2013年8月2日(金)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は大幅にドル高円安が進む。東京株式市場で株価が大幅に上昇した
したことで98台半ばまでドルが買われ、海外市場でも好調な米経済指標や
長期金利の上昇を手掛かりに、99円台半ばまでドル高が進み高値圏で引ける。 - ECB理事会では政策金利は据え置かれたが、ドラギ総裁が引き続き
金融緩和の可能性に言及したことでユーロは軟調な展開。ユーロドルは
アジア市場の1.33台から1.32台割れまでドル高ユーロ安が進行。 - 前日のFOMCで緩和策を維持する方針を示したことや、日欧の株価が大幅に上昇
したことで米株式市場も大幅高。ダウは128ドル高と、初の1万5600ドル台を記録。 - 株高や、経済指標が堅調だったことから債券相場は大幅に下落。10年債利回りは
約1ヵ月振りに2.70%台まで上昇。 - 金は続落し、原油は前日に続き大幅に続伸。米景気拡大が原油高につながる。
- 新規失業保険申請件数 → 32.6万件
- 7月ISM製造業景況指数 → 55.4
ドル/円 98.59 〜 99.57 ユーロ/ドル 1.3193 〜 1.3267 ユーロ/円 130.40 〜 131.54 NYダウ +128.48 → 15,628.02ドル GOLD −1.80 → 1,311.20ドル WTI +2.86 → 107.89ドル 米10年国債 +0.12 → 2.708%
本日の注目イベント
- 豪 豪4−6月生産者物価指数
- 日 7月マネタリーベース
- 欧 ユーロ圏6月生産者物価指数
- 米 7月雇用統計
- 米 7月個人所得
- 米 7月個人支出
- 米 7月PCEコアコフデレ−ター
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演(ボストン)
昨日の東京市場では中国のPMIが市場予想を上回ったという好材料があったものの、ドル円は株価との連動を
強め上昇しました。3時の引け際に日経平均株価が急伸し、高値引けを見せるとドル円も98円台半ばまで
ドル高が進み、改めて株価との相関が強いことを印象付けました。
前日のFOMC声明文では、どちらかと言えば金融緩和が継続されるという見方が優勢となり、ドル円の上値が
重い展開でしたが、97円台後半から98円台に乗せるとほぼ押し目もなくドルが買い戻されています。
ドルの上値が重い雰囲気を一変させたのが株価の上昇と、好調な米経済指標でした。
新規失業保険申請件数は32万6000件と、先週に比べ1万9000件減少しており、この水準は2008年1月
以来の低水準でした。
この指標は天候などにも左右され、振れやすい傾向がありますが、より変動の少ない4週移動平均で見ても
34万1250件と大幅に減少していることが確認されます。
米労働市場の回復傾向が順調に進んでいることを示すデータにもなり、今後の雇用にも影響を与えます。
また7月のISM製造業景気指数も「55.4」と、こちらも市場予想を上回っていました。
前日に発表されたADP雇用者数も20万人に届いており、いやが上にも今夜の雇用統計の伸びに期待が集まります。
重要なことは、5月の「バーナンキショック」以来、好調な経済指標が発表されると「緩和縮小が早まる」との
観測から、ドル高円安には振れるものの、株と債券が売られる展開が続いてきましたが、その行動に変化が
現れたことです
これまでも述べて来ましたが、良好な経済指標→緩和縮小による資金流入の減少→株価の下落、というパターンから、
いつの間にか「米経済指標の改善は株にもプラス」と考えるように変わっており、「緩和縮小」を徐々に消化しており、
昨日は株が大きく買われています。
米経済が順調に成長しているからこそ、「緩和策」を修正するわけです。
今後も緩やかに株高、債券安が進み、そしてドルが買われる展開を予想しています。
ドル円は結局、97円50−60銭が当面の底値と確認できそうです。
緩和継続との見方が優勢になったことを背景に、ドル円は下値を試し、97円54銭まで円買いが進みましたが、ここには
「日足」の120線と、一目均衡表の「雲の下限」があり、重要なサポートであることはこれまで述べてきた通りです。
ただ、このまま再び100円台を回復し、これも重要な水準である、100円50−60銭抜くには、今夜の雇用統計に
頼らざるを得ません。
100円台に乗せる前の、99円50−60銭には「4時間」の120日があり、昨日のNY市場はここで一旦上昇を
抑えられた格好になっています。
「日足」チャートを見ても「転換線」が「基準線」を上抜けし好転を見せてはいますが、現在はその「転換線」で上昇を止められて
いる状況です。
また、103円74銭のドル高値から引いた「レジスタンスライン」は依然として機能しているため、このまま
「ドルブル一辺倒」で立ち向かうわけにもいきません。
結局は、上記100円50−60銭を完全に上抜けすれば「新しい世界」が見えて来るはずですが、そこまでに至るには
まだ何度か超えなければならないヤマがあるということです。
今夜の雇用統計に期待したいと思いますが、改めてADP雇用者数と、雇用統計には厳密な相関関係がないということは
覚えておきたいと思います。
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今朝の新聞に「三菱東京UFJ銀行」がコンビニでのATM手数料を現行の無料から有料にすることを
検討してるとの記事であります。
銀行の店舗がどんどん減り、今やコンビニでお金を引きだすことは日常化しています。
特に近くに店舗のない場所では、コンビニは今や「銀行の支店」の役割を担っています。
もしこれが実現したら預金者の行動にも変化が出そうです。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 7/2 | パウエル・FRB理事 | 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。 | |
| 7/4 | ドラギ・ECB総裁 | 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。 | |
| 7/15 | ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 | 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。 | |
| 7/17 | バーナンキ・FRB議長 | 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。 | |
| 7/30 | スティーブンス・RBA総裁 | 「需要を支えるために必要なら一段の金融緩和を行う余地をインフレ見通しが与えている」講演で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



