2013年6月24日(月)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は米長期金利の上昇を背景にドル高円安が優勢となり、98円
手前までドルが買われる。この日は米株式市場がひとまず下げ止まったことも
円売りにつながった。 - ドルが買われたことでユーロドルは下落。1.32台から一時は
1.31を割り込み、約2週間ぶりの安値を記録。 - 株式市場は反発。連日大幅な下げが続いたことから自立反発。
ダウは41ドル高の1万4800ドル目前で引ける。 - 債券は下落が止まらず。価格は5営業日続落となり、10年債利回りは
一段と上昇し、2.5%台で引ける。 - 金は小幅に反発。原油価格は3日続落し93ドル台に。
ドル/円 97.39 〜 97.99 ユーロ/ドル 1.3098 〜 1.3204 ユーロ/円 127.78 〜 129.00 NYダウ +41.08 → 14,799.40ドル GOLD +5.80 → 1,292.00ドル WTI −1.71 → 93.69ドル 米10年国債 +0.121 → 2.542%
本日の注目イベント
- 独 独6月ifo景況感指数
- 米 フィッシャー・ダラス連銀総裁講演(ロンドン) <
先週バーナンキ議長が「金融緩和縮小」の年内開始の可能性に言及して以来、米債券価格の下落が止まりません。
先週末は急落していた株式市場がひとまず反転し、やや落ち着きを取り戻したような状況でしたが、債券市場では
依然として「出口ショック」を引ずっているようです。
米10年債は一段と売られ、利回りも2年振りとなる2.54%台まで上昇しました。
日本の長期金利がやや安定感を見せ始めていることから、米長期金利の上昇は「日米金利差拡大」につながり、
「ドル高円安」要因になります。
今朝のオセアニア市場でもNYの引け値からさらに「ドル高円安」が進み、98円台前半で推移しています。
昨日行われた都議選で自民党が圧勝したことで、来月行われる衆院選でも同様な結果になるとの見方が広がり、
「安倍政権の安定」あるいは「政策実現の可能性が高まる」といった連想が働き、市場はドル買いで反応しています。
今回の都議選での自民党勝利はある程度予想されていましたが、公明党も含めて「全員当選」という結果には
やや驚きです。
同時に民主党の凋落も決定的で、第一党から第四党に甘んじたことも驚きでした。
この結果、7月の参院選でも自民党の優位は変わらず、「国会のねじれ」が解消される可能性が高まったと言えます。
「アベノミクス」にとってもより政権運営がやり易くなり、長期政権につながると言った見方もあるようです。
重要なのはこの状態でさらに「成長戦略」を大胆に推し進めることです。
既に発表されている内容を見ると、「参院選」を意識してか、期待された程の内容にはなっていません。
参院選後の政策運営こそ、世界中が注目している点で、そこからが「アベノミクス」の真価が問われると言っても
過言ではありません。
2013年前半は、「アベノミクス」期待感で始まり、その期待感がややしぼんだ状況で終えそうです。
年後半の「実績」が為替と株式に大きな影響を与えることは言うまでもありません。
98円台に乗せたドル円は、今朝8時前には一時98円51銭まで上昇し、先週のFOMC後の水準を上抜けしています。
ここは「4時間足」の120日線が上昇を抑えていた水準で、これで上抜けを完了し、次のターゲットは「日足」の
「基準線」がある98円76銭前後です。
ここを抜けば、「日足」でローソク足が「基準線」を上回ることになり、その後の「転換線」の上抜けにもつながり
「逆転」が期待できることになります。
すぐに100円台を試す展開ではありませんが、日米の「景気」、「金融緩和」に対する政策の差は歴然です。
あとは、米株式市場が「金融緩和縮小」という材料を消化してくれるかどうかです。
「金融緩和縮小」は、米経済が成長していることの裏返しで、正常な金融政策に戻る第一歩であることを株式市場が
「認識」してくれることが重要です。
都議選の結果を受け市場はドル買いに傾いていますが、本日は株式市場も好感すると見られるため、日経平均株価も
上昇が期待できます。
上値のメドを98円80銭程度と予想しますが、98円台を維持して欧州市場を迎える展開になると、徐々に下値を
固めてくるかもしれません。
予想レンジは97円60銭ー98円80銭と見ています。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/3 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。 | 5/6 | ドラギ・ECB総裁 | 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。 | 5/9 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。 | 5/16 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。 | 5/20 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。 | 5/22 | バーナンキ・FRB議長 | 「時期尚早の金融引き締めは、金利の一時的な上昇につながる可能性があるものの、他に景気回復の減速や腰折れ、またインフレの一段の低下を招く大きなリスクも伴う」「(労働市場が)本質的かつ持続的な形で改善すれば、今後数回の会合で債券購入のペース減速を決定することもあり得る」議会証言で。 | 6/3 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「早ければこの夏にも、当局の購入プログラムに対する何らかの調整、恐らく下方向への幾分の調整があり得ると思う」「購入プログラムは景気の勢いを強めるという大きな成果を上げており、年後半に入っても継続されることが望ましい。しかし、事態が良くなっている場合は、年末までに終了することも想定外ではない」講演で。 | 6/19 | バーナンキ・FRB議長 | 「その後のデータもわれわれの現在の経済予想と大まかに沿う状況が続けば、来年上期にかけて慎重にステップを踏みながら購入ペースの減速を続け、年半ばごろには購入を終了させる」FOMC終了後の記者会見で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



