2014年5月28日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は依然として堅調に推移。欧州時間には101円73銭まで
売られたがそこから切り返し、NYでは好調な経済指標に支えられた
株高に反応し、102円14銭まで買われ102円近辺で引ける。
- ユーロドルはECB理事会を控え動きにくい展開。それでも1.36台
は割り込まず、この日も1.36台半ばへ押し戻される。
- 耐久財受注やケースシラー住宅価格指数が事前予想を大きく上回ったことで
株価は一段と上昇。ダウは69ドル高で、S&P500は連日の最高値更新。
- 債券相場も続伸。2年債入札が好調で相場全体を押し上げた。
10年債利回りは2.51%台まで低下。
- 金は大幅に売られ、約3ヶ月半ぶりに1265ドル台まで下落。
ドル高や株高から資金が逃避したとの観測も。原油は小幅に反落。
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- 4月耐久財受注 → +0.8%
- 3月ケースシラー住宅価格指数 → +12.37%
- 3月FHFA住宅価格指数 → +0.7%
- 5月消費者信頼感指数 → 83.0
- 5月リッチモンド連銀製造業指数 → 7
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| ドル/円 | 101.89 〜 102.14 |
| ユーロ/ドル | 1.3612 〜 1.3642 |
| ユーロ/円 | 138.91 〜 139.12 |
| NYダウ | +69.23 → 16,675.50ドル |
| GOLD | −26.20 → 1,265.50ドル |
| WTI | −0.24 → 104.11ドル |
| 米10年国債 | −0.012 → 2.518% |
本日の注目イベント
- 日 黒田・日銀総裁講演
- 中 中国 4月工業利益
- 独 独5月雇用統計
- 欧 ユーロ圏4月マネーサプライ
- 欧 ユーロ圏5月景況感指数
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ドル円は102円を挟みもみ合いが続いているものの、先週100円82銭をつけた後の反発では
ほぼ押し目もなく堅調に推移している印象が残ります。
昨日のNY市場でも、耐久財受注がマイナスの予想に対して、プラスだった事を好感しドル円は
102円14銭まで買われ、先週からの戻り高値を更新しています。
ドル円が堅調な背景の一つには、市場全体がドル高に傾いてきた事が挙げられます。
ECBの緩和観測がかなり強まったことで、ユーロ安ドル高が進んでいます。
それを支えているのが好調な経済指標で、昨日もこのところやや不調な内容が続いている住宅関連指標で、
ケースシラーが予想以上の上昇を見せていました。
またドル円については日本の株価が持ち直してきたこととも無縁ではありません。日経平均株価は昨日も
ザラ場では130円ほど上昇し、引け値では34円高で終わりましたが、これで4日続伸です。
先週は1万4000円を割り込む場面もありましたが、そこから700円ほど上昇したことになり、
やはり株高は「リスクオフ」につながり、低金利の円が売られやすい地合いになります。
ただ、ここから103円に向けて上昇するにはまだ材料が足りません。
米長期金利は依然として低水準で推移しており、足許では2.51%です。
また、ウクライナでは親ロシア派武装勢力への攻撃がさらに強まり、48人が死亡したと報道されています。
ウクライではポロシェンコ氏が新大統領に選出され、同氏はロシアでも事業を展開していることから
ロシアとの関係が好転するのではないかといった見方もありましたが、武装勢力の一掃という強行手段に
出たことで、今後のプーチン大統領の動向が注目されます。
ロシア軍との軍事衝突といった事態になれば、安全通貨である円が買い戻されることにもなります。
ECBのドラギ総裁は引き続きデフレを回避するために多くの手段があると述べています。
ポルトガルのフォーラムでは、ECBはインフレ率の目標である2%弱にするために必要な手段があり、
負託された責務の範囲内で実行可能なあらゆる措置をとると語っています。
来週5日の理事会では政策金利の引き下げや長期資金の供給など、いくつかの政策を組み合わせて行う
という見方が強まっています。
「問題は行動のタイミング」とも言い放っていることから、まさに今回がそのタイミングだと見られます。
本日もNYの株高を受けて日経平均株価もやや上昇しそうです。
102円台の前半を試すと思われますが、NYの高値102円13−20銭あたりがメドと予想します。
仮に日経平均株価が予想以上に続伸し、300円程度の上昇を見せるようなら102円30銭前後も
ないとはいえません。
上述のように株価がドル円を支える展開に戻りつつあります。
101円60銭〜102円40銭程度のレンジを予想します。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で
「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で
「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 |
発言者 |
内容 |
市場への影響 |
| 3/19 |
イエレン・FRB議長 |
「これは定義するのが難しい問題だが、おそらく6ヶ月前後を意味する」テーパリング終了後のFF金利引き上げのタイミングについて。 |
ドル円101円60銭から102円67銭まで急騰 |
| 3/21 |
フィッシャー・ダラス連銀総裁 |
「このペースで資産購入の縮小を続ければ10月までに大規模資産購入が終了することは明白だ」講演で。 |
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| 3/24 |
オバマ・米大統領 |
「ロシアに対し、これまでの行動の代償を払わせることでわれわれは一致している」」G7でロシアへの制裁を決めた後の記者会見で。 |
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| 3/25 |
ドラギ・ECB総裁 |
「ECBのシナリオに対する下方向のリスクが顕在化すれば、当中銀の責務を果たすため追加の金融政策措置をとる用意がある」パリでの講演で。 |
ユーロドル1.38台前半から→1.37台中半ばへ |
| 3/31 |
イエレン・FRB議長 |
「異例のコミットメントはまだ必要であり、この先も当面必要だろう。他の米金融当局者と広く共有している見解だと確信している」講演で。 |
株式市場は急騰し、ドル円は小幅に下落 |
| 4/22 |
ウイリアアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 |
「今年の米経済はおそらく2.5%−3.0%成長となり、失業率は年末までに6.25%に低下する。」講演で。 |
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| 5/7 |
イエレン・FRB議長 |
「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは存在しない」議会証言で利上げの時期について答えて。 |
ドル円は101円台半ばから102円前後まで上昇 |
| 5/8 |
ドラギ・ECB総裁 |
「次回会合で行動することにやぶさかではない」理事会後の記者会見で。 |
ユーロドル1.3995から→1.38台前半へ |
| 5/14 |
プラート・ECB理事 |
「条件付になるだろうが、銀行に一段の長期資金を提供することは可能。再利下げも可能。複数の措置の組み合わせも考えられる」ドイツ紙とのインタビューで。 |
...... |
| 5/15 |
黒田・日銀総裁 |
「必要であれば、2%の物価目標を達成するための方法、手段、選択肢はたくさんある」都内の講演でで。 |
ドル円101円85銭から→102円12銭まで上昇 |
| 5/26 |
ドラギ・ECB総裁 |
「われわれはインフレが低すぎる状態が過度に長期化すること容認する考えはない」ポルトガルで行われたフォーラムで。 |
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外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書