2013年7月9日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は101円を挟みもみ合い。米長期金利が下落したことや、
急ピッチのドル高に対する警戒感などでドルの上値が重い展開となり、
100円台後半までドルが売られたが勢いはなく101円近辺で引ける。 - ユーロドルは1.28台前半から後半の狭いレンジ内で推移。
この日は利益確定のドルの売りが優勢となり、ユーロドルもジリ高で推移。 - 株式市場は3日続伸。アルコアが好決算を発表し、今後の好決算期待
からダウは88ドル高と、引け値では約3週間ぶりに1万5200ドル台を回復。 - 債券相場は反発。このところの金利上昇で投資魅力が増し、債券に買い物が
入り価格は上昇。 - 金は反発。原油価格は3日振りに反落。
- 米5月消費者信用残高 → 196億ドル
ドル/円 100.78 〜 101.25 ユーロ/ドル 1.2842 〜 1.2883 ユーロ/円 129.69 〜 130.16 NYダウ +88.85 → 15,224.69ドル GOLD +22.20 → 1,234.90ドル WTI −0.08 → 103.14ドル 米10年国債 −0.102 → 2.638%
本日の注目イベント
- 中 中国6月消費者物価指数
- 中 中国6月生産者物価指数
- 日 6月マネーストック
- 欧 EU財務相会合
- 欧 アスムセン・ECB理事講演
- 英 英5月鉱工業生産
- 英 英5月貿易収支
ドル円は昨日の朝方101円台半ばを超える場面もありましたが、そこをピークにドル安に転じ、一時は100円台
後半まで円が買い戻されています。
日経平均株価が朝方は勢いよく上昇したものの、上海株式市場が軟調な展開を見せるとジリジリ値を下げ、それを見て
ドル円でも円の買い戻しが優勢となりました。
海外からは「急ピッチの円安に対する警戒感もあった」との声も聞かれました。
ただ、それでもNY株式市場が続伸したこともありドル売りは限定的で、100円台後半で下げ止まっています。
急騰した米長期金利も100ベーシスポイントほど下げていますが、先週末の雇用統計で見られたように
「米景気の回復基調が鮮明」であることが、基本的にはドル円をサポートするといった見方が根底にはありそうです。
米企業の第1四半期決算の発表が始まりました。
昨日アルミ大手のアルコアが先陣を切って発表を行いましたが、市場予想を上回る好決算でした。
自動車販売が好調なことを受けてアルミの消費量が拡大しているようです。
米自動車販売台数は2007年以降最速のペースで伸びており、自動車メーカー各社は厳格化した燃費基準を達成するため
アルミの消費を増やしていることが背景です。
米自動車販売は年換算で1500万台ペースで拡大しており、その中でも米自動車メーカーがシェアを伸ばしています。
アルコアが好決算を発表したことで、今週から本格化する米企業決算に対する期待が高まってきています。
トムソンロイターによると、米主要企業500社の決算は前期比3%程度の伸びを見せると予想されており、前期程の
伸びではありませんが、株式市場にとっては好材料となっているようです。
週末にはJPモルガンなど米大手金融機関の決算発表も始まります。
米長期金利が上昇傾向で推移してきたことから、リテール業務を中止に収益が拡大しているとの見方が優勢です。
ドル円はややトレンドレスです。
明日のバーナンキ議長の講演を見極めたいとの雰囲気もあり、議長が「量的緩和縮小」に向け、どの様な発言をするの
かといった点に注目が集まっています。
6月19日のFOMC後の記者会見では、予想以上に「タカ派的な発言」だったことで、一気に出口戦略が近いとの観測が
高まり、株式市場などが混乱しました。
今回の公演は先週末の良好な雇用統計が確認された後だけに、議長が「量的緩和縮小」にさらに前向きな発言をするのかどうか
に注目しています。
縮小への第一歩が9月のFOMCで決定されるのか、あるいは12月に延びるのかどうかはそれ程大きな問題ではなく、
個人的には「量的緩和縮小」への第一歩を踏み出すことは「既定路線」であり、既に市場は織り込みつつあると考えています。
従って、「縮小開始」が来年以降にずれ込むようは事態になった方がむしろ市場への影響は大きいと思われます。
そのような事態になればドル円が円高方向に大きく振れることになり、債券相場は急騰し、米長期金利が低下するはずです。
明日の講演を待ちたいと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 7/2 | パウエル・FRB理事 | 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。 | |
| 7/4 | ドラギ・ECB総裁 | 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



