今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年8月5日(月)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 7月の雇用統計では、失業率は改善したものの、非農業部門雇用者数が
    市場予想を下回ったことからドル円は発表直後の100円手前から急落。
    一時は98円66銭までドル安が進む。引けにかけては株価が上昇したことで
    98円90−00まで戻して越週。
  • ユーロドルも1.31台後半から急伸。軟調な雇用統計を受けて1.32台
    後半までユーロ高が進む。
  • 株式市場は朝方から売られたものの、午後には雇用統計の軟調さが金融緩和継続に
    つながるとの観測から買われ、ダウは30ドル高と連日で最高値を更新。
  • 債券相場は大幅に反発。雇用者数が予想を下回ったことで、緩和策の継続観測が
    高まり買い物を集める。10年債利回りも大幅に低下しドル円の売り材料に。
  • 金、原油はともに下落。
  • 7月非農業部門雇用者数 → 16.2万人
  • 7月失業率 → 7.4%
  • 7月個人所得 → +0.3%
  • 7月個人支出 → +0.5%
  • 7月PCEコアコフデレ−ター → +1.2%
    ドル/円98.66 〜 99.95
    ユーロ/ドル1.3188 〜 1.3294
    ユーロ/円131.07 〜 131.97
    NYダウ+30.34 → 15,658.36ドル
    GOLD−0.70 → 1,310.50ドル
    WTI−0.95 → 106.94ドル
    米10年国債−0.118 → 2.590%


    本日の注目イベント

  • 中   中国7月HSBCサービス業PMI
  • 欧   ユーロ圏7月製造業PMI(改定値)
  • 欧   ユーロ圏7月サービス業PMI(改定値)
  • 欧   ユーロ圏6月小売売上高
  • 米   7月ISM非製造業景況指数
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演





7月の雇用統計では、失業率が0.2%改善し7.4%に。


これは2008年以来の低水準になったわけですが、労働参加率の低下がもたらしたもので、仕事そのものを


見つけることをあきらめた結果との見方をしている専門家が多いようで、それほど「ポジティブ」には捉えられては


いないようです。


一方、非農業部門雇用者数は市場予想の18.5万人から16.2万人と予想を下回り、さらに6月分が19.5万人


から18.8万人、5月分も19.5万人から17.6万人にそれぞれ下方修正され、順調な回復傾向を見せていた


雇用に一服感が出てきました。






この結果を受けてドル円は、1円以上も急落しています。


もっとも、発表前までにドルが買われる展開が続いており、ADP雇用者数の結果を含め、先週の経済指標がほぼ


好調だったことから、雇用統計への期待感も高まっていたものと思われます。


そのため、ドル円は発表直前の99円95銭を天井に下落し、98円66銭までドル売りが加速しました。





気になるのは「日足」チャートを見ると、5月22日の103円74銭を頂点に上値が徐々に切り下がっていることです。


103円74銭を頭に約10円下落してからは、下落幅の8割程度まで戻したことで、「ドル高トレンドは変わらない」


と考えていました。しかし、その後は101円台半ばまで戻して再度下落し、さらに100円台半ばまで戻して下落し、


今回の戻りは100円手前まで行っての急落になります。


上値が徐々に下がっていることで、左上から右下に向けて「レジスタンスライン」を引くことができます。


今週中にはこのレジスタンスラインが100円程度まで下がってくるものと思われ、このままの状況が続くと


100円が抜けずに、上値の重い展開が続く可能性もあります。


逆に言えば、この「トレンドライン」を突破出来れば上昇に弾みもつきそうです。


焦点は今回7月の雇用統計の結果を受けて、来月のFOMCで緩和縮小の可能性が無くなったのかどうかという点です。


今回の発表で5月、6月が下方修正されたことで、FRBが緩和縮小の目安としている「20万人程度の増加」


がやや遠のいたのは事実ですが、まだ「9月説」を排除するほど決定的ではないと考えています。


仮に9月6日に発表される内容が今回の様であれば「9月説」の可能性は消え、「12月説」が注目されることには


なりますが、現段階ではまだ判断できません。


そのため、今後の経済指標の行方が益々重要になって来ます。





最重要イベントである雇用統計が終わり、今週はそれ程重要な経済指標はありません。


そんな中、連銀総裁の講演が多く予定されていることから、そちらに注目が集まりそうです。


中でも、7日(水)に行われるフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁の講演は注目されそうです。


先週のFOMC声明文で物価上昇率に関しての文言が加えられていましたが、同総裁は「現在の物価上昇率では


金融緩和を縮小することを正当化できない」と述べています。


声明文も同総裁の発言を配慮したものではないかとの観測があります。





さすがに今週から「夏休みモード」に入る公算が高いと思われますが、今年のドル円は予想外に動きます。


参加者が減ることで値動きが荒っぽくなることも考えられるため油断はできません。


本日は98円30銭−99円50銭程度の動きになるのではないかと予想しています。















What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
7/2 パウエル・FRB理事 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。
7/4 ドラギ・ECB総裁 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。
7/15 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。
7/17 バーナンキ・FRB議長 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。
7/30 スティーブンス・RBA総裁 「需要を支えるために必要なら一段の金融緩和を行う余地をインフレ見通しが与えている」講演で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和