2013年7月8日(月)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米雇用統計を受けドル円は101円台を回復。
債券が売られ、長期金利が大幅に上昇したこともあり、ドル円は
一時101円23銭までドル高が進み、ほぼ高値圏で引ける。 - ドル高の流れはユーロドルにも及び、ユーロドルは1.28割れ目前まで
下落。ポルトガル国債の格下げもユーロ売りを誘った。 - 株式市場は続伸。金融緩和縮小が早まるとの見方がある一方、
米景気回復そのものを好感し、ダウは147ドル高と約1週間ぶりに
1万5000ドル台を回復。 - 債券相場は大幅に続落。雇用拡大が資産購入縮小につながるとの
見方から価格は下落し、10年債利回りは約2年振りに2.74%台まで
上昇。 - 金は大幅に売られ1212ドル台に。原油は4日続伸し103ドル台に。
- 米 6月非農業部門雇用者数19.5万人
- 米 6月失業率7.6%
ドル/円 100.00 〜 101.23 ユーロ/ドル 1.2806 〜 1.2897 ユーロ/円 128.84 〜 129.88 NYダウ +147.29 → 15,135.84ドル GOLD −39.20 → 1,212.70ドル WTI +1.98 → 103.20ドル 米10年国債 +0.243 → 2.740%
本日の注目イベント
- 日 6月景気ウォッチャー調査
- 欧 ユーロ圏財務相会合
- 米 5月消費者信用残高
6月19日のFOM及びその後のバーナンキ議長の記者会見では、米雇用に関して強気の見方が示されましたが、
先週末に発表された「6月の雇用統計」では、その自信が裏付けられた格好となりました。
失業率は先月と変わりませんでしたが、非農業部門雇用者数は市場予想の16.5万人に対して19.5万人と、
大幅に増えさらに、先月の雇用者数も上昇修正されるなど「米雇用は明らかに拡大している」との見方が広がりました。
この結果を受けた各金融市場の反応も先月の好調な雇用結果を受けた時とは異なっております。
これまで雇用の拡大を受けて下落してきた株式市場は、「いずれ資金の流入が細ることよりも米景気拡大を
好感するはず」とこれまでも述べてきましたが、今回の反応は正に雇用の拡大は景気が拡大している表れで、
株式市場にはプラスとの反応を見せ、金融緩和縮小を徐々に消化してきたと見られます。
ダウは約1週間ぶりに1万5100ドル台まで反発し、債券価格は大幅に下落して長期金利は約2年振りに2.74%台
まで上昇しています。
景気拡大局面で見られる典型的な現象と言えます。
株価と長期金利の上昇を受けてドル円は101円23銭までドル高円安が進み、「ドル円は110円を目指す」
といった声も聞かれた5月後半の頃の雰囲気が戻ってきました。
ドル円は今朝101円50銭まで上昇したことで、「日足の雲の上限」を上抜けしています。
「遅行スパン」の方も、ローソク足を抜けたように見えますが、こちらの方はこの後レートが下がると「上ヒゲ」の部分が
消えてしまうことから、現段階ではまだ完全に抜けたかどうかは微妙です。
また「日足」では「転換線」と「基準線」が好転をし、拡大していることにも注目しておきたいと思います。
さてこうなると、5月22日に記録した103円74銭が意識されますが、まだその水準をテストするのは早すぎると
思われます。
先ずは100円台をしっかり値固めして、さらに米長期金利が上昇するといったような「ドル高要因」が出て来れば
103円台乗せは十分可能だと予想します。
日本の長期金利もようやく落ち着きを取り戻しており、米金利の上昇はそのまま「日米金利差拡大」につながります。
上で述べた様に米株式市場が徐々に金融緩和縮小を消化して来るようなら、日経平均株価にもプラスです。
日経平均株価が再び1万5000円を目指すような展開になれば、こちらもドル高円安に働きます。
その結果、5月下旬まで続いた「円安株高」の状況が再現しそうな雰囲気です。
ただ、まだ手放しで「ドル高円安」志向するわけにはいきません。
エジプトやポルトガルの混乱に加え、中国のシャド−バンキングの問題も不透明です。
一夜にして「リスクオフ」が進行する可能性もあります。
今週は100−105円のレンジに戻ったのかどうかを「確認する週」と捉えたいと思います。
今朝の経済紙でも、日本の景気も個人消費を中心に回復基調だと報じています。
確かに買い物などの動向を見るとやや財布の紐も緩んできた印象もありますが、それでも「2%のインフレ率」に
向かっている実感はありません。
今後は21日の「参院選」を経て、いよいよアベノミクスの神髄が問われることになります。
本日は日経平均株価が大幅な上昇を見せると考えられるため、100円50銭−102円程度を予想しています。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 7/2 | パウエル・FRB理事 | 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。 | |
| 7/4 | ドラギ・ECB総裁 | 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



