今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年7月4日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 100円台でもみ合っていたドル円は欧州市場に入ると
    あっさり100円を割り込む。ポルトガル国債の利回りが急騰した
    ことでユーロ円が急落し、ドル円でも円買いが加速。
    NY市場では雇用関連の指標が良好だったことでドルは反発し、
    99円台前半を底に100円台まで値を戻すなど荒っぽい展開が続く。
  • ユーロドルは1.29台前半から反発、雇用統計前の買い戻しが
    相場を押し上げ1.30台を回復。
  • 株式市場は反発。ADP雇用者数など、雇用を示す指標が良かったことで
    ダウは56ドル高。
  • 債券相場は良好な雇用関連指数に押され下落。10年債利回りは
    2.5%台まで上昇。
  • 金価格は反発。一方原油価格は、エジプト情勢の混迷から大幅に続伸し
    1年2ヵ月ぶりとなる100ドル台まで上昇。前日比1.64ドル上昇し
    101ドル台で引ける。
  • 5月貿易収支 → −450億ドル
  • 新規失業保険申請件数 → 34.3万件
  • 6月ISM非製造業景況指数 → 52.2
  • 6月ADP雇用者数 → 18.8万人
    ドル/円99.32 〜 100.14
    ユーロ/ドル1.2942 〜 1.3032
    ユーロ/円128.76 〜 130.27
    NYダウ+56.14 → 14,988.55ドル
    GOLD+8.50 → 1,251.90ドル
    WTI+1.64 → 101.24ドル
    米10年国債+0.032 → 2.503%


    本日の注目イベント

  • 豪   豪5月住宅建設許可件数
  • 日   日銀支店長会議
  • 欧   ECB政策金利発表
  • 欧   BOE政策金利発表
  • 欧   ドラギ・ECB総裁記者会見
  • 米   株式・債券市場休場(独立記念日)





ドル円の荒っぽい動きが続いています。


東京時間では100円台の半ばでもみ合っていましたが、欧州市場が参入するとドル円はあっさり100円の大台を


割り込んでしまい、その後も上値が重く99円台前半まで下落しました。しかしNY市場では一転してドル買いが


強まり100円台を回復する「行って来い」の相場展開でした。





欧州ではポルトガルの国債が急落し、10年債利回りが一時8%を超えたことがユーロ円の急落につながり、


ドル円での円買いを活発にさせました。


重要閣僚2名が辞任したことで欧州ソブリン債危機が再燃するとの見方から、ユーロが売られ円が買われました。


また、エジプトでも軍事介入があったとの報道で「アラブの春」への連想から円買いが優勢でした。


中東の混乱は原油価格にも波及し、NY原油先物市場ではWTI原油価格が一時、1年2ヵ月振りとなる


102ドル台まで続伸しています。





ただそのまま終わらないのが今のドル円相場です。


NY市場では「ADP雇用者数」など雇用関連指標が良好な数値を示したことから、明日の雇用統計への期待も


膨らみ、ドル円は一転して上昇し100円台を回復。「元の鞘」に戻っています。


「ADP雇用者数」は市場予想の16万人から18.8万人と、かなり強めの数字でした。


明日の雇用統計との相関度は低いと言われますが、それでも15万〜20万人程度への期待につながったようです。





今回の雇用統計はこれまでのものと異なり、市場がどのように反応するのか予想することは容易ではありません。


雇用の改善はもちろん景気の回復を示すもので「ドル高円安」要因ですが、余り良好な数字が出ると、


「量的緩和縮小が早まる」との思惑から株式と債券が売られます。


為替への影響と、債券・債券市場への影響は相反するもので、市場がどちらに重きを置くのか読み切れません。


「ある程度良好な数字で、良すぎるのはダメ」・・そんな市場の雰囲気です。


上述のように15万人〜20万人であれば市場の反応は限定的だと見られますが、反対に市場予想を大きく下回る


結果であれば、素直に「ドル安円高」で反応するのではないかと見られます。





昨日のこの欄でも述べましたが、ドル円はテクニカル的にも重要な「101円30銭前後」を一度もテストせずに99円台


まで下落しました。


それでも再度100円台まで戻すところを見ると、足元のトレンドは依然として「ドル高円安」と見られます。


特に昨日は、ポルトガルやエジプトといった「火種」がやや勢いを増し始めていることや、中国の景気や金融システムへの


懸念、さらには米国のスパイ活動問題など、ドルを売って円を買い戻す動きにつながりそうな材料には事欠きませんでしたが、


市場は冷静でした。


「米緩和縮小」観測が市場をリードしており、それらを封じ込めている印象もあります。





明日の雇用統計、そして来週に予定されているバーナンキ議長の議会証言、さらには21日の「参院選」と、相場を


動かす重要なイベントも多くあります。


先ずはポジションの管理をしっかり行うことが肝要です。


ドル円は100円を挟み一進一退の展開になりそうです。


100円台がまだ安定していない状況では、実需筋は100円台のどこかでドル売りを持ち込む可能性が高いと思われます。


「ドル高円安」を基本としながらも、まだまだ不安定な相場展開は続きそうです。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
7/2 パウエル・FRB理事 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和