今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年1月23日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 相場を動かす材料に乏しい中、ドル円は米長期金利の上昇を手掛かりに 104円59銭まで上昇し、この日の高値圏で引ける。
  • ユーロドルは1.35台前半からやや値を戻し1.35台後半に。こちらも 1.35台でのもみ合いが続く。
  • 株式市場は前日と同じような展開。ダウは41ドル下落したものの、ハイテク株 の多いナスダックは17ポイントの続伸、
  • 債券相場は続落。金融当局が債券購入の縮小を継続するとの見方が広がり 売りもの優勢の展開に。10年債利回りは2.85%台後半まで上昇。
  • 金は小幅ながら続落。原油は寒波の影響もあり3日続伸し、96ドル台に。
    *********************************************

  • *********************************************

    ドル/円104.22 〜104.59
    ユーロ/ドル1.3539 〜 1.3584
    ユーロ/円141.28 〜 141.82
    NYダウ−41.10 → 16,373.34ドル
    GOLD−3.20 → 1,238.60ドル
    WTI+1.74 → 96.73ドル
    米10年国債+0.028 → 2.858%



    本日の注目イベント

  • 中   中国 1月HSBC製造業PMI(速報値)
  • 中   中国 12月景気先行指数
  • 独   独1月製造業PMI(速報値)
  • 独   独1月サービス業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏1月製造業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏1月サービス業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏1月消費者信頼感(速報値)
  • 米   11月FHFA住宅価格指数
  • 米   12月中古住宅販売件数
  • 米   12月景気先行指標総合指数
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   決算発表 → マクドナルド、マイクロソフト
  • 加   カナダ11月小売売上高







    ドル円は104円前後が底固いものの、104円台半ばから上値が徐々に重くなり、「明確な方向感」が見えない


    展開が続いています。


    株価に連動する動きですが、その株価の方もいまいち方向性が見えないため、もみ合いが続いている状況です。


    そんな中、今注目すべき2人から発言がありました。





    一つは昨日の日銀金融政策決定会合後の黒田総裁の会見です。


    総裁は足元の景気の下振れリスクは低下しているとして、追加緩和には慎重な姿勢を見せました。


    世界経済が回復基調を見せていることから、日本経済も消費税増税に一定の抵抗力を持つのと認識を示しました。


    前日にIMFが世界経済の見通しを上方修正したことを念頭に置いた発言かと思われますが、日本経済を取り巻く


    リスクの一つが取り除かれたとの見方の様です。





    この発言の内容が昨日の昼前に伝わると、追加緩和実施にバイアスがかかっている市場は大きく反応し、


    株価は160円を超える下落を見せ、ドル円は104円35銭辺りから104円を割る込む水準まで円高が進む


    場面がありました。


    因みに、先日エコノミスト36人を対象に行ったブルームバーグの調査では、36人全員が今年中に「追加緩和」が


    実施されると予想していることが解りました。


    実施時期について最も多かったのが、4月〜6月中という回答で、12人のエコノミストが予想しており、


    続いて7月〜9月中との回答も10人いました。


    いずれも消費税増税前後に実施されるという読みです。





    もう一つは、日本時間深夜に行われた安倍首相のダボス会議での基調講演です。


    首相は自らの経済政策「アベノミクス」の今後の課題について説明し、法人税については「国際相場に照らし合わせて


    競争的なものにしなければならない」と発言しています。また14年には「さらなる法人税改革にも着手」する


    方針を明らかにしています。


    国際会議の場で日本への投資を積極的に呼び込もうとする姿勢を打ち出したものですが、昨年国連の本会議場で


    講演した際に発した「Buy my abenomics」との表現は聞かれなかったようです。





    世界銀行の経済見通しやIMFの経済予想でも今後の世界経済は順調に回復するとの楽観的な見方がメインシナリオ


    のようですが、なかでも米国と、欧州の経済成長が世界全体の成長をけん引していくと予想されています。


    中国はほぼ横ばいで、日本の成長もそれほど期待されていません。


    来週行われるFOMCでも、世界景気に対するこのような楽観的な見方を背景に「緩和縮小」が継続されると


    予想するのが順当かと思われます。


    米債券相場が2日続落し、NYダウが上昇しきれないのも、そういった見方の表れと見ることもできそうです。





    ドル円は上述のように手掛けにくい状況が続いています。


    底堅い動きを見せる一方、ドルロングの個人投資家からは「上値が重い」という声も聞かれそうです。


    ここはやはり来週のFOMCの結果を見極めないと、はっきりした方向性は出てこないかと思われます。


    その前に本日は新規失業保険申請件数が発表されます。


    こちらも「雇用関連指標」ということで注目されそうです。


    本日の予想レンジは、104円〜105円程度でしょうか。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    1/3 バーナンキ・FRB議長 「金融環境は改善し住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制が低下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。 これらの要素が相まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となっている」
    1/7 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「今の景気回復は緩慢過ぎる。金融政策の尚早な引締め経済情勢の一段の正常化を遅れさせたくはない」講演で。
    1/16 ルー・米財務長官 「日本は<為替レートの利点だけに依存した戦略で長期成長を目指すべきではなく、(為替政策を)注視し続ける」講演で。

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和