今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年5月9日(金)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は101円台後半から102円にかけては売り意欲も
    強く上値が重い展開。ユーロの値動きに連れ101円台半ばまで
    ドル安が進んだが、この日の中心はユーロで、ドル円はもみ合い。
  • ECBが政策金利据え置きを決めたことでユーロドルは一時
    2年半ぶりとなる1.3995まで上昇。ただその後の記者会見で
    ドラギ総裁が追加緩和を示唆したことから急落し、1.38台前半まで
    ユーロ安が進む荒っぽい展開となり、ほぼ安値圏で引ける。
  • 株式市場は前日同様高安まちまち。ダウは続伸し32ドル
    上昇したものの、ネット関連銘柄が値を下げナスダックは 16ポイント安。
  • 債券相場は3日振りに反落。30年債入札がやや不調だった
    ことから長期金利も2.61%台まで上昇。
  • 金は続落し、原油は小幅に反落。
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  • 新規失業保険申請件数 → 31.9万件
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    ドル/円101.47 〜 101.86
    ユーロ/ドル1.3833 〜 1.3995
    ユーロ/円140.52 〜 142.35
    NYダウ+32.48 → 16,550.97ドル
    GOLD−1.20  → 1,287.70ドル
    WTI −0.51 → 100.26ドル
    米10年国債+0.021  → 2.611%



    本日の注目イベント

  • 日   4月マネタリーベース 
  • 日   3月景気動向指数 
  • 中   中国 4月消費者物価指数
  • 中   中国 4月生産者物価指数
  • 独   独3月貿易収支
  • 独   独3月経常収支
  • 英   英3月鉱工業生産
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
  • 加   カナダ4月失業率
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    ユーロドルはECBが政策金利を据え置いたことで上昇を強め、一時は1.40台目前までユーロ高が


    進みましたが、その後のドラギ総裁の記者会見で真っ逆さまに急落しました。


    市場の一部には足許のユーロ高から、何らかのアクションがあるのではないかと見られていましたが、


    政策変更なしという決定にユーロが買われ、再び「口先介入」でユーロが大きく売られた格好です。





    ドラギ総裁は「低インフレ環境でのユーロ相場上昇は深刻な懸念材料だ」と述べた上で、「次回会合で行動


    することにやぶさかではない」と明言しました。


    ユーロ圏のインフレ率は1%を下回っており、景気の回復の勢いが鈍いことで何らかの刺激策が必要なことは


    市場参加者の一致した見方で、ドラギ総裁自身も「いつでも行動する準備ができている」と繰り返し述べてきました。





    ただ、それでも昨年11月以来実際に行動には出ておらず「口先介入」に留まってきましたが、昨日の会見では


    「次回会合では」と時期を明言しています。


    今後はどんな内容の刺激策を講じてくるのか、その具体的な内容が焦点になります。


    選択肢としては銀行への長期資金の供給や、中銀に預けられる預金金利をマイナスにするなどの案が検討されて


    いるようですが、比較的景気の良いドイツやオーストリア、オランダなどが反対しているとの見方もあります。


    ブルームバーグは昨日の会見の記事を「6月に会おうとドラギ総裁」といった、味のある見出しで伝えています。





    ドル円は102円に近づくと売り物も出るようで、依然として上値の重い展開が続いています。


    前日は101円43銭まで下落し、その後反発しましたが、昨日もほぼ同じ動きでした。


    101円20−50銭ではドル売りを仕掛けるにもかなりのリスクを伴うようですが、逆に101円を抜けると


    ドル売りが加速することは十分考えられます。





    「日足」を見ると、ドル円は上値を徐々に切り下げて来ています。


    上述のように102円台が既に重くなっており、週末から来週にかけては101円をテストする場面もありそうです。


    米長期金利がやや反発して2.61%台を回復していますが、依然としてレンジの下限近辺で推移しています。


    FRBがQEの縮小を着実に進めている現状では、このまま2%割れまで米国債が買われるとは思えませんが


    ゼロ金利政策は「相当の期間」続くと見られており、ウクライナ情勢ともあいまって米金利上昇の要因を探しにくい


    のが実情です。





    昨夜ある会合で「FF金利引き上げの時期」について議論があり、大方は2015年6月から12月に集中して


    いましたが、中には2016年以降という意見もありました。


    3月19日にイエレン議長が、QE終了後どのくらいの期間をおいて利上げがあるのかという問いに、


    「6ヶ月程度」と答えて市場に衝撃が走りましたが、現在はその「失言」を修正している過程とも考えられ


    市場のコンセンサスもじりじり後ずさりしているようです。





    本日のレンジは昨日と余り変わりませんが、101円10銭〜102円程度を予想します。





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    消費税が8%に引き上げられてから1ヶ月が経過しました。


    この間GWなどもありましたが、個人消費の落ち込みは概ね想定内であって、


    外食レストランなどでは、むしろ増税前よりも好調なところもあるようです。


    このままで行けば、来年10月からの消費税率10%もすんなり決まりそうです。


    でも忘れてはならないのは、10%で終わりではないことです。


    今回の8%への移行は、大増税への「始まり」に過ぎません。


    良い週末を・・・・。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    3/19 イエレン・FRB議長 「これは定義するのが難しい問題だが、おそらく6ヶ月前後を意味する」テーパリング終了後のFF金利引き上げのタイミングについて。 ドル円101円60銭から102円67銭まで急騰
    3/21 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「このペースで資産購入の縮小を続ければ10月までに大規模資産購入が終了することは明白だ」講演で。 ------ 
    3/24 オバマ・米大統領 「ロシアに対し、これまでの行動の代償を払わせることでわれわれは一致している」」G7でロシアへの制裁を決めた後の記者会見で。 ------ 
    3/25 ドラギ・ECB総裁 「ECBのシナリオに対する下方向のリスクが顕在化すれば、当中銀の責務を果たすため追加の金融政策措置をとる用意がある」パリでの講演で。 ユーロドル1.38台前半から→1.37台中半ばへ
    3/31 イエレン・FRB議長 「異例のコミットメントはまだ必要であり、この先も当面必要だろう。他の米金融当局者と広く共有している見解だと確信している」講演で。 株式市場は急騰し、ドル円は小幅に下落
    4/22 ウイリアアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今年の米経済はおそらく2.5%−3.0%成長となり、失業率は年末までに6.25%に低下する。」講演で。 ------ 
    5/7 イエレン・FRB議長 「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」議会証言で利上げの時期について答えて。 ドル円は101円台半ばから102円前後まで上昇
    5/8 ドラギ・ECB総裁 「次回会合で行動することにやぶさかではない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.3995から→1.38台前半へ

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和