今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2013年11月20日(水)




おはようございます。




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 欧州市場ではドル円の上値が重かったものの、NY市場ではクロス円の
    買いが活発となり、ドル円は再び100円台に。一時100円26銭まで
    上昇した後、100円10−20銭で取引を終える。
  • ユーロドルは小動きながらも堅調。ECB理事などの発言もあり
    1.35台前半から半ばで推移し、対円では135円73銭までユーロ高が進む。
  • 株式市場はベストバイなどの業績見通しが嫌気され反落。ダウは−8ドルと
    小幅に下げ、ナスダックは17ポイント安。
  • 債券相場はもみ合いながら下落。10年債利回りは2.71%台まで上昇。
  • 金、原油はともに反発。
    ドル/円99.84 〜 100.26
    ユーロ/ドル1.3499 〜 1.3548
    ユーロ/円134.79 〜 135.73
    NYダウ−8.99 → 15,967.03ドル
    GOLD+1.20 → 1,273.50ドル
    WTI+0.31 → 93.34ドル
    米10年国債+0.046 → 2.710%



    本日の注目イベント

  • 日   10月貿易収支
  • 独   独10月生産者物価指数
  • 英   BOE議事録
  • 米   10月消費者物価指数
  • 米   10月小売売上高
  • 米   10月中古住宅販売件数
  • 米   FOMC議事録(10月29、30日分)
  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演








    昨日の東京市場や朝方の欧州市場ではドル円の上値が重く、ジリジリと値を下げる展開でしたが、NY市場では


    対ドルや、ユーロ、豪ドルなどで円売りが強まり、ドル円は再び100円台を回復しています。


    米長期金利が2.71%台まで上昇したこともドル買い円売りに働いたようです。





    ECBのアスムセン理事は講演で、低インフレと戦う手段としてマイナス金利を適用する場合には


    「極めて慎重であるべきだ」と発言したことで、ユーロ買い円売りが加速し、ユーロ円は一時135円73銭と、


    約4年振りの円安水準を記録しました。


    金利の低い円を使って、高金利通貨にコンバートする「円キャリー」の様相が強まってきていると言えます。





    ドル円はNY市場で一時100円26銭までドル高が進みました。これで5営業日連続で100円台を付けたことに


    なります。


    仮にこの先も100円台が続くようなら、今回のドル高円安のトレンドは予想外に長い可能性もでてきそうです。





    前回9月のドル上昇の際の100円台での取引は「5営業日」。また7月のドル高の際には「7営業日」と、ドル円が


    100円台より上の水準で取引された時間帯はそう長くはありませんでした。


    その結果「100円台は重い」といった印象が拡大し、ドル円が緩やかに下落した経緯があります。





    その意味では今回の100円台安定に向けた攻防が、「本物」なのかどうかを見極める必要があります。


    少なくとも今週いっぱい100円台を維持できるようなら、これまでの流れとは異なると判断できるかもしれません。


    世界的な株高に支えられた「リスク許容度」の高まりが円売りを促している状況ですが、それでもまだドル円が再び


    97円を目指すことがないとは言えません。





    次期FRB議長のイエレン氏は上院議員に宛てた書簡で、現在行っている債券購入プログラムの正当性を述べています。


    イエレン氏は18日付けでビクター上院議員(共和党)に書簡を送り、「金融当局の資産購入は長期金利に下向きの


    圧力をかけ、緩和的な金融環境を後押しすることで、より強力な景気回復を促進し、労働市場の環境を改善するとともに、


    インフレ率を2%の目標付近に留める一助になった」と指摘してます。


    また他の上院議員に対しても「目安を突破しても、FOMCは必ずしもFF(フェデラルファンド)金利の誘導目標を


    直ちに引き上げない」との認識も示しています。


    「筋金入りのハト派」と目されているイエレン氏の一端を、この書簡で垣間見た気もします。





    FRBがいつ「金融緩和の縮小」に踏み切るのかが、ドル円相場を予想する上で最大のポイントですが、ここから


    伺えることは、仮に債券購入を徐々に縮小し完全に停止しても、政策金利の引き上げはかなり先になるということです。


    そして、この政策金利の先送りはドル円の上値を抑える方向で作用するため、簡単には5月の103円74銭を


    超えることもないし、超えたとしても今年の春先に見られたような急激な円安トレンドは予想しにくいことになります。


    基本的には「出口」に向かっている米国と、「出口」が見えない日本との明確な違いから、長期的にはドル高円安が


    進むとしながらも、この先まだまだ上げ下げがあるという認識でいいのではないかと思われます。





    本日は日経平均株価が反発しそうです。


    株高に伴ってドル円も上値を試す動きが予想されます。


    NY市場の高値である100円25−30銭を超えることができるか。また、先週超えられなかった100円台半ば


    をクリアできるのかどうかに注目が集まりそうです。


    99円70銭〜100円70銭程度のレンジを予想します。















    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    11/4 パウエル・FRB理事 「購入ペースを緩めるタイミングは経済の進展状況に左右されるため、必然的に不透明なものだ」講演で。
    11/5 アスムセン・ECB理事 「ユーロ圏の景気回復は依然として極めて弱々しい」講演で。
    11/5 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済全般の成長が現状から上向くとしても、相対的にゆっくりとしている場合、(ゼロ金利政策が)2016年の可能性があることは容易に想像し得る」CNBCとのインタビューで。
    11/7 ドラギ・ECB総裁 「(ユーロ圏は)長期にわたる低インフレに直面する可能性がある」利下げ語の記者会見で。
    11/19 アスムセン・ECB理事 低インフレと戦う手段としてマイナス金利を適用する場合には「極めて慎重であるべきだ」講演で。

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和