今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年5月14日(水)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米4月の小売売上高が予想を下回ったことでドル円は下値を
    試したが102円台は維持。上値も102円35−40銭近辺が重く、
    もみ合い。
  • ユーロドルはじり高が続き1.37台後半まで上昇したが、
    ドイツの景況感指数が5ヶ月連続で低下したため、ECBによる
    追加緩和観測が広がり下落。ユーロドルは4月4日以来の
    1.36台後半まで下落し、ユーロ円も一時140円台を割り込む。
  • 株式市場はまちまちながら、ダウは5日続伸し、3日連続で
    史上最高値を更新。一方ナスダックは13ポイント下げる。
  • 債券相場は反発。小売売上高が市場予想に届かなかったことから
    30年債が上昇を牽引した。長期金利はやや低下して2.61%台に。
  • 金は反落し、原油は続伸して101ドル台に。
    *********************************************
  • 4月小売売上高 → +0.1%
    *********************************************

    ドル/円102.06 〜 102.36
    ユーロ/ドル1.3689 〜 1.3730
    ユーロ/円139.98 〜 140.31
    NYダウ+19.97 → 16,715.44ドル
    GOLDー1.00  → 1,294.80ドル
    WTI +1.11 → 101.70ドル
    米10年国債−0.05  → 2.611%



    本日の注目イベント

  • 欧   ユーロ圏3月鉱工業生産
  • 英   BOE、四半期物価報告発表
  • 英   4月失業率
  • 米   4月生産者物価指数
    ========================================================================================



    先週木曜日のドラギ総裁の記者会見を境に下落基調が続いているユーロは、急落後の反発は見られたものの


    戻りは限定的で再び下げ足を速めています。


    昨日は5月のドイツZEW景況感調査が33.1と、市場予想の40を大きく下回ったことでユーロ売りが


    加速しました。





    この経済指標はこれで5ヶ月連続で低下しており一部には、ユーロ圏の景気牽引役だったドイツ経済にも


    息切れが見え始めたのではといった見方もあるようです。


    この指標を受けて、6月のECB理事会では追加緩和に踏み切りやすいとの観測からユーロが対ドルや


    円に対して売られました。





    また、ブルームバーグによると、米紙ウォールストリート・ジャーナルが、ECBが2016年のインフレ率


    見通しを下方修正すれば、ドイツ連銀は来月の緩和策実施を前向きに支持する姿勢を示したと報じており、


    この報道もユーロ売りにつながったと見られます。


    ユーロドルは一時1.3689まで下落し、約6週間ぶりの安値をつけ、ユーロ円も一時140円を割り込んで


    います。





    ドラギ総裁は先週、6月の行動をとることに関して政策委員会はやぶさかではないと発言しましたが、同時に


    6月5日の金融政策決定前までにまとまる予定の最新のスタッフ見通しが注目されることも付け加えています。


    多くの経済指標を分析した上で決定するということのようですが、一方でマイナス金利や、債券購入などを含む


    様々な措置を講じることに否定的ではないものの、何も決定されていないといった見方もあるようです。


    (ブルームバーグ)





    ユーロの値動きを見ると、「6月行動説」を徐々に織り込んでいるようです。


    そろそろ「口先介入」も限界だということでしょう。


    ユーロ円は140円近辺に「雲の下限」(日足)があり、ここ数日の下落はこの「雲」によって支えられたように


    見て取れます。


    しかし、この「雲」が完全に下抜けした際にはサポートするものが見当たらず、「200日線」が137円75銭


    近辺にあるだけです。


    注意は必要です。





    ドル円は米長期金利が低下したにもかかわらず102円台で堅調に推移しています。


    昨日のNYでは、長期金利ではなく株価に反応したものと思われ、NYダウが3日連続で史上最高値を更新


    したことで「リスクオン」の流れが優勢だったと見られます。


    また上述のように、ユーロドルで「ドル高」が進んだこともドル円を下支えしたと思われます。


    それでもドル円は102円35−40銭あたりが重そうに見えます。


    株価の上昇があったとしても、やはり米長期金利の上昇という好材料がないと103円には向かい切れない


    といった状況です


    101円台割れのリスクはやや後退したものの、まだ下落リスクは払拭できてはいません。


    予想レンジは101円70銭〜102円70銭程度と見ています。















    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    3/19 イエレン・FRB議長 「これは定義するのが難しい問題だが、おそらく6ヶ月前後を意味する」テーパリング終了後のFF金利引き上げのタイミングについて。 ドル円101円60銭から102円67銭まで急騰
    3/21 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「このペースで資産購入の縮小を続ければ10月までに大規模資産購入が終了することは明白だ」講演で。 ------ 
    3/24 オバマ・米大統領 「ロシアに対し、これまでの行動の代償を払わせることでわれわれは一致している」」G7でロシアへの制裁を決めた後の記者会見で。 ------ 
    3/25 ドラギ・ECB総裁 「ECBのシナリオに対する下方向のリスクが顕在化すれば、当中銀の責務を果たすため追加の金融政策措置をとる用意がある」パリでの講演で。 ユーロドル1.38台前半から→1.37台中半ばへ
    3/31 イエレン・FRB議長 「異例のコミットメントはまだ必要であり、この先も当面必要だろう。他の米金融当局者と広く共有している見解だと確信している」講演で。 株式市場は急騰し、ドル円は小幅に下落
    4/22 ウイリアアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今年の米経済はおそらく2.5%−3.0%成長となり、失業率は年末までに6.25%に低下する。」講演で。 ------ 
    5/7 イエレン・FRB議長 「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」議会証言で利上げの時期について答えて。 ドル円は101円台半ばから102円前後まで上昇
    5/8 ドラギ・ECB総裁 「次回会合で行動することにやぶさかではない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.3995から→1.38台前半へ

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和