 5/20 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。 | 5/22 | バーナンキ・FRB議長 | 「時期尚早の金融引き締めは、金利の一時的な上昇につながる可能性があるものの、他に景気回復の減速や腰折れ、またインフレの一段の低下を招く大きなリスクも伴う」「(労働市場が)本質的かつ持続的な形で改善すれば、今後数回の会合で債券購入のペース減速を決定することもあり得る」議会証言で。 | 6/3 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「早ければこの夏にも、当局の購入プログラムに対する何らかの調整、恐らく下方向への幾分の調整があり得ると思う」「購入プログラムは景気の勢いを強めるという大きな成果を上げており、年後半に入っても継続されることが望ましい。しかし、事態が良くなっている場合は、年末までに終了することも想定外ではない」講演で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



