今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年10月23日(水)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 発表が遅れていた「9月の雇用統計」では、非農業部門雇用者数が
    市場予想に届かなかったためドル円は直後に97円86銭まで売られた。
    ただその後は株高やクロス円の買いにドル高に転じ98円48銭まで反発し、
    98円台前半まで値を下げて引ける。
  • 量的緩和が当面維持されるとの見方からドル売りユーロ買いか加速。
    ユーロドルは一時1.3792まで上昇し、ユーロ円も約4年振りとなる
    135円台半ばまでユーロ高が進む。
  • 量的緩和の縮小開始が遅れるとの観測が株価を押し上げる。ダウは一時
    120ドル程上げ、1万5500ドル台に乗せたが大引けは75ドル高と、
    上げ幅を縮小。
  • 債券相場は反発。雇用の伸びが予想に届かず、当面現在の緩和姿勢が
    続くとの見方から債券は上昇。長期金利は3ヵ月ぶりの低水準となる
    2.51%台まで低下。
  • 市場への資金流入が続くとの思惑から金価格は大幅に上昇。
    原油は米景気の減速見通しから続落し97ドル台に。
  • 9月失業率 → 7.2%
  • 9月非農業部門雇用者数 → 14.8万人
  • 10月リッチモンド連銀製造業指数 → 1
    ドル/円97.86 〜 98.48
    ユーロ/ドル1.3672 〜 1.3792
    ユーロ/円134.29 〜 135.52
    NYダウ+75.46 → 15,467.66ドル
    GOLD+26.80 → 1,342.60ドル
    WTI−1.42 → 97.80ドル
    米10年国債−0.09 → 2.511%



    本日の注目イベント

  • 豪   豪第3四半期消費者物価指数
  • 欧   ユーロ圏10月消費者信頼感(速報値)
  • 英   BOE議事録発表
  • 米   8月FHFA住宅価格指数
  • 加   カナダ中銀政策金利発表
  • 米   決算発表 → ボーイング、キャタピラー、AT&T








    9月の米雇用統計は市場予想には届かず「ドル安」が進みましたが、ドル円はそれ程「ドル安円高」には

    振れず、円は主要通貨に対して大きく売られる結果になりました。


    失業率は0.1ポイント改善し、7.2%でしたが、非農業部門雇用者数は市場予想の18万人に対して


    14万8000人と弱めの内容だったことから、発表直後にドル円は97円台後半に、ユーロドルは1.37台半ば


    まで「ドル安」が進行しました。





    ただ、そのあとの値動きは円売り一色でした。


    ドル円は急速に反発し98円48銭まで上昇し、指標発表前の水準よりも円安に振れ一方、ユーロ、豪ドル、


    ポンドなどはドルに対して上昇した結果、ユーロ円は約4年振りのユーロ高円安水準まで上昇しました。





    今回の発表でも前月分、前々月分が修正されており、8月分は16.9万人から19.3万人に上方修正される一方、


    7月分は前回に続き下方修正され、10.4万人から8.9万人に減少しています。


    これで7月分は当初発表の16.2万人から約半分に修正されたことになります。


    この結果7月の8.9万人は、今年最も低い増加数ということになり、「雇用の安定」には程遠い状況です。


    この内容を受けて市場では株価が上昇し、債券は買われ、ユーロドルに見られるように「ドル安」が進むなど、


    当面量的緩和は継続されるとの見立てに動いています。





    年内の雇用統計はまだ2回残っているため、結論づけるわけにはいきませんが、少なくとも今回の発表内容からすると


    12月のFOMCでの緩和縮小はないと見るほかありません。


    来年1月にもFOMCは予定されていますが、議長交代のタイミングであることや年初であるということを考えると


    「早くても3月のFOMC」での縮小が予想される状況です。





    今回の雇用統計は9月分で、先週まで混乱の続いた政府機関の一部閉鎖の影響は受けていません。


    16日間も閉鎖が続いたことから、来月発表される「10月の雇用統計」も下振れする可能性が高いと見られます。


    このことも、量的緩和縮小のタイミングが遅れるとの見方の背景になっています。





    この欄でも先週述べましたが、ワシントンでのゴタゴタがひとまず棚上げされた以上、市場の注目は米経済指標に


    集まってきます。


    遅れていた各経済指標も今後順次発表される予定です。


    今回の雇用統計のように下振れするようなら、ドル円は下値を試すことにもなります。


    量的緩和の継続は債券市場にとってはプラスに作用することから、いま以上に長期金利が低下すると、日米金利差が縮小し


    ドルの上値を抑えることにもなります。


    株高はドル高につながるとの見方もあるため、ドルが売られ円が急激に買われる可能性は低いと思われますが、


    緩和縮小のタイミングが見通せるまでは緩やかなドル安が続くのではないかと思います。





    雇用統計も通過したことから、本日は特段重要な材料はありません。


    東京タイムではいつものように株価を睨む展開が予想されます。


    予想レンジは97円50銭−98円50銭程度でしょうか・・・・。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    10/2 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「これまでのところ緊縮財政が2%を上回る経済成長が達成できない理由の一つだ」講演で。
    10/17 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「不透明感があっても月間850億ドルの債券購入を縮小するべきだ」講演で。

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和