今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年8月1日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 97円台半ばでADP雇用者数の発表を迎えたドル円は、好調な数字に
    98円台に乗せ、その後に発表されたGDPも市場予想を上回ったことで
    98円57銭までドル高円安が進む。注目のFOMCでは資産購入ペースを維持する

    と同時に、低インフレが景気拡大の妨げになるとの文言が加えられていたことで
    ドル売りが再燃、97円台後半まで値を戻して引ける。
  • ユーロドルでもドル安ユ−ロ高が続く。ユーロ圏の失業率が低下したこともあり、
    ユーロは一時1.3345まで買われる。
  • 株式市場はまだら模様の展開。好調な経済指標に株価は上昇して始まったが、FOMC
    声明文を受けて一進一退に。ダウは21ドル下げたが、ナスダックは9ポイント高。
  • 債券相場はFOMC声明文に反応し上昇。10年債利回りも2.6%台を割り込む水準まで
    低下。
  • 金は続落し、原油は大幅に反発。
  • 4−6月GDP(速報値) → +1.7%
  • 7月ADP雇用者数 → +20万人
  • 7月シカゴ購買部協会景気指数 → 52.3
    ドル/円97.69 〜 98.57
    ユーロ/ドル1.3210 〜 1.3345
    ユーロ/円129.35 〜 130.78
    NYダウ−21.05 → 15,499.54ドル
    GOLD−11.80 → 1,313.00ドル
    WTI+1.95 → 105.03ドル
    米10年国債−0.018 → 2.588%


    本日の注目イベント

  • 中   中国7月製造業PMI
  • 中   中国7月HSBC製造業PMI(改定値)
  • 欧   ECB理事会
  • 欧   ドラギ・ECB総裁記者会見
  • 英   BOE政策金利発表
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   7月ISM製造業景況指数





東京時間から上値が重かったドル円は、欧州時間には97円54銭までドル安が進み、「97円50銭割れ」が


意識される展開でしたが、この水準が予想外に底固く、ADP雇用者数が20万人と発表されると98円台まで


反発しました。


21時半に発表された第2四半期GDPでも市場予想を超える1.7%だったことでさらに上昇し、98円台半ばまで


ドルの買い戻しが進みましたが、結局そこを頂点に反落しています。





ドル円は今週月曜日に97円64銭まで急速にドル安が進みましたが、この水準は「日足」の120日線が


サポートしていることと、さらに一目均衡表では「雲の下限」でもあることから、一旦はドルを買い戻す動きが


見られ下落が止められています。


97円台半ばはひとまず強いサポートレベルであることが確認されたと認識しています。





注目のFOMC声明文では具体的な見通しを示さなかったものの、毎月850億ドルの債券購入は継続する


としています。


前回のFOMC声明文と異なる点は、「インフレ率が長期にわたり目標の2%を下回れば経済にリスクとなり得る


と認識しているが、中期的に目標水準に戻って行くとみている」との文言が挿入されたことです。





FOMCでは既に数値目標を示しており、「失業率が6.5%を上回り、今後1−2年のインフレ率が2.5%以下


にとどまると予想される限り、政策金利をゼロ近辺にとどめる」との内容を公表しています。


今回声明文でインフレ率について触れたことは、雇用は予想通りの回復を見せているが、インフレ率が目標に大きく


届いていないことで、早期の金融緩和縮小はなお時期尚早だとのメッセージと受け止められないこともありません。


事実、声明文が公表された後の金融市場ではドル安が進み、債券が買われていることから、今回のFOMCで


量的緩和を縮小か継続かとの判断を「中立」に戻したとの認識が優勢です。





5月のバーナンキ議長の発言から金融緩和の早期縮小が急速に高まり、金融市場が混乱しましたが、今回のFOMCで


今後の政策が再びニュートラルに戻った様に思いますが、それでも昨日の経済指標は米景気の回復を示すものでした。


ADP雇用者数は20万人の増加で、先月分も18万8000人から、19万8000人に上昇修正され、GDPも


住宅を中心に経済成長を続けていることを示しています。


9月のFOMCまでには、明日の雇用統計と9月の雇用統計の2回を残していますが、それらが順調に20万人を


超えていれば、再び緩和縮小観測が高まることも考えられます。


英バークレーズのエコノミストは顧客向けのリポートで「今後2回の雇用統計がかなり強い内容である限り、9月の


FOMCで量的緩和の縮小が決まると引き続き予想される」と分析しています。(ブルームバーグ)





ひとまず第一の関門を通過しました。本日も比較的重要な経済指標がありますが、主戦場は明日の雇用統計という


ことになります。


FOMCの声明文で市場の緩和に関する見方は中立に戻された格好ですが、今後のカギを握るのは「雇用」である


ことに変わりはありません。


足元では97円台後半で推移しているドル円ですが、再度97円台半ばを試す展開があるかもしれません。


非常に強いサポート水準になりつつありますが、言い換えればその水準を割り込めばストップも多く設定されている


ことにもなります。


注意をするにこしたことはありません。















What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
7/2 パウエル・FRB理事 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。
7/4 ドラギ・ECB総裁 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。
7/15 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。
7/17 バーナンキ・FRB議長 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。
7/30 スティーブンス・RBA総裁 「需要を支えるために必要なら一段の金融緩和を行う余地をインフレ見通しが与えている」講演で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和