2013年7月24日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京時間では小動きだったドル円は欧州市場に入ると上昇を見せ、
一時100円19銭までドル高が進む。しかしNY市場では一転して下落し
99円台前半までドル売りが進む。米経済指標が予想を下回ったことで
円が買い戻されたが、方向感も定まらない展開が続く。 - ユーロドルは堅調に推移。1.31台を固める様な動きを見せ、一時は
1.3239まで上昇する場面も。 - 株式市場はまちまち。企業決算の発表に一喜一憂しながらも、ダウは
22ドル高を見せたが、ナスダックは21ポイント下落。 - 債券相場は3日ぶりに反落。2年債入札が振るわず、緩和縮小は近いとの
見方に価格は下落。10年債回りは4営業日振りに2.5%台に乗せる。 - 金は反落。原油価格は小幅ながら反発。
- 7月リッチモンド連銀製造業指数 → −11
- 5月FHFA住宅価格指数 → +0.7%
ドル/円 99.35 〜 100.12 ユーロ/ドル 1.3175 〜 1.3239 ユーロ/円 131.43 〜 132.01 NYダウ +22.19 → 15,567.74ドル GOLD −1.30 → 1,334.74ドル WTI +0.32 → 107.23ドル 米10年国債 +0.023 → 2.507%
本日の注目イベント
- 豪 豪第2四半期消費者物価指数
- 日 6月貿易統計
- 中 中国HSBC製造業PMI(速報値)
- 独 独7月製造業PMI(速報値)
- 独 独7月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏7月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏7月サービス業PMI(速報値)
- 米 6月新築住宅販売件数
ドル円は99円〜100円台半ばでもみ合い、これまでに指摘したようにやや膠着状態の様相を見せています。
昨日は欧州市場に入ると、それま上値の重かった99円60−70銭を抜き、100円に乗せる場面がありました。
しかしNY市場ではリッチモンド連銀製造業指数が予想を大きく下回ったことに反応しドル売りが加速し、
99円台前半まで下落する展開でした。
米金融緩和縮小観測と中国の景気後退が綱引きをしている状況で、米経済指標が堅調な内容を示すと緩和縮小観測が
勝り、逆に悪化していると観測が後退しドルが下落する展開になっています。
そんな「綱引き合戦」に政権基盤を盤石にしたアベノミクスが時折、緩和縮小観測の方に参加する構図と見ることが
できます。
ブルームバーグの調査によると、エコノミストの多くは依然として「9月にも緩和縮小が決まる」との見方を維持している
と伝えています。
昨日のドル円は結局「行って来い」の相場展開でしたが、100円台が重いといった見方が定着しそうです。
しかし、その割には豪ドル円などのクロス円では、どちらかと言えば下値が堅くなってきたイメージがあります。
先週のバーナンキ議長の早期緩和縮小観測を修正するような発言を材料にややドル安が進んだ結果、ユーロドルや
豪ドル米ドルでは「ドル安」が進んでいます。
その一方ドル円ではそれ程円高には振れていないため、クロス円が堅調に推移していると考えられます。
ドル円で円高が進まない大きな理由は日銀による「異次元緩和」という政策が根底にあると思われます。
今週は重要な経済指標がないこともあり値動きは少ないと予想していましたが、実際にドル円のボラティリティーも
徐々に低下しており、上で述べた99−100円台半ばのレンジを抜けきれない可能性が高いと見られます。
だた、来週は30−31日にFOMCがあり、31日には米第2四半期GDPが発表されます。
予想以上の伸びを見せると緩和縮小観測が高まり、株安、債券安が進み、ドル円ではドルが買われそうです。
一方低調な結果に終われば、円高に振れると予想されますが、それでも98円程度が下値のメドを見られます。
来週末には7月の雇用統計が発表されます。
今回の結果と来月の雇用統計はこれまで以上に注目されそうです。
バーナンキ議長は議会証言でも「量的緩和を縮小するか継続するかは雇用次第」と述べています。
今回も20万人前後の雇用が維持されていれば、一気に「9月緩和縮小説」が盛り返すことになりそうです。
また31日に発表されるADP雇用者数も今回は一段と注目されることになります。
こう考えると、来週一杯が相場のヤマ場になりそうです。
それ以降は欧米のバケーション入りと、日本でも本格的な夏休みシーズンに入るため相場は「夏枯れ」という
ことになりそうですが、今年は年初からドル円の動きは活発で「休み時間」はほとんどありませんでした。
予想外に値動きが活発になることがあるかもしれません。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 7/2 | パウエル・FRB理事 | 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。 | |
| 7/4 | ドラギ・ECB総裁 | 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。 | |
| 7/15 | ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 | 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。 | |
| 7/17 | バーナンキ・FRB議長 | 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



