今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年3月10日(月)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 注目された2月の雇用統計では、失業率は0.1%上昇したものの、 非農業部門雇用者数は市場予想の15万人前後を上回り17万5000人。 良好な結果を受けてドル円は102円台後半から上昇し、103円77銭まで ドル高が進んだがその後は利食いのドル売りに押され103円30銭近辺で引ける。
  • ユーロドルは大幅続伸。一時は2011年11月以来となる1.3915まで ユーロ高が進み、ユーロ円も143円台後半まで買われた。
  • 株式市場は続伸したものの、ウクライナ情勢への懸念もあり小幅高にとどまる。 ダウは30ドル高、ナスダックは16ポイント下落。
  • 雇用の伸びを嫌気した売りに押され債権相場は4日続落。長期金利は1月下旬 以来となる2.79%台まで上昇。
  • 金は反落し、原油は大幅に上昇。
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  • 2月非農業部門雇用者数 → 17.5万人
  • 2月失業率 → 6.7%
  • 1月貿易収支 → 391億ドルの赤字 
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    ドル/円102.86 〜 103.77
    ユーロ/ドル1.3853 〜 1.3915
    ユーロ/円142.86 〜 143.78
    NYダウ+30.83 → 16,452.72ドル
    GOLD−13.60 → 1,338.20ドル
    WTI+1.02 → 102.58ドル
    米10年国債+0.054 → 2.790%



    本日の注目イベント

  • 日   10月−12月GDP(改定値)
  • 日   2月景気ウォッチャー調査
  • 中   中国 全人代(13日まで)
  • 欧   ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル)
  • 米   予算教書 







    2ヶ月連続で市場予想を大きく下回り、悪天候のせいばかりではないのではないかといった懸念も広がっていた


    米雇用統計は、市場予想の15万人前後を上回る17万5000人と発表され、寒波が続いていた割には


    依然として雇用の拡大が継続されていることが確認できました。


    失業率は前月から0.1ポイント悪化しましたが、1月と12月の雇用者数も上方修正され、雇用に対する


    不安はひとまず払拭された格好です。





    雇用統計の結果を受けてドル円は力強く上昇し、103円77銭までドル高が進みました。


    これは1月23日以来のドル高水準でしたが、1週間前に101円台前半まで円が買われたことを考えると


    円の下落スピードはやや早すぎるのではないかとの印象があります。


    しかも、円が買われた理由がウクライナでの緊張の高まりであったわけで、そのウクライナ情勢は依然として


    予断を許しません。


    ウクライナ南部のクリミア自治共和国では、ロシアへの編入を問う住民投票が16日に予定されている状況で


    クリミア自治共和国の議長はロシアへの編入に意欲的です。





    投票が実施されれば、ロシア系住民が有権者の6割を占めるだけに編入が支持される可能性は決して低くは


    ありません。


    そのような事態になると、欧米のロシアに対する制裁は今のところ限定的ですが、さらに拡大されることも


    考えられ、ロシアを刺激することもなりそうです。


    今後も「リスクオン」と「リスクオフ」が繰り返される展開が予想されます。




    先週、ドル円は「日足」で見ると、下値は「120日線」でサポートされ、上値は「52日線」で抑えられている


    と指摘しましたが、103円77銭まで上昇したことで、一旦は「52日線」を抜けましたが、その上の「雲」


    に抑えら反落しました。


    ただ、この「雲」は比較的薄いため上抜けしやすいものと思われます。


    ウクライナ情勢にもよりますが、しばらくは102円から103円台でもみ合いを続け、いずれ上抜けする


    ものと予想します。





    米雇用の拡大が緩やかに続いていることが確認されたことを考慮すれば、100円台を割り込むリスクは


    かなり遠のいたものと思われます。


    ドル円は104円20銭レベルを上抜けできれば、上記「雲」を完全に抜けるだけではなく、「遅行スパン」も


    「雲」と「52日線」を抜けることになり、チャート上ではさらなる上昇が期待できそうです。





    予想が難しいのはユーロドルです。


    先週末には1.39台前半まで買われましたが、背景はその前のECB理事会で政策金利の据え置きを


    決めたことがあろうかと思います。


    イタリアなど南欧諸国の債権には資金が流入しているところに、市場の「リスクオン」がやや加速


    したためユーロ買いに勢いがつき、ストップロスの買いも発動されたと推測できます。


    ただユーロ圏の景気にとってはユーロ高は避けたいところです。


    ユーロ圏金融当局者からのユーロ高を懸念する発言にも注意したいところで、ECBによる追加緩和の可能性も


    依然としてくすぶっています。





    本日のレンジは102円60銭から103円60銭程度を予想します。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    1/3 バーナンキ・FRB議長 「金融環境は改善し住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制が低下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。 これらの要素が相まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となっている」
    1/7 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「今の景気回復は緩慢過ぎる。金融政策の尚早な引締め経済情勢の一段の正常化を遅れさせたくはない」講演で。
    1/16 ルー・米財務長官 「日本は<為替レートの利点だけに依存した戦略で長期成長を目指すべきではなく、(為替政策を)注視し続ける」講演で。
    2/5 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「経済データの内容は強弱まちまちだが、一般には2014年に関して前向きな見方が強まっている。それには妥当な理由があると考えられる」講演で。
    2/6 ドラギ・ECB総裁 「今日、行動しないことを決めた理由は実のところ、状況の複雑さと、さらなる情報の必要性だ」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。
    2/18 黒田・日銀総裁 「エンジンの馬力を大幅に上げたので、その性能を十分に生かすためタイヤを強化した」政策決定後後の記者会見で。
    2/24 プラート・ECB理事 「物価安定目標が達成されないとわれわれが判断した場合に利用できるツールボックスがある」講演で。
    2/27 イエレン・FRB議長 「今後数週間でやるべきことは、一連の低調な経済統計のうち天候要因として説明できる統計はどの程度あるのか、また弱い景気展望を反映している部分があるとすれば、それはどの部分なのかを正確に、厳しく見極めることである」議会証言で。

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和