今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年10月30日(水)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は98円台に反発。米株式市場が高値を更新したことに 反応し、「リスクオン」から低金利の円が売られる。開催された FOMCでは量的緩和縮小が見送られるとの観測も円売りを促し 98円10−20銭の高値圏で引ける。
  • ユーロドルは対円でドルが反発したことで売られ、1.37台前半まで 下落したが、ECB理事が利下げの可能性はないと発言したことで 1.38台を回復。
  • 株式市場は続伸。ファイザーなどの企業業績が好調だったことや、 軟調な経済指標が金融緩和の継続につながるとの見方から株式市場への 資金流入は止まらず、ダウは111ドル高と約1ヵ月半ぶりに最高値を 更新。
  • 債券価格も上昇。5年債の入札が好調だったことを受け、長期金利は 2.50%台まで低下。
  • ドルが買い戻されたことで金と原油は小幅に下落。
  • 9月生産者物価指数 → −0.1%
  • 9月小売売上高 → −0.1%
  • 8月ケースシラー住宅価格指数 → +12.82%
  • 10月消費者信頼感指数 → 71.2
    ドル/円97.83 〜 98.28
    ユーロ/ドル1.3736 〜 1.3813
    ユーロ/円134.66 〜 135.17
    NYダウ+111.42 → 15,680.35ドル
    GOLD−6.70 → 1,345.50ドル
    WTI−0.48 → 98.20ドル
    米10年国債−0.020 → 2.503%



    本日の注目イベント

  • 日   9月鉱工業生産
  • 独   独10月雇用統計
  • 独   独10月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   ユーロ圏10月景況感指数
  • 欧   スペイン7−9月期GDP
  • 米   10月ADP雇用者数
  • 米   9月消費者物価指数
  • 米   FOMC政策金利発表








    ドル円が再び98円台に乗せて来ました。


    このまま上昇に向かうとも思えませんが、短期的な「1時間足」チャートでは、もみ合いを上抜けし


    上昇トレンドを示しています。


    「MACD」もプラス圏に移行し、「200日線」を上抜けし、一目均衡表の「遅行スパン」も好転を示して


    います。





    正直なところ、上昇の前に一度下値を試し、抜けきれないことを確認した後で上昇に転じると予想していましたが、


    今回の下落では97円割れが「一瞬」垣間見られただけで、ドルは底堅い動きを示していました、


    昨日のこの欄では「株式次第では98円台乗せがあるかもしれない」と書きましたが、正にNY株式市場に


    ドル円は押し上げられた格好です。





    以前からNY株式市場の「ダイナミズム」には、他の市場には見られない力強さがあることを指摘してきましたが、


    昨日の上昇にはやや驚いています。


    ダウは約1ヵ月半ぶりに過去最高値を更新し、ナスダック指数も、S&P500も同様に高値を更新しています。


    S&P500に至っては、ここ直近15営業日のうち13営業日で上昇を見せています。





    昨日は医薬メーカーのファイザーが好決算を発表してはいますが、アップルやキャタピラ−など米国を代表する


    企業の決算は芳しくありません。


    消費者信頼感や小売売上高などの経済指標が予想に届かなかったことで、現行の量的緩和策が継続されるという


    見方が背景となって株価を押し上げました。


    「過剰流動性」がもたらした株高と言わざるを得ません。


    米景気の足踏みが続く中での株高がこのまま続くとは思えません。


    いずれ何かをきっかけに株価が急落する事態が起きないか心配です。





    ドル円は98円28銭まで上昇しましたが、株高を背景に「リスクオン」が進み、円は対ドルだけではなく、


    対ユ−ロでも売られ、ユーロ円は再び135円台前半まで円安が進行しました。


    海外の投資家からは「円を、対ドルと対円で売っている」という声も聞かれます。


    ただ、ドル円はまだ「レンジ内」の動きです。


    下値は「200日線」がある97円48銭で、上値は「120日線」のある98円71銭の中で推移しており、


    このどちらかが抜けない限り「レンジ抜け」が起きたとは見られません。





    従って、今日の予想レンジも97円70−98円70銭程度と「レンジ」を抜けきれないと予想していますが、


    いつものように株価次第というところはあります。


    NYでは各市場が次々に高値を更新していることから、日経平均株価を「割安」と見て資金が流入することも


    考えられます。300円を超えるような上昇を見せると、98円台半ば超えを試すかもしれません。





    豪ドル・ドルが0.96台まで上昇した後調整色を強めています。


    昨日はRBAのスティーブンス総裁が講演で「豪ドルはかなりの確率で、将来のある時点において現在の水準から


    著しく下落すると思われる」と発言し、このところ続いてきた豪ドル高を牽制しました。


    この発言を受けて豪ドル・ドルは0.94台半ばまで下落しましたが、豪ドル・円も、ドル円が円安に振れた割には


    上昇せず93円前後で推移しています。


    92円台が維持されている限り下値は限定的と見ていますが、一旦方向が決まるとかなりの値幅が出るという特徴が


    ある通貨のため、注意は必要です。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    10/2 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「これまでのところ緊縮財政が2%を上回る経済成長が達成できない理由の一つだ」講演で。
    10/17 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「不透明感があっても月間850億ドルの債券購入を縮小するべきだ」講演で。
    10/25 アスムセン・ECB理事 「ユーロ圏の将来を決めるのはパリやベルリン、フランクフルト、ブリュッセルではない。ローマだろう」講演で。

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和