今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年8月22日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は7月のFOMC議事録の内容が公表されると、株安、債券安
    から米長期金利が上昇したことを受けてドル高円安が進み、
    一時97円98銭を記録。ただ、NYダウが節目の大台を大きく割り込んだ
    ことから、ドルの上値も限られ、97円60−70銭で取引を終える。
  • ユーロドルもドル円の動きと同様に、ドル高ユーロ安に振れ、1.33台
    半ばまで下落。
  • 株式市場は続落。議事録でFRB議長の緩和縮小計画が支持されていた
    ことが確認されたことで売り優勢の展開に。ダウは6日続落し節目の
    1万5000ドル台を大きく割り込む。
  • 債券相場も大幅に反落。量的緩和縮小への道筋は変わらないとの見方から
    売られ、10年債利回りは2.89%台まで上昇。
  • 金、原油は続落。原油価格は2週間ぶりに103ドル台まで下落。
  • 7月中古住宅販売件数 → 539万件
    ドル/円97.45 〜 97.98
    ユーロ/ドル1.3335 〜 1.3397
    ユーロ/円130.43 〜 130.92
    NYダウ−105.44 → 14,897.55ドル
    GOLD−2.50 → 1,370.10ドル
    WTI−1.11 → 103.85ドル
    米10年国債+0.074 → 2.892%


    本日の注目イベント

  • 中   中国8月HSBC製造業PMI(速報値)
  • 独   独8月製造業PMI(速報値)
  • 独   独8月サービス業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏8月製造業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏8月サービス業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏8月総合PMI(速報値)
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   6月住宅価格指数
  • 米   7月景気先行指数
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
  • 米   カンザスシティ連銀経済シンポジュームに黒田総裁出席
  • 加   カナダ6月小売売上高





注目のFOMC議事録が日本時間朝方の3時に公表され、景気が改善する限り、年内に緩和規模を縮小





し始めるというバーナンキ議長の計画に「幅広い支持」が集まっていることが明らかになり、ドル円は97円台半ば


から値を上げ、97円98銭までドル高円安が進みました。





議事録では「ほぼ全ての参加者」が年内の債券購入ペースの縮小を「おおむね支持」していることを確認した


と記し、一方で、「2、3人のメンバーは、資産購入のペース変更を決める前に、辛抱強く待って経済に関する


さらなる情報を評価することが重要だと強調した」とあります。(ブルームバーグ)


この内容が公表されると、調整を続けている株式市場が一段と下落し、ダウは1万5000ドルの大台を大きく


割り込む、前日比105ドルの下落を見せました。


一方、債券市場も調整基調を強め、10年債利回りは引け値としては今年最も高水準となる2.89%まで


上昇しています。





ただ、昨日のドル円の反応は少しこれまでとは異なっています。


株価が下落すると「リスクオフ」の流れが強まり、これが円買いドル売りにつながっていましたが、昨日はさすがに


米長期金利が2.90%に近づく水準まで上昇したことに反応し、ドルが買われ円が売られました。


ただ、それでも株価の大幅安がブレイキとなり98円台乗せには至っていません。





今回の議事録の内容を受け、FOMCメンバーの多くの間では「債券購入プログラムの縮小」に対して「実施すべき」


とのコンセンサスが出来上がっていることが確認されました。


問題はそのタイミングです。


今回の議論は7月30ー31日に行われたものです。


この時点では、多くの米経済指標は順調に回復傾向を示していました。


また最も重要な雇用も月平均20万人に迫る増加を見せており、客観的に見ても「緩和縮小はやむなし」


といった状況でした。





しかし、それから約1ヵ月の間に発表された経済指標にはやや変化が見られます。


それらは、回復基調が継続されている中での一時的な現象と言えなくもありませんが、8月2日に発表された


雇用統計では非農業部門の雇用者数が市場予想を下回り、さらに5月、6月分が下方修正されたことは記憶に


新しいところです。


また、米株式市場でもダウは8月2日の1万5658ドルの引け値から既に760ドルの下落を見せています。


これらが、市場の一部で「緩和縮小は9月ではなく12月に実施される」との観測につながっているものと思われます。





いずれにしても、今回のFOMC議事録で、これまで約5年間続いた量的緩和を見直すという方向性は確認されました。


次回FOMCは9月17−18日です。


9月2日には「8月の雇用統計」が発表されることもあり、ここでの雇用者数の状況と、今後約1ヵ月弱の間に発表される


経済指標、あるいはそれらに対する株式市場と債券市場の反応が政策変更に影響を与える可能性があり予断を許しません。





ドル円は「日足」では依然として「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成しており、上値も、下値も


抜け切れずにいます。


上値では99円台半ば、下値では96円割れの水準でどちらかに抜けるものと思われますが、上記9月の雇用統計後、


あるいはFOMC後まで保ち合いが継続されることも考えられます。


米株式市場と債券市場に対する反応も一定ではなく、読み切れません。


本日も明確な方向感がない中、新規失業保険申請件数など比較的重要な経済指標の発表が多くあり、それなりに


値幅はあるかもしれません。96円80銭〜98円30銭のレンジを予想します。





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明日の「アナリストレポート」は都合により休ませて頂きます。


ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願いいたします。











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What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
7/2 パウエル・FRB理事 「失業が長期的な通常の水準を大きく上回ることから判断して、かなり長期間緩和的な金融政策が維持される」講演で。
7/4 ドラギ・ECB総裁 政策金利は「現行水準か、それより低い水準に据え置く」理事会後の記者会見で。
7/15 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米景気の回復は正しい軌道上にあり、緩縮小は適切だ」インタビューに答えて。
7/17 バーナンキ・FRB議長 今後の方針について「経済統計に応じて判断する」、「データが予想より強ければ(資産購入縮小に)より迅速に動く」下院での議会証言で。
7/30 スティーブンス・RBA総裁 「需要を支えるために必要なら一段の金融緩和を行う余地をインフレ見通しが与えている」講演で。
8/6 エバンス・シカゴ連銀総裁 「労働市場で好ましい改善が見られ、それについて疑いの余地はない」、(9月に緩和縮小を開始する決定を明確には)「排除しない」1・・・講演で。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。




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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和