今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年6月25日(火)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は世界的な株安の影響から円が強含みで推移したものの、
    米長期金利の高止まりからドルも底堅く、97円台半ばを挟んでもみ合い。
  • ユーロドルは1.31台を割り込んだがすぐに反発。1.31台前半で
    取引を終える。
  • アジア市場の株安に反応し、ダウは朝方には200ドルを超える下げを見せたが
    その後は下げ幅を縮小し、先週末比139ドル安で引ける。
  • 債券相場は続落する場面もあり、10年債利回りも2.66%台まで上昇。
    ただその後は地区連銀総裁の「市場は反応し過ぎている」との発言もあり、
    先週末とほぼ同水準で引ける。
  • 金は反落、原油価格は4日振りに反発。
    ドル/円97.21 〜 98.31
    ユーロ/ドル1.3059 〜 1.3144
    ユーロ/円127.27 〜 128.74
    NYダウ−139.84 → 14,659.56ドル
    GOLD−14.90 → 1,277.10ドル
    WTI+1.49 → 95.18ドル
    米10年国債+0.002 → 2.544%


    本日の注目イベント

  • 欧   クーレ・ECB理事講演
  • 米   5月耐久財受注
  • 米   4月ケースシラー住宅価格指数
  • 米   4月FHFA住宅価格指数
  • 米   6月消費者信頼感
  • 米   5月新築住宅販売件数
  • 米   6月リッチモンド連銀製造業指数 <





昨日の昼過ぎ、ドル円は98円70銭まで上昇し、FOMC後のドル高値を付ける場面がありました。


ただ、その後は上海株式市場の急落から、日経平均株価も連れ安し、ドル円も徐々に上値が重くなり欧州市場では


すぐに97円台まで押し下げられました。


米「金融緩和縮小」という好材料にドル円は戻り基調でしたが、まだ100円を目指す展開ではないようです。




NY市場でも株安に引っ張られる形で97円前半までドル安円高が進みましたが、米長期金利が高止まりしている


こともあり、97円台後半まで値を戻して引けています。


NY市場ではダウが一時240ドルも下げる場面があるなど、依然として先週のFOMCおよびバーナンキ議長の


会見内容を引きづっており、株式、債券市場はともに不安定な状態が続いています。





「タカ派」の代表でもあるダラス連銀のフィッシャー総裁は昨日ロンドンで講演を行い「われわれがここで語っている


ことは元に戻すということだ。『出口』という言葉はこの場合適切ではない」と述べています。


一方、「ハト派」のコチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁は「量的緩和終了後も金融政策はかなりの期間緩和的で


あり続けることをFOMC声明文で強調する必要がある」と語っています。





FRBは早ければこの9月にも「量的緩和縮小」に動きだす可能性がありますが、それには労働市場の安定的な改善が


条件になっており、このまま順調に失業率が6.5%まで低下し、雇用者数も20万人が維持できるかどうかは


不透明です。


米雇用統計はある意味「大きくぶれる」ことでも有名です。そのため今後も雇用統計の結果に失望し、


「資産購入の縮小が先延ばしになる」といった見方が高まる場面もありそうです。


そしてその結果ドルが再び売られたりすることで、一喜一憂することにもなりそうです。





米10年債が下落基調に入っており昨日は一時、2011年9月以来となる2.66%台まで上昇しました。


5月1日の長期債利回りが1.63%だったことを考えると、わずか2ヵ月弱で1%も金利が上昇(価格が下落)した


ことになり、スピードが早すぎると言えます。


フィッシャー総裁も「投資家は金融当局による資産購入縮小の計画に過度に反応すべきではない」との見解を


示しており、この発言が昨日は長期債の安定につながっていました。





いずれにしても市場の混乱はまだ続きそうです。


当然日本だけが「蚊帳の外」ということはありません。


株式市場や債券市場が大きな影響を受け、ドル円でも円が買い戻される場面もありそうです。


利益は確実に決済し、ポジションは取り過ぎないように注意することが必要です。


本日の予想レンジは、96円70銭−97円90銭程度を見ています。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/3 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。
5/6 ドラギ・ECB総裁 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。
5/9 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。
5/16 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。
5/20 エバンス・シカゴ連銀総裁 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。
5/22 バーナンキ・FRB議長 「時期尚早の金融引き締めは、金利の一時的な上昇につながる可能性があるものの、他に景気回復の減速や腰折れ、またインフレの一段の低下を招く大きなリスクも伴う」「(労働市場が)本質的かつ持続的な形で改善すれば、今後数回の会合で債券購入のペース減速を決定することもあり得る」議会証言で。
6/3 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「早ければこの夏にも、当局の購入プログラムに対する何らかの調整、恐らく下方向への幾分の調整があり得ると思う」「購入プログラムは景気の勢いを強めるという大きな成果を上げており、年後半に入っても継続されることが望ましい。しかし、事態が良くなっている場合は、年末までに終了することも想定外ではない」講演で。
6/19 バーナンキ・FRB議長 「その後のデータもわれわれの現在の経済予想と大まかに沿う状況が続けば、来年上期にかけて慎重にステップを踏みながら購入ペースの減速を続け、年半ばごろには購入を終了させる」FOMC終了後の記者会見で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和