今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]



2014年5月22日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は日銀総裁の記者会見をきっかけにドル安が進み、
    節目の101円をあっさり突破。その後も円買いの勢いは止まらず、
    一時100円81銭まで下落。NY市場では株価の大幅高と長期金利
    上昇からドルの買い戻しが活発となり101円台を回復し、同半ばで
    取引を終える。
  • ユーロドルは1.37台前半からドルが買い戻されたことで下落。
    一時は1.3635までユーロ安が進行。ユーロ円も138円15銭まで
    売られ、ECBによる追加緩和を織り込む動きが継続。
  • 株式市場は大幅に反発し、前日の下落分を埋める。ティファニーなど
    小売関連株が買われダウは158ドル高と、1万6533ドルまで上昇。
  • 債券相場は反落。FOMC議事録で出口戦略の議論があったことや、
    株高などから債券価格は下落。長期金利は小幅に上昇し2.53%台に。
  • 金は反落。原油価格は在庫が予想以上に減少していたことから買われ、
    約1ヶ月ぶりに104ドル台に乗せる。
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    ドル/円101.02 〜 101.63
    ユーロ/ドル1.3635 〜 1.3688
    ユーロ/円138.15 〜 138.84
    NYダウ+158.75 → 16,533.06ドル
    GOLD−6.50  → 1,288.10ドル
    WTI +1.68 → 104.07ドル
    米10年国債+0.020  → 2.534%



    本日の注目イベント

  • 中   中国 5月HSBC製造業PMI(速報値)
  • 独   独5月製造業PMI(速報値)
  • 独   独5月サービス業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏5月製造業PMI(速報値)
  • 欧   ユーロ圏5月サービス業PMI(速報値)
  • 英   英1−3月期GDP(改定値)
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   4月中古住宅販売件数
  • 米   4月景気先行指標総合指数
  • 米   ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
  • 加   カナダ3月小売売上高
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    黒田日銀総裁が決定会合後の記者会見でコメントするたびにドル円が急落する流れが定着しており、


    まさに「物言えば唇寒し・・・」といった状況になっています。


    午後3時半から始まった記者会見の席で、総裁は改めて景気回復に自信を示すと、ドル円は101円18銭


    近辺から急落し、あっさり101円の壁を突破。


    その後も総裁の口からは想定内の言葉が出てきたにもかかわらず、ドル売り勢いは止まらず、欧州時間には


    100円81銭までドル売りが進み、今年2月3日以来の円高水準を記録しました。





    市場ではNYでもう一段のドル安が進み、100円突破もあるのではないかとの見方も出て来ましたが、


    株価が大幅に反発したことや、米長期金利が上昇し、ややリスクオンの流れが強まったことでドルが買い戻され


    101円台半ばまで反発して引けています。


    昨日の動きで、これまでのサポートであった101円20−30銭を明確に下抜けし、「日足」の


    重要な200日線も一時は下回りましたが、引け値で同移動平均線を上回ったことで、結局今のところは


    この移動平均線で下落を止められた格好になっています。





    また、水準的にも2月3日に記録した100円78線を下抜けすることはできず、この値位置がますます


    重要な水準になってきました。


    ドル円は一旦は下げ止まったことになりましたが、このまま底値を確認し反発するとも思えません。


    まだしばらくはドル下落のバイアスが強く、材料次第では再度上記100円80銭前後を試すことになろうかと


    思います。





    今年に入ってドル円は上値を徐々に切り下げてきており、昨日はついに3ヶ月半ぶりの100円台後半までの


    ドル安が見られました。


    多くの専門家は私も含め、依然として年末にかけては「ドル高円安」が進むとのシナリオを維持しています。


    個人的にもそのシナリオを変えてはいませんが、仮に今後100円を割り込むような状況になると、


    さすがにドル高シナリオの変更を余儀なくされます。


    100円を明確に割り込むと、多くの市場参加者が同様な事態に追い込まれ、ドル安に勢いがつき


    オーバーシュートすることも想定されます。


    100円の大台はそれほど意味のある水準だということです。





    一方で、昨日のように突っ込みすぎのドル売りにも結構なリスクを伴なうことも確認されました。


    101円割れでのドルショートは「100円を割り込む」といった確かな執念でもないと維持できません。


    それでもドルショートが機能する場面も多くあることから、ここは小刻みに利益を確保していくか、


    あるいは、資金的に十分余裕があるのであれば、長期的な戦略としてドルを買い下がる方法も考えられます。


    米政策金利の引き上げタイミングが予想より遅れるとの見方がドル安につながっていますが、日米欧の中で


    最初に金融引き締めに動くのは「FRB」であることは不動です。





    本日はNY株高を受け、日経平均株価も上昇が予想されます。


    昨日のNYではドルが101円63銭まで反発する場面もありました。


    ドル買いが先行したとしても、一旦はこの水準が意識されます。


    東京時間で101円50銭以上が維持されれば、昨日の100円81銭が目先の底値になることも


    考えられますが、まだドルの戻りを売りたいとするムードが強いと思われます。


    予想レンジは100円90銭〜101円80銭程度とします。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    3/19 イエレン・FRB議長 「これは定義するのが難しい問題だが、おそらく6ヶ月前後を意味する」テーパリング終了後のFF金利引き上げのタイミングについて。 ドル円101円60銭から102円67銭まで急騰
    3/21 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「このペースで資産購入の縮小を続ければ10月までに大規模資産購入が終了することは明白だ」講演で。 ------ 
    3/24 オバマ・米大統領 「ロシアに対し、これまでの行動の代償を払わせることでわれわれは一致している」」G7でロシアへの制裁を決めた後の記者会見で。 ------ 
    3/25 ドラギ・ECB総裁 「ECBのシナリオに対する下方向のリスクが顕在化すれば、当中銀の責務を果たすため追加の金融政策措置をとる用意がある」パリでの講演で。 ユーロドル1.38台前半から→1.37台中半ばへ
    3/31 イエレン・FRB議長 「異例のコミットメントはまだ必要であり、この先も当面必要だろう。他の米金融当局者と広く共有している見解だと確信している」講演で。 株式市場は急騰し、ドル円は小幅に下落
    4/22 ウイリアアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「今年の米経済はおそらく2.5%−3.0%成長となり、失業率は年末までに6.25%に低下する。」講演で。 ------ 
    5/7 イエレン・FRB議長 「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」議会証言で利上げの時期について答えて。 ドル円は101円台半ばから102円前後まで上昇
    5/8 ドラギ・ECB総裁 「次回会合で行動することにやぶさかではない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.3995から→1.38台前半へ
    5/14 プラート・ECB理事 「条件付になるだろうが、銀行に一段の長期資金を提供することは可能。再利下げも可能。複数の措置の組み合わせも考えられる」ドイツ紙とのインタビューで。    ......
    5/15 黒田・日銀総裁 「必要であれば、2%の物価目標を達成するための方法、手段、選択肢はたくさんある」都内の講演でで。 ドル円101円85銭から→102円12銭まで上昇

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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和