今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年7月1日(月)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は日欧の株価が堅調だったこともあり、約3週間振りに
    99円台半ばまでドル高円安が進む。NY株式市場が軟調に推移したことで その後はやや下落し99円20−30銭で越週。
  • アジア市場で1.31台まで買われたユーロドルは、FRB理事が9月
    の会合での緩和縮小に言及したことでドル高の流れが加速。ユーロドルは
    一時は1.30を割り込み、1.3010−20で取引を終える。
    ユーロ円は大きく買い戻され、一時129円台半ばを超える。
  • 株式市場は4日振りに反落。連日大幅な上昇が続いていたことや、緩和縮小が
    近いとの観測からダウは114ドル安。
  • 債券相場も反落。米金融当局者の発言に反応し、一時は2.55%まで金利は
    上昇。株価が下落したことで債券を買い戻す動きもあり、2.48%台まで低下して
    引ける。
  • 金は反発し、原油は小幅に反落。
  • 6月シカゴ購買部協会景況指数 → 51.6
  • 6月ミシガン大学消費者信頼感指数(改訂値) → 84.1
    ドル/円98.86 〜 99.45
    ユーロ/ドル1.2991 〜 1.3103
    ユーロ/円128.93 〜 129.64
    NYダウ−114.89 → 14,906.60ドル
    GOLD+12.10→ 1,223.70ドル
    WTI−0.49 → 96.56ドル
    米10年国債+0.006 → 2.480%


    本日の注目イベント

  • 中   中国6月製造業PMI
  • 中   HSBC6月製造業PMI(改定値)
  • 欧   ユーロ圏6月製造業景況指数(改定値)
  • 欧   ユーロ圏6月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   ユーロ圏5月失業率
  • 英   英 カーニー氏BOE総裁に就任
  • 米   6月ISM製造業景況指数





