今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年3月14日(金)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はウクライナ情勢や中国の景気減速懸念などを背景に大きく下落。 好調な米経済指標にもかかわらず、102円台後半から101円台半ばまで 円買いが進み、101円90銭前後で引ける。
  • ユーロドルも1.39台半ばから下落。ドラギECB総裁が「ユーロの水準は 物価を考える際重要だ」と発言したことに反応。1.38台半ばまでユーロは売られ 1.40台乗せには失敗。
  • 株式市場は大幅に下落。ウクライナ情勢や中国景気が改めて嫌気され すべての株価指標が大幅に下落。ダウは231ドル安の4日続落。
  • 安全資産の債券は4日続伸。リスクオフの流れが強まり、株価の大幅安から 買い物を集め、長期金利は2.64%まで大幅に低下。
  • 金、原油は小幅に上昇。
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  • 2月小売売上高 → +0.3%
  • 新規失業保険申請件数 → 31.5万件
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    ドル/円101.54 〜 102.80
    ユーロ/ドル1.3846 〜 1.3967
    ユーロ/円140.71 〜 143.35
    NYダウ−231.19 → 16,108.89ドル
    GOLD+1.90 → 1,372.40ドル
    WTI+0.21 → 98.20ドル
    米10年国債−0.083 → 2.645%



    本日の注目イベント

  • 日   1月鉱工業生産(確報)
  • 日   日銀金融政策決定会合議事要旨(2月17、18日分)
  • 米   2月生産者物価指数
  • 米   3月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
  • 米   フィシャー・FRB副議長講演







    先週末には103円77銭まで買われたドル円は、ちょうど1週間で101円50銭近辺まで売られる、相変わらず


    難しい展開が続いており、今年の相場展開を象徴する動きになりました。


    昨日もこの欄で触れましたが、ウクライナ情勢が緊迫する中、市場はほとんど無視する形で「ドル高」や「株高」が


    進んでおり、「市場は楽観視している」と書きました。





    加えて、中国からは「シャドーバンキング問題」だけではなく、経済指標の悪化が続き、景気の先行きに対する


    不安が高まっていましたが、これも昨日の東京時間には明らかになっており、今さらながら東京市場と


    NY市場の反応の違いには驚かされます。


    もっともNY時間の為替は、株価の動きと、債券の動きに大きく影響されることから、東京時間で取引する際には


    「NY市場がどう反応するのか」を予想しながらポジションメイクすることも重要になります。





    103円台後半までドル高が進んだ後、一転してリスク回避が強まってきたドル円ですが、昨日のコメントでも


    102円の半ばが重要な水準で、ここを割り込むとドル売りが加速する可能性にも触れました。


    それは、この水準がこれまでの「レジスタンス」だったわけで、一旦上抜けすると今度は「サポート」として


    機能するケースが多いからです。


    そして昨日のNY市場ではやはり、この水準を明確に抜けたら101円54銭まで円高ドル安が進みました。


    目先のサポートが下抜けしたということになります。


    ただそれでも今回の下落も、これまでと同様に「120線」(日足)で下げ止まっています。


    現時点では今年に入って3度目の下落阻止ということになるこの「120線」は、相当強い支持線ということに


    なりますが、反対にこの支持線が破られたら大きく下落することにもなり、注意が必要です。


    因みに、この「120日線」はユーロ円では2012年10月以来下落を阻止している「優れもの」です。





    さて、ウクライナではクリミア地区で16日に住民投票が行われ、自治独立国としてロシア側に付くか、


    あるいはウクライナに留まり、西側諸国に付くのかが決まりそうです。


    オバマ大統領は住民投票そのものが国際法に違反していると非難しています。


    ケリー国務長官も、議会で住民投票が実施されれば欧米でさらなる制裁を発動すると警告していますが、今のところ


    その効果も限定的のようです。





    またウクライナ情勢に関しては「沈黙」を守ってきた日本も、どうやら欧米側に組することに傾いたようです。


    来週以降の情勢が急激に緊迫する可能性もでてきたと思われます。


    景気の先行不安が急速に高まってきた中国と、ウクライナなど「火種」が徐々に大きくなってきそうな状況です。


    現時点では101円〜104円のレンジ内での取引は続いていますが、先週上値を試しただけに、今度は再び


    下値を試す展開が予想されます。


    レンジ予想も難しくなっていますが、101円30銭〜102円50銭程度を考えています。





    昨日は悪天候にもかかわらず当社のセミナーには40名ほどの方が参加されました。


    いつもながら、個人投資家の熱心さには感心させられます。


    よい週末を・・・・。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    1/3 バーナンキ・FRB議長 「金融環境は改善し住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制が低下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。 これらの要素が相まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となっている」
    1/7 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「今の景気回復は緩慢過ぎる。金融政策の尚早な引締め経済情勢の一段の正常化を遅れさせたくはない」講演で。
    1/16 ルー・米財務長官 「日本は<為替レートの利点だけに依存した戦略で長期成長を目指すべきではなく、(為替政策を)注視し続ける」講演で。
    2/5 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「経済データの内容は強弱まちまちだが、一般には2014年に関して前向きな見方が強まっている。それには妥当な理由があると考えられる」講演で。
    2/6 ドラギ・ECB総裁 「今日、行動しないことを決めた理由は実のところ、状況の複雑さと、さらなる情報の必要性だ」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。
    2/18 黒田・日銀総裁 「エンジンの馬力を大幅に上げたので、その性能を十分に生かすためタイヤを強化した」政策決定後後の記者会見で。
    2/24 プラート・ECB理事 「物価安定目標が達成されないとわれわれが判断した場合に利用できるツールボックスがある」講演で。
    2/27 イエレン・FRB議長 「今後数週間でやるべきことは、一連の低調な経済統計のうち天候要因として説明できる統計はどの程度あるのか、また弱い景気展望を反映している部分があるとすれば、それはどの部分なのかを正確に、厳しく見極めることである」議会証言で。

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和