2013年8月9日(金)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は約1ヵ月半ぶりに95円台まで下落し、一時95円81銭を記録。
東京市場で株価の下落に伴うドル売りの流れが加速し、ストップを巻き込んだ
動きがドル売りにつながる。午後にはNY株式市場が上昇したことと、
このところの急激なドル売りへの警戒感から反発し、96円台60−70銭まで
値を戻して引ける。 - ユーロドルでもドル安ユーロ高が続き、一時は6月19日以来となる
1.34台まで上昇。来週発表される域内のGDPがプラスに転じるとの見方も
ユーロ買いを誘った。 - 株式市場は4日振りに反発。中国の輸出入がともに市場予想を上回ったことが
好感され、ダウは27ドル高。 - 債券相場は続伸。30年債入札が好調だったことが買い物を集め、10年債
利回りは2.58%台まで低下。 - 金は大幅に続伸し1300ドル台を回復。原油価格は5日続落し103ドル台に。
- 新規失業保険申請件数 → 33.3万件
ドル/円 95.81 〜 96.74 ユーロ/ドル 1.3353 〜 1.3401 ユーロ/円 128.29 〜 129.45 NYダウ +27.65 → 15,498.32ドル GOLD +24.60 → 1,309.12ドル WTI −0.97 → 103.42ドル 米10年国債 −0.012 → 2.587%
本日の注目イベント
- 豪 RBA四半期金融政策報告
- 日 7月マネーストック
- 中 中国7月消費者物価指数
- 中 中国7月生産者物価指数
- 中 中国7月工業生産
- 中 中国7月都市部固定資産投資
- 中 中国7月小売売上高
- 英 英6月貿易収支
- 加 カナダ7月雇用統計
- 加 カナダ7月住宅着工件数
ドル円はNY市場で96円を割り込み、95円81銭まで円高ドル安が進みました。
今回のドル安局面の下値を95円程度と予想していましたが、先週金曜日の雇用統計発表直後から始まった
ドル安の流れは、ちょうど1週間で4円もの大幅な下落につながったことになります。
この水準でドル安の流れが止まるかどうかは不明ですが、昨日のNY市場の引け値が96円70銭辺りまで
値を戻して引けたことで、「日足」のローソク足では「長い下ヒゲ」を形成しました。
この「下ヒゲ」は長ければ長いほど、底値を記録した可能性が高いことから、今後95円が当面のボトムとなる
ことも考えられます
今後のドル円を見る上では、もちろん米国の緩和縮小がいつ行われるのかどうかが極めて重要です。
個人的には依然として「9月説」に傾いていますが、仮に9月に決定されても、その規模は緩やかになり
そうです。
現在FRBは毎月国債を450億ドル、MBSを400億ドルの合計850億ドルの債券購入を行っています。
緩和縮小が開始されれば、200億ドルから300億ドル程度の規模で縮小が行われるとの見方がありますが、
その規模が100億ドル程度になる可能性もあるということです。
日銀は昨日の金融政策決定会合では市場予想通り、特に動きませんでした。
黒田総裁は記者会見で消費税率引き上げについて、予定通り引き上げても成長は続くとの見方を示し、むしろ
引き上げを先延ばしにした場合には長期金利が上昇し、現在行っている緩和政策に影響を及ぼすと述べています。
消費税の引き上げは景気にはマイナスに働くことになりますが、足元の景気の伸びがそれを上回ると予想し、
財政規律の問題は待ったなしという状況のようです。
本日も株価の動きから目が離せません。
その株価は連日値幅が大きく、昨日も200円程度のプラスから一時は250円程度のマイナスになる場面も
ありました。
その動きに連動して96円台後半まで進んだドル高が、午後3時の引け間際には96円15銭辺りまで
急速にドル安が進みました。
東京時間内では米経済指標などの「手がかり」になる材料がなく、勢い、株価を見ながらの取引が中心になります。
株価が下げればドル売りで反応し、株価が上がればドルを買うといった具合です。
本日も同様に株価に注目しながら、10時半には中国のCPI(消費者物価指数)が発表されることから注意が
必要です。
また午後2時半には同じく中国の鉱工業生産や小売売上高が発表されることから、中国景気を占う意味では重要です。
豪ドル円やドル円には影響が出そうです。
短期的な動きを示す「1時間足」ではまだ「転換線」が「基準線」を下回ったままですが、「遅行スパン」は好転を
見せています。
「MACD」も依然としてマイナス圏で推移していることから、一気に97円台を回復する状況でもありません。
それでも96円台を維持し、株価が上昇を見せれば、上記指標も徐々に変化してきます。
予想レンジは96円20銭−97円30銭で見たいと思います。
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安部政権の基本政策である「アベノミクス」は今や誰もが知っている言葉です。
この政策を強力に推進するという安倍総理の言葉に為替市場、株式市場では
年初から円安・株高が大幅に進みました。
しかし、このところは成長戦略や消費税への不透明感から調整が続いています。
「アベノミクス」に失敗すれば財政負担だけが残ることになることから、
「アベノミクス」ならぬ、「アベノリスク」という言葉も聞こえてきます。
良い週末を・・・・。
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来週12日(月)から14日(水)まで、夏休みとさせて頂きます。
その間「アナリストレポート」は休ませて頂きますので、予めご了承いただきますよう
お願い申し上げます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 7/2 | パウエル・FRB理事 | 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。 | |
| 7/4 | ドラギ・ECB総裁 | 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。 | |
| 7/15 | ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 | 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。 | |
| 7/17 | バーナンキ・FRB議長 | 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。 | |
| 7/30 | スティーブンス・RBA総裁 | 「需要を支えるために必要なら一段の金融緩和を行う余地をインフレ見通しが与えている」講演で。 | 8/6 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「労働市場で好ましい改善が見られ、それについて疑いの余地はない」、(9月に緩和縮小を開始する決定を明確には)「排除しない」1・・・講演で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



