今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年4月10日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は101円台後半でもみ合い。ウクライナ情勢の緊迫で下値を 試す場面もあったが101円72銭で反発。上値も市場全体がドル安の 流れから限定的となり、102円近辺で引ける。
  • ユーロドルはドル安の流れが続き上昇。1.37台後半から1.38台 半ばまでユーロ高が進む。
  • 株式市場は大幅に反発。FOMC議事録が公表され、将来の利上げに対する 懸念が後退したことや、アルコアの決算発表が相場を牽引。ダウは181ドル高 となり、1万6400ドル台を回復。
  • 債券相場は小幅に反落。FOMC議事録では早期の利上げにはつながらない との見方が広がり、株価が大幅に上昇したわりには堅調に推移。長期金利は 小幅に上昇し2.69%台に。
  • 金は小幅に下落。原油は続伸し、約1ヶ月半振りに103ドル台に乗せる。
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    ドル/円101.72〜 102.08
    ユーロ/ドル1.3793 〜 1.3866
    ユーロ/円140.63 〜 141.32
    NYダウ+181.04 → 16,437.18ドル
    GOLDー3.20 → 1,305.90ドル
    WTI+1.04 → 103.60ドル
    米10年国債+0.011 → 2.694%



    本日の注目イベント

  • 豪   豪3月雇用統計
  • 中   中国 3月貿易収支
  • 欧   ECB月例報告
  • 英   BOE政策金利発表
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   3月財政収支
  • 米   G20(ワシントン)




    ドルが全般的に売られる中、円の上昇は小幅に留まり、昨日の東京時間と同水準で戻っています。一方ユーロは

    対ドルでの上昇が目立ちます。


    その結果、ユーロ円も141円台前半まで上昇し、昨日の水準から80ポイントほどユーロ高が進んで


    います。


    FOMCの議事録を受け、内容が全体的には「ハト派的」だったことでNY株式市場は大幅に反発しました。





    議事録では、「メンバーは、幅広い経済には労働市場の状況改善を支援する十分な底堅さがあるとの見解で一致した」


    と記され、また、数人の参加者は、いくつかの要素は「労働市場には失業率のみが示すよりも相当大きなたるみ


    (スラック)がある」ことを示唆していると指摘しています。(ブルームバーグ)


    注目されたイエレン議長の、「6ヶ月程度」と発言したQE終了後から利上げへの期間については特に議論はなかった


    模様です。





    NY株式市場はこの内容を好感し、金融引き締めのペースは早まることはないとの見方が広がり急速に買戻しが


    入り、大幅高につながっています。


    もっとも、ここ3日間では300ドルを超える下げを見せていただけに、大幅な反発は想定内と見ることができ、


    このまま上昇トレンドに転じるかどうかは不透明です。





    また昨日の株式市場の大幅な上昇の背景には、前日に発表されたアルミ大手の「アルコア」の決算が挙げられます。


    「アルコア」は毎期決算発表を最も早く行う企業として知られ、「アルコア」の決算が「四半期決算の幕開け」に


    なります。


    好決算を発表したことで、これから相次ぐ決算発表にも期待が集まり、株価指数の上昇につながりました。


    今後大手米銀などの決算発表が続きます。株式市場と為替には強い相関関係が見られることから、本格的に始まる


    米企業の決算内容にも注意が必要です。





    NY株式市場が大幅高を演じた割には、ドル円の上昇はほとんど見られませんでした。


    これは前日同様、米長期金利に反応したものと思われます。


    株価の上昇は通常、安全資産である債券の下落につながり長期金利が上昇します。


    長期金利の上昇はドル買い、円売りに働くためドル高に振れるのが一般的ですが、昨日は株価が大幅高だった


    ものの、長期金利の上昇は限定的で、依然として2.69%台で推移しています。


    足許のドル円は明らかに株価よりも金利に、より強い相関を見せる展開が続いています。





    前日140円割れ目前まで売られたユーロ円は大きく値を戻しています。


    常に意識される「日足」の「120日線」は、現時点では今回も割り込まずに機能していることが確認できます。


    ユーロ圏ではECBの追加緩和が近いのではないかとの観測が強く、ECBが緩和策を実施すればユーロ安に


    つながると見られていますが、それでも堅調な動きを見せています。


    ここ1ヶ月は概ね、140円〜143円のレンジ相場が続いています。


    145円を大きく超えて上昇する可能性は低いと見られ、今後は下落圧力の方が強いと予想していますが、


    年初から読みにくい相場が続いているのも事実です。





    本日からワシントンでは「G20」が開催されます。


    成長戦略やウクライナ情勢が議論されることになりますが、財務相、中央銀行総裁会議のため、大きな材料には


    なりにくいと思われます。


    予想レンジは101円50銭〜102円50銭程度というところでしょうか。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    2/5 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「経済データの内容は強弱まちまちだが、一般には2014年に関して前向きな見方が強まっている。それには妥当な理由があると考えられる」講演で。 ------ 
    2/6 ドラギ・ECB総裁 「今日、行動しないことを決めた理由は実のところ、状況の複雑さと、さらなる情報の必要性だ」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ------ 
    2/18 黒田・日銀総裁 「エンジンの馬力を大幅に上げたので、その性能を十分に生かすためタイヤを強化した」政策決定後後の記者会見で。 ドル高円安が進み、株価は上昇 
    2/24 プラート・ECB理事 「物価安定目標が達成されないとわれわれが判断した場合に利用できるツールボックスがある」講演で。 ユーロドル1.3770近辺から→1.3708まで下落 
    2/27 イエレン・FRB議長 「今後数週間でやるべきことは、一連の低調な経済統計のうち天候要因として説明できる統計はどの程度あるのか、また弱い景気展望を反映している部分があるとすれば、それはどの部分なのかを正確に、厳しく見極めることである」議会証言で。 株式市場が好感し上昇。 
    3/19 イエレン・FRB議長 「これは定義するのが難しい問題だが、おそらく6ヶ月前後を意味する」テーパリング終了後のFF金利引き上げのタイミングについて。 ドル円101円60銭から102円67銭まで急騰
    3/21 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「このペースで資産購入の縮小を続ければ10月までに大規模資産購入が終了することは明白だ」講演で。 ------ 
    3/24 オバマ・米大統領 「ロシアに対し、これまでの行動の代償を払わせることでわれわれは一致している」」G7でロシアへの制裁を決めた後の記者会見で。 ------ 
    3/25 ドラギ・ECB総裁 「ECBのシナリオに対する下方向のリスクが顕在化すれば、当中銀の責務を果たすため追加の金融政策措置をとる用意がある」パリでの講演で。 ユーロドル1.38台前半から→1.37台中半ばへ
    3/31 イエレン・FRB議長 「異例のコミットメントはまだ必要であり、この先も当面必要だろう。他の米金融当局者と広く共有している見解だと確信している」講演で。 株式市場は急騰し、ドル円は小幅に下落

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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和