2013年7月11日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 公表されたFOMC議事録では、金融緩和縮小に関してメンバーの中で
議論が分かれていたことが判明。円買いドル売りが優勢となり、さらに今朝方の
バーナンキ議長の講演でも「すぐに金利を引き上げるわけではない」との
発言に、98円27銭まで円買いドル売りが進む。 - 全般的にドルが売られる中、ユーロドルは急反発。1.28台半ばから
1.29台後半まで買い戻しが進み、一気に今朝方には1.32台に乗せる。 - FOMC議事録を受け株価はまちまち、ダウは小幅に下げたが、ナスダックは
16ポイント高。 - 債券相場は小幅に反発。朝方は売られる場目もあったが、バーナンキ議長の発言で
緩和縮小が早期に始まるとの懸念が後退し下げを埋める。10年債は利回りは
2.67%台に。 - 金は3日続伸。原油価格は在庫が予想以上に減少していたことを受け続伸。
昨年3月以来となる106ドル台まで上昇。ドル/円 99.40 〜 100.64 ユーロ/ドル 1.2800 〜 1.2985 ユーロ/円 128.40 〜 129.82 NYダウ −8.68 → 15,291.66ドル GOLD +1.50 → 1,247.40ドル WTI +2.99 → 106.52ドル 米10年国債 +0.034 → 2.674%
本日の注目イベント
- 豪 豪6月雇用統計
- 日 5月マネタリーサーベイ
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 独 ワイトマン独連銀総裁講演
- 欧 ECB月報
- 欧 クーレ・ECB理事講演
- 米 6月財政収支
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 タルーロ・FRB理事議会証言
6月18日ー19日に行われたFOMCの議事録が公開されましたが、予想通りメンバーの大半が金融緩和を縮小
すべきだという意見であった一方、他のメンバーは量的緩和は継続すべきとの意見で、議論が分かれていたことが
判明しました。
議事録によれば、参加者19人のうち「約半数」が「今年遅くに資産購入を終了するのが恐らく適切だろう」とし、
「他の参加者の多くは2014年に入っても継続するのが適切となる可能性が高い」と指摘しており、意見が
分かれてました。(ブルームバーグ)
この内容にドル円はやや「円買いドル売り」が優勢となり、ドル円は99円台で推移しました。
日本時間今朝方マサチューセッツ州で行われたバーナンキ議長の講演では、現在の金融政策にはコメント
しませんでした。
しかし、質疑応答の中で「失業率が6.5%を下回ってもすぐに政策金利を引き上げるわけではない」
と発言したことで、早期の金融緩和縮小観測が後退し、ドル売りが加速しました。
ドル円は早朝には一時98円台前半まで下落し、ユーロドルも1.32台まで値を戻すなど「ドル売り一色」となり
参加者が少ない中、値が大きく飛んでいます。
FRBによる早期緩和縮小が、ほぼ市場のコンセンサスになっており、「焦点は9月に決定か、あるいは12月か」
と言われるほど市場は量的緩和縮小を織り込み始めており、そのため今朝方の議長の発言に反応しドル売りが
加速したものと思われます。
主要通貨がドルに対して同じように上昇したことで、クロス円ではドルストレート程の変化は出ていませんが、
各通貨に対するユーロの上昇が目立っています。
しかし冷静に考えれば、先週の雇用統計でも見られたように、米景気回復に伴う雇用の拡大は鮮明です。
2013年の上半期を見ても、非農業部門雇用者数は月平均20万人程度まで拡大しています。
FRBが最も重要だと考えている雇用が順調に増加していることを基本とすれば、FRBが「年内の金融緩和縮小に向けて」br>
行動を起こす可能性は非常に高いと思われます。
個人的には7月と8月の雇用が先月と同様な内容を示せば、「9月のFOMCで行動を起こす」というシナリオは
維持しております。
NYでは株式市場と債券市場が終えており、今朝方のバーナンキ議長の講演内容やその後の質疑応答での受け答えに
対する反応は未知数です。
今日の東京株式市場の反応が参考になるかもしれませんが、こちらも「金融緩和縮小観測」の後退は株価にプラスですが、
円高に振れていることが悪材料と受け止められそうです。
依然として暑い夏の戦いは続きそうです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 7/2 | パウエル・FRB理事 | 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。 | |
| 7/4 | ドラギ・ECB総裁 | 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



