今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年7月18日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • バーナンキ議長は議会証言で金融緩和の縮小は今後の景気次第
    であることを強調。、結局発言内容がニュートラルだったことで市場への
    影響は限定的。ドル円は大きな値動きもなく、99円前半から
    半ばのレンジで推移。
  • ユーロドルは堅調に推移。欧州時間にはユーロ円の上昇に伴い
    1.31台後半までユーロ高が進んだがその後は一進一退。
    ユーロ円は一時131円35銭近辺まで上昇し、「日足」での三角保ち合い
    を抜ける。
  • バーナンキ議長の発言で株式市場は終始狭い値幅で推移。ダウは前日比
    18ドル高で引ける。
  • 債券相場は堅調。証言の中で「当面金融緩和を維持して行く」との発言が
    あったことで債券価格は上昇。10年債利回りは約2週間ぶりに2.4%台まで低下。
  • 金は反落し、原油価格は反発。
  • 6月住宅着工件数 → 83.6万件
  • 6月建設許可件数 → 91.1万件
    ドル/円99.04 〜 99.95
    ユーロ/ドル1.3083 〜 1.3179
    ユーロ/円130.31 〜 131.15
    NYダウ+18.67 → 15,470.52ドル
    GOLD−12.90 → 1,277.50ドル
    WTI+0.48 → 106.48ドル
    米10年国債−0.041 → 2.491%


    本日の注目イベント

  • 欧   アスムセン・ECB理事講演
  • 欧   ユーロ圏5月経常収支
  • 英   英6月小売売上高
  • 米   6月景気先行総合指数
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   7月フィラデルフィア連銀景況指数
  • 米   バーナンキ議長・上院で議会証言
  • 米   決算発表→ ブラックロック、モルガンスタンレー、マイクロソフト





バーナンキ議長は下院の議会で証言を行い、資産購入については「事前に方針が決まっているわけではない」


と発言し、金融緩和の縮小が「既定路線ではない」ことを強調しました。


一方で証言後の質疑応答では、今後の方針について「経済統計に応じて判断する」とし、「データが予想より


強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」と述べています。


また経済指標が「経済の先行きに関する当局の予想と一致しない場合は、縮小プロセスを遅らせるか、一時的に


購入を拡大させることもあり得る」と続け、結局「タカ派的」とも「ハト派的」とも取れる発言内容でした。





この発言を受けて各金融市場は落ち着いた動きに終始し、ドル円は99円台で取引されています。


議長は米景気が回復基調を拡大させれば、緩和縮小を早める可能性は排除しないものの、今後経済の基礎的データが


悪化するようなら緩和策を継続することもあり得ると、今後の経済指標次第であることを改めて強調しました。



緩和策を継続するのか、縮小するかのカギを握る雇用についても、月平均20万人程度の増加が続く雇用者数には


満足しているものの、7.6%という失業率についてはなお高いとの認識を示し、それでも年末にかけては


7%程度まで低下するという自信は見せていました。


これまでの発言とやや異なってきたと感じられるのは、インフレ率を重視している点です。


議長はインフレ率が目標の水準まで達したら、緩和縮小を幾分速める可能性があることも示唆しています。


足元のPCE・コアデフレーターは1.1%で推移しており、FRBが目標としている数値の半分以下です。


今後は雇用統計と同時に上記インフレ率も大いに注目される経済指標になるかもしれません。





バーナンキ議長の証言を受けて株式市場は小幅に上昇し、債券市場も堅調に推移し長期金利は幾分低下しました。


為替市場ではドル円自体大きな変化はありませんが、全体的に見れば「緩和縮小に動くのはそれほど早い時期ではない」


といったメッセージであったようです。


個人的には9月のFOMCで緩和縮小を決定するとの予測を維持していますが、市場では「9月説」がやや後退していてます。


来月に発表される「7月の雇用統計」と、それに次ぐ「8月の雇用統計」が益々重要になって来ました。





ユーロ円が上昇基調に入る可能性が出て来たように見えます。


昨日の欧州市場で約1カ月振りに131円35銭近辺を付けています。


その後NY市場で1円ほど下落したため短期の「1時間」ではトレンドが下向きになっていますが、「4時間足」以上の


長い「足」では、「月足」まで転換線が基準線を上抜けする「好転」が見られます。


「月足」ではローソク足が現在雲の中を上昇中で、「120日線」と「200日線」に囲まれたレンジに収まっています。


欧州では景気低迷が長引き、ECBによる利下げの可能性はありますが、テクニカル上では上昇の可能性が高いと


判断できそうです。


やや長期的に見て、128円台を割り込まない限り上昇の余地はあろうかと思います。





本日もバーナンキ議長の議会証言が上院で行われます。


昨日の発言からすると、さすがに「サプライズ」はなさそうですが、安心はできません。


ただ、ドル円は動きにくい状況が続くかもしれません。


98円台半ば〜100円台半ばが当面のレンジと見ますが、バーナンキ議長の発言内容にもあったように


「経済データ次第」ではどちらにも動きそうです。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
7/2 パウエル・FRB理事 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。
7/4 ドラギ・ECB総裁 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。
7/15 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。
7/17 バーナンキ・FRB議長 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和