2014年2月10日(月)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米国1月の雇用統計では、失業率は改善したものの、雇用者数は
前月に続き市場予想を大幅に下回ったことで、ドル円は発表直後に
101円40銭まで下落。しかし、その後株価が急速に値を戻したことで
ドル円も発表前の水準まで上昇。結局102円30−40銭で取引を終える。
- ユーロドルもドル安が一時的に進んだことから続伸し、1.36台半ばまで
買われる。
- 株式市場は大幅に続伸。雇用統計は振るわなかったものの、
量的緩和縮小ペースが緩やかになるとの観測が株価を押し上げたが、
ショート筋の買い戻しが主因だったとの指摘も。
ダウは165ドル上昇し、週間でも今年最大の上げ幅に。
- 債券価格は上昇。米雇用の伸びが2ヵ月連続で市場予想を下回ったことで、
米経済成長に対する不透明感から売られる。
- 金は続伸。原油価格も4日続伸し、一時は100ドル台に乗せる。
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1月失業率 → 6.6%
1月非農業部門雇用者数 → +11.3万人
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| ドル/円 | 101.40 〜102.59 |
| ユーロ/ドル | 1.3568 〜 1.3649 |
| ユーロ/円 | 138.17 〜 139.52 |
| NYダウ | +165.55 → 15,794.08ドル |
| GOLD | +5.70 → 1,262.90ドル |
| WTI | +2.04 → 99.88ドル |
| 米10年国債 | −0.020 → 2.680% |
本日の注目イベント
- 日 12月国際収支
- 日 1月景気ウォッチャー調査
1月の雇用統計では非農業部門雇用者数が再び市場予想を大幅に下回る11.3万人でした。
そのため102円台半ばまで上昇していたドル円は一気に101円台半ばまで下落し、1月の雇用統計発表直後と
同じような展開かと思われましたが、ドル円はその水準から上昇に転じ、結局102円台半ばまで反発し、元の鞘に
戻っています。
株式市場で株価が急反発し、「リスクオフ」の流れが後退したことで円売りが強まり、この日は長期金利の動きではなく
株価の動きに反応した格好でした。
先週は1日で300ドルを超える下落を見せるなど、株価も売られ過ぎだったとの見方もあり、ショート筋の
買い戻しで反発したとの指摘も正鵠を射ていると思われます。
問題は2ヵ月連続で市場予想を大きく下回った雇用者数です。
12月分は7.4万人から上昇修正されましたが、わずか1000人でした。
もともとこの経済指標は「ぶれる」ことで知られており、毎月修正されない月はないほどです。
従って「単月」で見るのではなく、「四半期単位」などで見て、トレンドを確認することが必要です。
今回の発表時には、昨年10月と11月分まで遡って上昇修正されましたが、こちらはいずれも3万人から
4万人の増加に修正されました。
その結果11月分に至っては24.1万人から27.4万人に修正され、12月には一気に7.5万人まで
増加傾向が鈍化したことになります。
こうして見ると、12月分の数字が「寒波の影響」を受けていると見ることが自然かもしれません。
こうなると早くも2月の雇用統計が重要になってきます。
寒波の影響があったとは言え、米雇用者の回復がピークを付けた可能性も出て来ており、今後2ヵ月程度の
結果を見れば、確認できると思われます。
ドル円は102円台半ばまで反発したことで、100円割れのリスクはやや後退したと見られます。
今後も米国株式市場の行方に左右される展開が続きそうですが、まだ105円台に乗せる状況ではありません。
「量的緩和縮小」ペースがこの先緩まるのか、あるいはこのまま粛々と続けられるか、そして株式市場が
そこをどう消化していくのか、まだまだ値動きが大きくなる可能性があります。
ドル円の上値のメドは102円85銭から103円のレベルです。
既に「4時間足」まで、遅行スパンが好転を見せていることで、足許ではドル円が底堅い動きを見せそうです。
明日米議会ではイエレン議長の議会証言が予定されていることで、今週の最大の注目イベントになっています。
ここで、議長が新興国に対する配慮や、新興国通貨の動きを注視している姿勢を見せれば「リスクオフ」がさらに
後退すると予想されます。
個人的には年初からの株価の調整が想定以上だったこともあり、イエレン議長は新興国に対する何らかのメッセージを
発信するのではないかと予想しています。
本日のレンジは102円10銭〜103円10銭程度を予想します。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で
「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で
「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 |
発言者 |
内容 |
市場への影響 |
| 1/3 |
バーナンキ・FRB議長 |
「金融環境は改善し住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制が低下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。
これらの要素が相まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となっている」 |
|
| 1/7 |
ローゼングレン・ボストン連銀総裁 |
「今の景気回復は緩慢過ぎる。金融政策の尚早な引締め経済情勢の一段の正常化を遅れさせたくはない」講演で。 |
|
| 1/16 |
ルー・米財務長官 |
「日本は<為替レートの利点だけに依存した戦略で長期成長を目指すべきではなく、(為替政策を)注視し続ける」講演で。 |
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| 2/5 |
ロックハート・アトランタ連銀総裁 |
「経済データの内容は強弱まちまちだが、一般には2014年に関して前向きな見方が強まっている。それには妥当な理由があると考えられる」講演で。 |
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| 2/6 |
ドラギ・ECB総裁 |
「今日、行動しないことを決めた理由は実のところ、状況の複雑さと、さらなる情報の必要性だ」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 |
|
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
What's
going on ? バックナンバー 2009年(PDF)
What's
going on ? バックナンバー 2010年(PDF)
What's
going on ? バックナンバー 2011年(PDF)
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書