今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年5月7日(水)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は前日102円台まで戻したものの、欧州時間にかけて
    再び102円を割り込む。NY時間では株安と長期金利の低下
    を背景に、一時101円50銭までドル安が進む。
  • ユーロドルは続伸し、これまでのレンジの上限である
    1.38台後半を上抜け。ユーロ圏の景気回復を受け、ユーロは
    対ドルで7週間ぶりの高値である1.3952まで上昇。
  • 株価は反落。IT株を中心に金融株なども下落した。ダウは
    前日比129ドル下げる。
  • 債券相場は上昇。米国の雇用改善は続くものの、FRBは
    低金利政策を予想以上に継続するという見方が広がり
    長期金利は2.59%台まで低下。
  • 金は反落し、原油は小幅に反発。
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  • 3月貿易収支 → −404億ドル
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    ドル/円101.50 〜 101.78
    ユーロ/ドル1.3919 〜 1.3952
    ユーロ/円141.36 〜 141.90
    NYダウ−129.53 → 16,401.02ドル
    GOLD−0.70  → 1,308.60ドル
    WTI +0.02 → 99.50ドル
    米10年国債−0.017  → 2.593%



    本日の注目イベント

  • 豪   豪3月小売売上高
  • 日   日銀金融政策決定会合議事要旨(4月7、8日分)
  • 中   中国 4月サービス製造業PMI
  • 米   3月消費者信用残高
  • 米   イエレン・FRB議長が上下両院で証言
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    昨日のNY市場ではドル円は約3週間ぶりに101円台半ばまで下落しています。


    どうも日本のGW中には円高に振れる傾向があるような気もします。


    先週末の雇用統計では、予想以上に雇用が拡大し、失業率もFRBの想定以上に低下していましたが、


    労働参加率の低下など、市場は「実質的な雇用」に目を向け始めたような雰囲気もあり、今後は雇用の質も


    問われる可能性があります。





    先週末のドル円の動きを見ると、4月初めに雇用統計が発表された以降の動きに良く似ています。


    4月には発表直後一時104円台に乗せ、その後101円前半までドル安が進みました。


    今回の雇用統計では上値は103円台でしたが、その後良好な雇用にもかかわらず101円台半ばまで


    再びドル安が進んでいます。





    先月と異なるのは米長期金利の水準と、ウクライナ情勢です。


    4月に101円台までドル安が進んだ際の10年債利回りは2.6%台半ばでしたが、昨日の長期金利は


    2.6%を割り込んでいます。


    米長期金利とドル円相場には強い相関関係があることから、長期金利の低下がドルを押し下げたとも言えます。





    そしてもう一つはウクライナ情勢です。


    ウクライナ政府が東部と南部の親ロシア派の掃討を進める中で、先週は双方に死傷者が出ており、その数はロシアが


    クリミアを編入して以来最悪の事態になっています。


    また、ロシアはウクライナが25日に予定している大統領選挙について、憲法を改正後まで延期するべきだと


    主張しています。(ブルームバーグ)





    ドル安は対円だけではありません。


    ドルは主要通貨に対して全面安の様相です。


    そのためドル円が101円台半ばまで円高が進んだものの、ユーロ円などの「クロス円」の水準はほとんど変わって


    いません。


    主要通貨が対ドルでパラレルに強含んでいることが背景です。





    GW明けの今日から、ドル円は底値を探る展開が続くと予想されます。


    メドとしては4月10日に記録した101円30銭前後が最初のサポートになりそうです。


    そして、その下のメドは101円前後です。


    ここは101円という心理的な水準であることに加え、重要な移動平均線である「200日線」がサポートする


    水準でもあります。


    この「200日線」が重要なのは、「日足」で見るとローソク足がこの線を下回ったのは、2012円11月


    が最後で、約2年半の間ローソク足はこの移動平均線を下回ることがなかったからです。


    それほど強い支持線ということになります。


    従ってこの線を明確に下抜けすると、ドルに対して強気の見方を維持している市場参加者も、相場観とポジションの


    修正を迫られる可能性があります。


    本日も米国株安の影響から日本の株式市場でも売り圧力が増すものと思われ、株安を意識しながらドルの


    上値の重い展開が予想されます。


    またNY時間ではイエレンFRB議長の議会証言が予定されており、ここではやや「ハト派的」な発言がなされるのでは


    ないかと見られています。


    ただ同時に最近の雇用改善を背景に、米景気の先行きにより自信を深める発言をするようだと米長期金利が上昇し、


    ドル円が反発することも考えられます。


    予想レンジは101円から102円程度と見たいと思います。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    3/19 イエレン・FRB議長 「これは定義するのが難しい問題だが、おそらく6ヶ月前後を意味する」テーパリング終了後のFF金利引き上げのタイミングについて。 ドル円101円60銭から102円67銭まで急騰
    3/21 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「このペースで資産購入の縮小を続ければ10月までに大規模資産購入が終了することは明白だ」講演で。 ------ 
    3/24 オバマ・米大統領 「ロシアに対し、これまでの行動の代償を払わせることでわれわれは一致している」」G7でロシアへの制裁を決めた後の記者会見で。 ------ 
    3/25 ドラギ・ECB総裁 「ECBのシナリオに対する下方向のリスクが顕在化すれば、当中銀の責務を果たすため追加の金融政策措置をとる用意がある」パリでの講演で。 ユーロドル1.38台前半から→1.37台中半ばへ
    3/31 イエレン・FRB議長 「異例のコミットメントはまだ必要であり、この先も当面必要だろう。他の米金融当局者と広く共有している見解だと確信している」講演で。 株式市場は急騰し、ドル円は小幅に下落
    4/22 ウイリアアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今年の米経済はおそらく2.5%−3.0%成長となり、失業率は年末までに6.25%に低下する。」講演で。 ------ 

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和