一時94円を割り込み、93円台後半まで下落したドル円は99円台半ばまで値を戻してきました。


6月19日のFOMC声明文とその後のバーナンキ議長の緩和縮小に向けた積極的な発言に、大幅な調整を続けて


来たドル円でしたが、先週は多くのFOMCメンバーが市場の「過剰反応」を牽制する発言を行い、株価が反発し、


「リスクオフ」の流れも後退し、ドル円は徐々に買い戻されています。





FRBによる「金融緩和縮小」が近いとの観測が急速に高まったことが株安、債券安を誘発させ、市場の先行きに


不透明感が増したことで円が買い戻されたわけですが、それでもシカゴの先物市場での「円売り」ポジションは


思ったほど減少していませんでした。


投機筋は、「円はいずれ下落する」と予想し、円売りのポジションを維持していたものと思われます。





さて、先週末のNY市場で99円45銭まで円が売られたことで、今回103円台後半から下落した値幅の


半値戻しは終えています。


68.2%まで戻るとすれば100円63銭という数字が導き出せますが、今週の焦点は先ずは100円台を


回復できるかどうかです。


日米の株価がさらに堅調に推移すれば、その可能性もありそうですが、個人的には、市場は今回10円程度急激に


下落した「後遺症」をまだ引きずっていると思われ、仮に100円に乗せたとしても、その水準での定着は


難しいのではないかと予想しています。





材料としては週末の「米6月の雇用統計」ですが、再び市場で「金融緩和縮小」が脚光を浴びるような展開になると


株安、債券安が同時に進み、円が買い戻される流れになります。


ただ、仮にそのよう流れになった場合でも、これで「2回目」ということもあり、市場の混乱は先週初め


まで続いた様な荒れ模様には至らないと見ています。


米景気が順調に回復していることで、これ以上の緩和策は不要との見方は変わらず、株式市場は徐々にこの流れを


消化して行くと予想しているからです。





事実、先週末のNY時間でもスタインFRB理事は9月にも量的緩和縮小の動きがあるかもしれないと発言しています。


また、リッチモンド連銀のラッカー総裁も債券購入の継続には反対との見方を示しています。


早ければ9月のFOMCで緩和縮小の決定がなされるかもしれない状況ですが、そのカギを握るのは雇用です。


今週末の「6月の雇用統計」を含めてあと3回の雇用状況を確認した上で、「縮小」に動くかどうかが決められます。


仮に9月に「縮小」を決定しなくても、それは決定がやや延びただけで、「縮小」に向けた流れは余程想定外の


事態にならない限り「既定路線」だと思われます。


株式市場はその事実に徐々に慣れて、いずれ過剰な反応を見せなくなるはずです。


ドル円は「8時間足」の120日線で見事に上昇を止められています。


それも先週末の欧州市場から3度その上昇を止められています。


一方「日足」では52日線を上抜けして、現在「雲」の中を上昇中です。


約3週間振りの99円台半ばであることを考えると、この水準から100円にかけては実需のドル売りも控えて


いそうです。





前回100円台を大きく超えて上昇した際には、そのスピードの早さもあり、市場からは「110円」という声も


聞かれました。


それだけに実需のドル売りを手控えた所も多かったのではないかと思われます。


そのため今回のドル上昇局面では「確実」に予約が持ち込まれると考えられます。


それらをこなして上昇できるかどうか、また週末の雇用統計前にはどの水準で推移しているのかが注目されます。


本日日本の株価が上昇すれば、99円50銭から100円の水準までドル高が進む可能性もありますが、逆に株価が下落


した際に99円台が維持できるかどうかも試されます。


予想レンジは98円50銭ー99円70銭程度と見ています。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/3 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「米金融当局は過去数年間にわたり非常に努力しているが、実質的な経済成長を改善することはできそうもない。これ以上バランスシートを拡大すれば景気刺激策を解除する際の『出口戦略』に伴うリスクを助長することになる」講演で。
5/6 ドラギ・ECB総裁 今後数週間以内に発表されるユーロ圏の全ての経済統計を注視し、必要であれば再び行動する用意がある」「定例政策員会は初めて下限政策金利である中銀預金金利をゼロ未満に引き下げる可能性についてオープンに議論することを決定した」ローマでの講演で。
5/9 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 「早ければ次回FOMCで縮小着手することが望ましい」量的緩和に関して記者団に。
5/16 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「われわれは早ければ夏にも、債券購入ベースを幾分減速し、すべてが期待通りに進めば今年の遅い時期にプログラムを終了する」オレゴン州ポートランドの講演で。
5/20 エバンス・シカゴ連銀総裁 「現在のところ金融政策は適切だ」「インフレが当局の目標に近づくことを望んでいる」講演で。
5/22 バーナンキ・FRB議長 「時期尚早の金融引き締めは、金利の一時的な上昇につながる可能性があるものの、他に景気回復の減速や腰折れ、またインフレの一段の低下を招く大きなリスクも伴う」「(労働市場が)本質的かつ持続的な形で改善すれば、今後数回の会合で債券購入のペース減速を決定することもあり得る」議会証言で。
6/3 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「早ければこの夏にも、当局の購入プログラムに対する何らかの調整、恐らく下方向への幾分の調整があり得ると思う」「購入プログラムは景気の勢いを強めるという大きな成果を上げており、年後半に入っても継続されることが望ましい。しかし、事態が良くなっている場合は、年末までに終了することも想定外ではない」講演で。
6/19 バーナンキ・FRB議長 「その後のデータもわれわれの現在の経済予想と大まかに沿う状況が続けば、来年上期にかけて慎重にステップを踏みながら購入ペースの減速を続け、年半ばごろには購入を終了させる」FOMC終了後の記者会見で。
6/27 ダドリー・NY連銀総裁 「労働市場に状況と経済成長の勢いがFOMCの予想より良くない場合、そうした状況は近年見られたが、資産購入ペースを速めた形でより長期間継続されると見ている」講演で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和