2014年3月20日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- FOMCでは失業率6.5%の目安を撤廃し、100億ドルのテーパリングを
決定したことを受け、ドル円は急騰。102円の大台を大きく上抜け、102円69銭
までドル高が進む。 - ドルが買い戻されたことで、ユーロドルでも「ドル買いユーロ売り」が加速。
1.39台前半から1.38台前半まで約100ポイント下落。 - 株式市場は大幅に反落。FRB議長が利上げ時期を示唆したことを受け
売りが優勢に。ダウは114ドル下落し1万6200ドル台に。 - 債券相場も大幅に下落。早ければ2015年半ばにもゼロ金利が解除される
可能性が出てきたことが嫌気された。長期金利は前日から10bp上昇し、
2.77%台に。 - 金は3日続落。原油は続伸し100ドル台を回復。
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- 米10−12月経常収支 → −811億ドル
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ドル/円 101.49 〜 102.69 ユーロ/ドル 1.3810 〜 1.3927 ユーロ/円 141.14 〜 141.92 NYダウ −114.02 → 16,222.17ドル GOLD −17.70 → 1,341.30ドル WTI +0.67 → 100.37ドル 米10年国債 +0.10 → 2.772%
本日の注目イベント
- 日 黒田・日銀総講演(日本商工会議所)
- 独 独2月生産者物価指数
- 欧 EU首脳会議
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 2月中古住宅販売件数
- 米 2月景気先行指数
- 米 3月フィラデルフィア連銀景況指数
2日間のFOMCを終えて政策が発表されましたが、イエレン新議長にとって市場からは厳しい洗礼を
受ける格好になりました。
これまでゼロ金利解除の目処として見られていた「失業率6.5%」目標値ははずされ、さらに、
フェデラルファンド金利(FF金利)引き上げに際しては、「幅広い情報」を考慮するとされました。
緩和縮小に関しては、市場予想通り100億ドル減額し550億ドルにする事も決定しています。
議長は会合後の記者会見で「完全雇用に近いわけでも、責務に一致する雇用水準に近いわけでもないことは
われわれは認識している。インフレが重大な懸念事項にならない限り、FF金利誘導目標の引き上げを夢見ない
だろう」と語り、「相当な期間」FF金利の誘導目標は低位に留まるとの見方を改めて示しました。
(ブルームバーグ)
ところが、その具体的な期間について記者会見で問われると、議長は「これは定義するのが難しい問題だが、
おそらく6ヶ月前後を意味する」と答えました。
債券購入プログラムは今秋にも終了する可能性があり、その6ヶ月後に政策金利を引き上げる
こともあり得るとの認識を示したことになります。
この発言は市場にとってサプライズでした。
失業率目標の撤廃や100億ドルのテーパリングについては市場はかなり織り込んでいたものの、
政策金利引き上げの時期が予想以上に早まる可能性が出てきたことに市場は敏感に反応しました。
株式と債券は大きく売られ、長期金利が大幅に上昇したことでドルが全面高の展開になりました。
101円70銭から上値が重いイメージのあったドル円は、102円台を回復しただけではなく、約1円も
ドル高円安が進むことになりました。
これまでゼロ金利解除のタイミングについては、早くとも2015年半ば以降との見方が支配的で、
一部には2016年以降との見方があった中、今回のイエレン議長の発言でやや前倒しに傾いたことになります。
米メディアは「議長が口を滑らせた」と表現するところもあり、今後この「6ヶ月前後」という言葉が独り歩き
する可能性もあります。
ドル円は一気に102円69銭まで上昇したことで、結局これまで何度も述べてきた「120日線」は健在だった
ということになります。
一方で上値の方ですが、これも「52日線」でほぼ上昇を抑えられています。
ウクライナ情勢と米景気の綱引きになっている状況ですが、明日からEU首脳会議があり、来週にも「G7」
があり、どちらもロシアへの新たな制裁が検討されるため、このままドル円が103円を超えて大きく上昇する
とも思えません。
103円前半を上抜けすれば、上記「52日線」だけではなく、その上にある「雲」も上抜けすることに
なりますが、それにはウクライナ情勢が落ち着きを取り戻す必要があります。
そう考えると、まだしばらくは101−103円のレンジ内の動きになると予想するしかありません。
本日のレンジは101円70銭〜102円70銭程度と予想します。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響 1/3 バーナンキ・FRB議長 「金融環境は改善し住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制が低下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。 これらの要素が相まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となっている」 1/7 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「今の景気回復は緩慢過ぎる。金融政策の尚早な引締め経済情勢の一段の正常化を遅れさせたくはない」講演で。 1/16 ルー・米財務長官 「日本は<為替レートの利点だけに依存した戦略で長期成長を目指すべきではなく、(為替政策を)注視し続ける」講演で。 2/5 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「経済データの内容は強弱まちまちだが、一般には2014年に関して前向きな見方が強まっている。それには妥当な理由があると考えられる」講演で。 2/6 ドラギ・ECB総裁 「今日、行動しないことを決めた理由は実のところ、状況の複雑さと、さらなる情報の必要性だ」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 2/18 黒田・日銀総裁 「エンジンの馬力を大幅に上げたので、その性能を十分に生かすためタイヤを強化した」政策決定後後の記者会見で。 2/24 プラート・ECB理事 「物価安定目標が達成されないとわれわれが判断した場合に利用できるツールボックスがある」講演で。 2/27 イエレン・FRB議長 「今後数週間でやるべきことは、一連の低調な経済統計のうち天候要因として説明できる統計はどの程度あるのか、また弱い景気展望を反映している部分があるとすれば、それはどの部分なのかを正確に、厳しく見極めることである」議会証言で。 3/19 イエレン・FRB議長 「これは定義するのが難しい問題だが、おそらく6ヶ月前後を意味する」テーパリング終了後のFF金利引き上げのタイミングについて。
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What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)
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