2014年2月12日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- イエレンFRB議長は、議会証言でこれまでのFRBの政策を
踏襲すること発言し、緩和縮小を堅持する姿勢を示した。株式市場が
大幅に続伸したことで、「リスクオン」が進み、低金利のドルと円が
売られた。ドル円は102円台前半から102円71銭まで上昇。
- ユードルは1.36台後半まで上昇したが、1.37台乗せには至らず
利食いの売りに反落。ユーロ円も1月末以来となる140円台前半まで上昇。
- 株式市場は4日続伸。イエレン議長の議会証言から米景気の底堅さを確認。
市場はこれに素直に反応しNYダウは192ドル上昇し、引け値では
1万6000ドル目前まで買われる。
- 債券相場は反落。イエレン議長が債券購入縮小を継続させると発言したことが
手掛かりとなり、長期金利は2.74%台まで上昇。
- 金は3日続伸。原油は小幅に反落。
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| ドル/円 | 102.15 〜102.71 |
| ユーロ/ドル | 1.3630 〜 1.3681 |
| ユーロ/円 | 139.27 〜 140.29 |
| NYダウ | +192.98 → 15,994.77ドル |
| GOLD | +15.10 → 1,289.80ル |
| WTI | −0.12 → 99.94ドル |
| 米10年国債 | +0.057 → 2.724% |
本日の注目イベント
- 日 1月マネーストック
- 中 中国 1月貿易収支
- 欧 ユーロ圏12月鉱工業生産
- 欧 ドラギ・ECB総裁講演
- 英 BOE、四半期物価報告発表
- 米 1月財政収支
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
注目のイエレンFRB議長の議会証言ではサプライズはなかったものの、これまでのFRBの政策を踏襲するという
姿勢を明確に示し、焦点の「緩和縮小」については「慎重なステップ」で債券購入を縮小させる考えを表明しました。
同時に、その計画を変更するハードルが高いことも示唆しています。
イエレン議長は2月に就任して以来公の場で発言するのは今回が初めてとなることから、市場の注目度が高く
折からの株価の大幅下落や、新興国通貨の下落が急速に進んできた状況だけに、その発言内容が注目されてきました。
資産購入の縮小については「FOMCでは一定の割合で購入額を減らすだろう」と述べたが、そのペースについては
「あらかじめ決まった道筋はない」と述べています。
新興国通貨の下落に関しても何らかの配慮があるのではとの見方もありましたが、議長は「最近の国際金融市場の
変動を注意深く見ている」と言う表現にとどめ、その影響も米国経済にとっては大きな問題とはならないとの
認識を示しています。
このような発言から市場は、「議長が米経済の成長に強い自信を持っている」と受け止め、この日は「リスクオン」が
進み、株価の大幅高と債券相場が下落しています。
債券購入の縮小を今後も継続して行くという発言は、本来株価の下落要因とみることができますが、市場はそれ以上に
イエレン議長の米景気に対する自信の表れに反応したようです。
イエレン議長の議会での証言は明日も行われますが、基本的には緩和縮小を継続することが確認されたと言えます。
これに対して市場、特に株式市場が今後も好材料として反応するかどうかは不透明です。
昨年末のように、株式市場が順調に上昇を続けてくれればドル円も105円に向かってドル高が続くと読むことができますが、
そこはまだ混沌としています。
そのため、ドル円は101円〜103円台で一進一退の動きになると予想されます。
今後改めて米景気の拡大を示す良好な指標が出て来るまではもみ合いが続くと思われます。
ドル円はなかなか方向感を見いだせません。
短期的には103円を試す方向かとは思いますが、明確なサインは出ていません。
それでも「日足」では「MACD」が「シグナル」を下から上抜けして来ました。
「遅行スパン」などドル買いを示すサインはいまだ点灯していませんが、上記「MACD」が「シグナル」を上抜けするのは
1月2日以来、約1ヵ月半ぶりです。
かなり早いシグナルだけに「だまし」の可能性もあります。
実際、「MACD」と「シグナル」はまだ、「マイナス圏」に留まっており、「ゼロの軸」を超えるには時間がかかりそうです。
予想レンジは祝日前とほぼ同じ、102円〜103円程度にしたいと思います。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で
「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で
「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 |
発言者 |
内容 |
市場への影響 |
| 1/3 |
バーナンキ・FRB議長 |
「金融環境は改善し住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制が低下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。
これらの要素が相まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となっている」 |
|
| 1/7 |
ローゼングレン・ボストン連銀総裁 |
「今の景気回復は緩慢過ぎる。金融政策の尚早な引締め経済情勢の一段の正常化を遅れさせたくはない」講演で。 |
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| 1/16 |
ルー・米財務長官 |
「日本は<為替レートの利点だけに依存した戦略で長期成長を目指すべきではなく、(為替政策を)注視し続ける」講演で。 |
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| 2/5 |
ロックハート・アトランタ連銀総裁 |
「経済データの内容は強弱まちまちだが、一般には2014年に関して前向きな見方が強まっている。それには妥当な理由があると考えられる」講演で。 |
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| 2/6 |
ドラギ・ECB総裁 |
「今日、行動しないことを決めた理由は実のところ、状況の複雑さと、さらなる情報の必要性だ」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 |
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※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
What's
going on ? バックナンバー 2009年(PDF)
What's
going on ? バックナンバー 2010年(PDF)
What's
going on ? バックナンバー 2011年(PDF)
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書