今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年7月19日(金)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は週間失業保険申請件数など、経済指標が良好だったことや
    株価の上昇を受け堅調に推移。終始100円台をキープし、一時は
    100円66銭まで上昇し高値圏で引ける。
  • ユーロドルは動意に乏しい展開。1.30台半ばから1.31台前半で
    取引されたが、対円では上昇し131円88銭までユーロ高が進む。
  • 株式市場は続伸。バーナンキ議長の議会証言を無事にこなしたことや、
    好調な企業収益に支えられ、ダウは78ドル高の1万5584ドルで引け、
    最高値を更新。
  • 一方株高から債券相場は下落。経済指標の改善傾向もあり、売り優勢の展開
    から価格は下落し、利回りは上昇。
  • 金は反発。原油は大幅に続伸し、約1年4ヵ月振りとなる108ドル台に。
    景気回復に伴い需要が拡大すると見込んだ投機的な買いもあり、連日高値を更新。
  • 新規失業保険申請件数 → 33.4万件
  • 7月フィラデルフィア連銀景況指数 → 19.8
    ドル/円100.14 〜 100.66
    ユーロ/ドル1.3066 〜 1.3121
    ユーロ/円131.09 〜 131.88
    NYダウ+78.02 → 15,584.54ドル
    GOLD+6.70 → 1,284.20ドル
    WTI+1.56 → 108.04ドル
    米10年国債+0.043 → 2.534%


    本日の注目イベント

  • 日   5月景気動向指数(改定値)
  • 独   独6月生産者物価指数
  • 欧   G20(モスクワ、20日まで)
  • 米   決算発表→ GE
  • 加   カナダ6月消費者物価指数





ドル円は昨日の東京時間午後に100円台に乗せ、NY市場では終始100円台を維持するなど市場の流れが


やや円売りに傾いて来ました。


ドル円ではドル高に振れていますが、ドル高というよりもむしろ「円安」という表現の方が適切です。


円は対ユーロなど、主要通貨全般に対して売られている状況です。





昨日は日経平均株価が堅調だったことから100円台に乗せ、NY市場でもフィラデルフィア連銀景況指数など


経済指標が改善していたことで株高、債券安、金利上昇に連動する形でドルが買われました。


先週にも100円台乗せがありましたが、「滞空時間」は短く、すぐに99円台に押し戻される展開でした。


100円半ばまで上昇したことで、本日から来週にかけて100円台を維持できれば102円へのテストも


可能性ありと見ています。


それは、バーナンキ議長の議会証言という今週最大のイベントを無事こなし、市場は株式を買い進み、債券を


手放す、いわゆる「リスクオン」の姿勢を再び強めて来たと見られるからです。





昨日発表された週間失業保険申請件数は33.4万件と、市場予想を下回っただけではなく、5月第1週の


32.8万件に次ぐ、今年2番目の低水準で、雇用の改善を示しています。


また、フィラデルフィア連銀景況指数も先月を上回り、今年最も改善しています。


このように米経済指標が良好な内容を示すことが続けば、早期の金融緩和縮小観測につながり、ドル高円安が


進み易い状況になります。





バーナンキ議長は昨日も上院で議会証言を行い、資産購入の縮小を検討しているものの、高度に緩和的な政策は


変更しないことを改めて表明しています。


緩和縮小はこの先十分考えられるものの、それはあくまでも経済データ次第であると証言し、経済データが


当局の予想に届かなければ緩和策の継続もあり得る、との含みも残すことを忘れてはいませんでした。


議長の発言は、「極力市場の混乱を避けようとするはず」と読んでいましたが、ほぼ予想通りの内容でした。


株式市場はこの発言を好感したというよりも、早期に緩和縮小に動くといった「極端なマイナス要因」には


ならなかったことで安心感が広がったと思われます。


5月の議長発言をきっかけに、早期緩和縮小観測が急速に高まり金融市場が大きな混乱を見せましたが、議長は


それでも「より大きな混乱を避けることができた」とも述べています。


景気回復が続く以上、どこかの時点で「量的緩和の停止」を市場に知らしめなければならいないわけですが、今回の


一連の発言で、市場には既に「免疫」ができたものと思われます。


これでバーナンキ議長も、来年1月の退任に向けて肩の荷を一つ下ろすことができたのではないでしょうか。





昨日この欄でも述べたように、ユーロ円が一段と上昇しています。


「日足」では明確に「雲」を上抜け、「遅行スパン」も好転を示しています。


それでも「月足」では「雲の中」を上昇中ですが、ここに移動平均線を加えると、「120日線」がすぐ上に来ていることが


見て取れます。


現在131円96銭に位置しているため、132円前後では一旦抵抗されると見られます。


この水準を抜ければ2010年1月以来、3年半ぶりのユーロ高水準となるためもみ合う可能性も高いと予想しています。


ただしこの水準を明確に上抜けすれば、「雲の上限」である137円台半ばまで目立った抵抗はありません。


ユーロ円も「正念場」に差し掛かっていると言えそうです。





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今度の日曜日は「参議院選挙」です。


既に結果は見えていますが、それでも下駄をはくまでは解らないのが政治の世界。


「一寸先は闇」と、かつてある政治家は表現していました。


また、「猿は木から落ちても猿だが、政治家は選挙で落ちればただの人」と言った人もいました。


自民圧勝は「ドル高円安」要因ですが、こちらも政治の世界と同様、開けてみなければ解りません。


良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
7/2 パウエル・FRB理事 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。
7/4 ドラギ・ECB総裁 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。
7/15 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。
7/17 バーナンキ・FRB議長 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和