2013年8月20日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は97円台半ばから、海外市場では98円台に乗せる場面も
あったが、NY株の下落に連れドル安が進み、結局前日と同水準の
97円50−60銭で引ける。 - ユーロドルは1.33台半ばを中心に小動きだったものの、
ドル円の動きに引っ張られる形でユーロ円が値幅を拡大。
ユーロ円は一時131円台まで上昇した後130円前後まで下落。 - 株式市場は4日続落。長期金利の上昇が止まらないことを嫌気し、
ダウは70ドル安と、1万5000ドル台をかろうじて維持して引ける。 - 債券相場は続落し、10年債利回りは2年振りとなる2.88%台まで
上昇。市場は9月のFOMCでの緩和縮小開始を徐々に織り込んでいる状況。 - 金、原油はともに反落。利益確定の売りに原油価格は7営業日振りに
売られる。ドル/円 97.47 〜 98.13 ユーロ/ドル 1.3334 〜 1.3361 ユーロ/円 130.01 〜 130.95 NYダウ −70.73 → 15,010.74ドル GOLD −5.30 → 1,365.70ドル WTI −0.36 → 107.10ドル 米10年国債 +0.057 → 2.882%
本日の注目イベント
- 豪 RBA議事録
- 独 独7月生産者物価指数
ユーロ円が2週間ぶりに131円台まで上昇する場面がありました。
昨日の東京市場では株価が堅調に推移したことからドル円は97円65−70銭で取引を終え、その後の海外市場でも
円売りドル買いが優勢の展開でした。
この日発表された7月の貿易収支(通関ベース)が、市場予想を上回る1兆円を超えていたこともドル買い円売りを
促したようです。
欧州市場ではドイツ連銀が、ECBが低金利維持を言明していることについて、「インフレ圧力が増せば
利上げの可能性を排除しない」との見解を示したことでユーロが対ドルと円で買われ、ユーロ円が上昇しました。
ECBは景気の回復を最優先することで、現在の低金利を維持することを表明しているだけではなく、場合によっては
追加利下げの可能性も示唆していました。
ドイツ連銀は月報で、「フォワードガイダンスはより強いインフレ圧力が顕在化した場合の政策金利引き上げの道を
断つものではない」と説明したことでユーロ買いにつながりましたが、ECBとのスタンスの違いが表面化した
と言えなくもありません。
ユーロ円は一時131円台に乗せましたが、そこから約1円も下落しており、上値の重さも確認されました。
ここ2カ月ほどは底堅い動きを見せているユーロ円ですが、「日足」では7月24日に記録した132円33銭を
頂点に徐々に上値を切り下げています。
昨日の高値も、ちょうどここを頂点とするするトレンドラインに頭を抑えられた格好になっており、
底堅い動きを見せる一方、ユーロ円もこの抵抗線を上抜けできるかどうかが今後の動きを見る上で重要です。
ドル円も98円台を回復する場面がありましたがNY株式市場の下落に影響され上値を切り下げています。
NYダウはこれで4日続落し、8月5日に記録した引けでの最高値1万5658ドルから既に565ドル、
率にして3.6%程下げています。
第2四半期の企業決算では、金融を中心に予想を上回る決算を発表する企業が多かったことで株価の上昇に
つながりましたが、ここにきて9月のFOMCが俄然意識されるようになっています。
株価の下落は順調に回復を見せて来た米景気に水を差すことになり、FRBとしても避けたいところです。
また、債券相場の下落に伴って上昇を見せている米長期金利も住宅ローン金利の上昇につながり、こちらもできれば
避けたいところです。
一方で足元の経済指標を考慮すれば、債券購入プログラムの縮小にも踏み切らなければならない状況であることも
明らかです。
9月のFOMCで緩和縮小を決定する可能性は依然高いと思われますが、仮に決定されたとしてもその規模は小ぶりに
なることも考えられます。
あるいは今後NY株式市場はさらに大幅な下げを見せるようなら、その影響の大きさから緩和縮小そのものを延期
することがあるかもしれません。
今週から来週にかけてのNY株式市場と債券市場の動きには注目です。
本日も株価の下落がドル円の上値を抑えそうです。
日経平均株価が大幅な下落を見せるようなら97円割れを試すかもしれません。一方上値では98円には届かないのでは
ないかと予想しています。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 7/2 | パウエル・FRB理事 | 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。 | |
| 7/4 | ドラギ・ECB総裁 | 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。 | |
| 7/15 | ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 | 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。 | |
| 7/17 | バーナンキ・FRB議長 | 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。 | |
| 7/30 | スティーブンス・RBA総裁 | 「需要を支えるために必要なら一段の金融緩和を行う余地をインフレ見通しが与えている」講演で。 | 8/6 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「労働市場で好ましい改善が見られ、それについて疑いの余地はない」、(9月に緩和縮小を開始する決定を明確には)「排除しない」1・・・講演で。 |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書



